「残念だけど、突っ込みが足りない。」リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス いなかびとさんの映画レビュー(感想・評価)
残念だけど、突っ込みが足りない。
私が学生だった頃、彼女のファンでLPレコードを購入し、よく聞いた。40年も前のことだ。まだ、家のどこかにレコードがあると思う。
久しぶりに彼女の歌声を聞いて、その歌唱力に驚いた。こんなに上手かったのか。当時の私はリンダ・ロンシュタットのどこに魅力を感じていたのか、思い出せない。
懐かしい歌手達が出てきて、嬉しかった。リンダがJ、Dサウザーと同棲していたなんて始めてしった。ドイツ系アメリカ人とばかり思っていたが、どうやらメキシコ人の血も混じっているみたいだ。
ドキュメンタリー映画なのだから、彼女の内面にもっと迫ってほしかった。ただの成功物語と病気で引退を余儀なくされた歌手の話だ。以前観たホイットニー・ヒューストンのドキュメンタリーは凄かった。歌手として成功した彼女に、家族やその一族が寄りかかり食いものにしていた。その栄光と転落をしっかり見つめていたからだ。ホイットニーの死後、その一人娘も自殺したことも伝えている。人気歌手の裏側をしっかり捉えている。
リンダの歌っている姿をあまり見たことがない。当時はまだミュージックビデオが一般的ではなかった。その歌う姿が見れたこと。及び昔のファンで0,5点加点した。
彼女がジャンルを超えて歌ったことは、私に美空ひばりを思い出させた。美空ひばりが歌うジャズも驚くほどに上手い。リンダと同じ天性の歌手として生まれたのだろう。なお、リンダはオペラにも挑戦したが、映像を見る限り正確には「オペレッタ」であろう。モーツァルトやプッチーニのオペラはさすがに無理だ。
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