「自由のある世界線のおはなし」PLAN 75 こいずさんの映画レビュー(感想・評価)
自由のある世界線のおはなし
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働く意思・生きたい意志のある人が生きられない世界は、あってほしくない。
でも、もうこれ以上頑張れない人に「選択の自由」はあるべきだと思っている。
末期がんで延々と苦痛と恐怖に耐えるのは、果たして必要なことなのか?
がんの父を看取って、ある意味拷問だと感じた。
高齢で年々重くなり病気や痛みでいっぱいの体を抱えながら、いつ終わるともしれない日々を耐えるようにしか過ごせない人もいる。
映画で、死ぬ選択をした人たちを優遇するようでいて最後はあのお部屋っていう点はひどいと思ったけど、引っかかるのはそこだけかな。せめてちょっと綺麗な個室を使わせて欲しい。
見終わった私の感想は「うらやましい」でした。
この心身の苦痛を骨身で感じるのは、他の誰でもなく自分。
いくら手を差し伸べてくれる人がいても最終的にどうにもならない部分もあるのだから、オランダのように自分で決める自由がいつか許されればいいなと思う。
たぶん監督が描きたかった思いとは違うと思うけど、でもそれも映画の醍醐味だよね?
余計なセリフや仰々しさなく、美しい景色、見える光景で語っていくとてもいい映画でした。
見たあと何日も色々思い浮かんでは考えていました。
最近見た映画の中では、私の中ではナンバーワン。
若い人で今見てピンとこない人は、自分が高齢に近づき・身内を看取る、そうなり始めた時期に見返すと、たぶん見えるものが全然違ってくると思います。
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