「考える機会」PLAN 75 のりかずさんの映画レビュー(感想・評価)
考える機会
年老いた叔母がこの映画を観たいと言っていた。一緒に観るかと聞いたら、友だちと一緒に観るからと言っていた。今日一人で観たけど、一緒に観ていなくて良かったと思う。考えがまとまらないので、叔母にはこの映画を観たことはしばらくは黙っておこうと思う。
公開されて約1ヶ月、空席が目立つ劇場で、観客は年老いた人たちばかり、一人で歩くことができない人もいた。いずれの方々も死を意識しての観賞だと思うのだが、いま75歳を過ぎた人たちはこの作品を観て何を思うのだろうか。
少子高齢化が進む近未来の日本における考えさせられる作品だった。倍賞千恵子演じる主人公ミチは、夫と死別した78歳、年老いてはいるものの穏やかで、発する声と話し方に品がある寂しい老婦人を実に見事に演じている。すごく歌が上手いのにカラオケを歌うシーンではあえて歌下手な老婦人を演じるあたり凄みを感じた。
市役所でプラン75の申請窓口に務めるヒロム。75歳の誕生日に市役所へ訪れた叔父に20年ぶりに会った。この叔父と甥のストーリーが老婦人のストーリーと絡んでいく。最後のシーンは、是なのか、非なのか、鑑賞された人たちと議論したいほどです。
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鈴龍さんのコメント
2022年9月20日
私の叔母は79歳なんですが、高齢の友達とこの作品を観てきたと先日聞きました。
「ちょっと聞いてよ〜。プラン75って映画観た? ショックで1ヶ月ほど落ち込んでたけど、ようやく立ち直ったわ」と言ってました。高齢の方にあの映画は良くないです。
まだお母様が観てないのなら永遠に観せない方が良いですね。笑