「本心をあからさまに書くと反感買うな………」PLAN 75 foolさんの映画レビュー(感想・評価)
本心をあからさまに書くと反感買うな………
定年て言葉が、ちょっと見えて来た
まぁ、もう10年くらい前から、「死」というものを漠然と意識はして来たし、高齢者に関わる仕事をしているから、「こうはなりたくない」「こんな事になる前に死にたい」と、ずっと考えてきたし考えている
自分で言葉も発する事が出来ない
生かされている高齢者を見ると
「死にたい?」と心で問いかけてしまうから
耐えられなくなり、仕事を変えた
夕日の美しさに、如何に生を実感しようと
自分はどうやって死を迎えるのか
何年生きるのか
いつまで自由に動けるのか、考えている
ぶっちゃけ
独りで歩いて、食べて、車に乗って
好きなことが出来なくなれば
死にたいと考えている
これは
92歳のパリジェンヌを見てから
切実に考えるようになった
死を選ぶ事は罪なのか?
まぁ、遺骨を産廃として処理するのは
どうかと思うが、選択肢としては、充分にありなんじゃないかと思う
正直、現時点で認知症になってる人は
死ぬ事も選べない事を知って欲しい
記憶が1分しか保たないとか
どこに居るかすら判らないとか
自分の年齢も子供の顔も忘れてしまうとか
大声を出し続けたり
暴れたり
人を殴ったり
訳もわからず歩き回って転倒して骨折したり
車椅子がないと動けないとか
家庭で面倒看られなくなって
施設や病院に入るしかない状況って
天寿を全うするなんて
死ぬまで元気でコロッと死ねるならまだしも……
認知症になった人達も、そうなるとわかっていたら
生きる事を選んだとは思えないんだよね
同業者とそんな話になると、殆どの人が同じ事を考えている
それは、人生終盤で、あり得る未来が目の前にあるからだ
主人公は、生きる事を選んだ
けれど
仕事を首になって、次の仕事も見つからず
でもまだ元気で働ける
貰える年金は僅か
生活保護なんて、考えたくはない
その果に選んだプラン75
生きる事を選んだ主人公には、今後どんな数年間が待っているのか
それを考えるとゾッとする
淡々と描かれる人々の葛藤とそれぞれの事情や心情
超高齢化社会を迎え、コロナ禍という未曾有の状況がいつまで続くかわからない世の中で
如何に国は、人々は何をどう考え生きるのか
てか、もっと予防医療に力入れて
リビングウィルとかもっと広めて
QOLの向上に繋がる社会を目指してくれよ