「とても良い映画」帰らない日曜日 stoneageさんの映画レビュー(感想・評価)
とても良い映画
個人的には、品が良かろうが悪かろうが、ブルジョワな人たちの生活は、そのデカいお屋敷に、高級な調度品に美術品、まるで見せびらかすかのような蔵書群…そして、メイドには手は出すけれども、子どもが出来ても責任は一切取らないとか…その生活ぶりは、一見お上品に見えても本当は"お下品"だなぁとしか思わないんだけれども、この作品で描かれるのは、そんな一見お上品でホントは"お下品"な家庭に生まれ育ちながらも、幼馴染のフィアンセではなくて、他家に仕えるメイドと恋仲になった青年(ポール)と、そのメイド(ジェーン)との官能的というか…まあ"お下品"な日々を描き、そして、突然逝ってしまった青年への未練がきっかけで作家となった元メイドの物語である。なお、この青年は、フィアンセとは一緒になりたくなかったのか、自死することでその潔癖性を保ちます。
元メイドにとっては、青年の死は悲劇であったのかも知れませんが、自立して行くきっかけを掴む事が出来ました…もし青年がフィアンセと結婚していたなら、ずるずると秘密の逢瀬を続けていたかも知れない…と思うのは、私だけでしょうか?
なお、この作品、ひとつひとつのカットがとても素敵でした。ちょっと鳥肌ものでした。
特に好きな場面は、
ポールの死を主人から聞かされた後、台所で水を飲もうとするジェーンの映し方が、かなりしびれました…髪を後ろへくくる仕草とか…そういうところが、いちいち官能的なんです(笑)
なお、裸の場面が多い作品ですが、何とも"お下品"でしたね(笑)
恋愛映画好きな方、"官能的"が好きな方は、どうぞ!笑