小さき麦の花のレビュー・感想・評価
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無題
全く予備知識なしでの鑑賞でしたが、圧倒されてしまいました。
10代の頃は鑑賞後こういう気分にさせられた作品が沢山あったのですが、もう半世紀以上映画を観続け年齢も70代が近づきつつある今、映画を観て圧倒されるって事は殆ど無くなってきているので久々にやられた気分でいます。
本作の様な作品は基本的に感想も書かない(書けない)のですが、鑑賞して暫くたったので少し考える余裕も出来ました。
本作の何に圧倒されたのか?を少し考えたのですが、恐らく純粋に人間が働く(労働)ことについて感動したのだと思います。本作の7,8割はほぼ黙々と働いている姿を捉えているだけの画面なのですが、それがまるでミレーの絵画を観ているように神々しくも崇高なものに見えてくるのです。
よく、“現代人が失ったモノ”という表現が使われますが、ひょっとしたらそれはそんなに難しいモノではなく、単純に生きる為にするべき労働が今の社会から消滅しつつあるってことなのではないのかなぁ~と、本作を観ているとその様な気がしてなりません。しかし、それを取り戻すのには現代社会は複雑になり過ぎました。
本作では、大国の社会の最下層(社会的弱者)の人達の行える最低限の中の最大限の生き方を描いているのですが、それが唯々美しいのです。
中国西北地方の農村。 ヨウティエ(ウー・レンリン)は貧しい農家の四...
中国西北地方の農村。
ヨウティエ(ウー・レンリン)は貧しい農家の四男。
両親とふたりの兄はすでに他界し、家を継いだすぐ上の兄のもとで暮らしているが、厄介者扱いされている。
そんな折、ヨウティエに結婚話が持ちかけられる。
相手はクイイン(ハイ・チン)といい、年齢的には薹が立っている。
というのも、内気な正確なうえ、下に持病があり、子どもを産むことができないからだ。
クイインの家でも厄介払いができるという思惑もあり、ふたりは結婚、村はずれの空き家で牛を飼い、作物を作りながら暮らすことになった・・・
といったところからはじまる物語で、その後はふたりの愚直で貧しい暮らしが淡々とつづられていきます。
入院中の豪農に輸血が必要となるが、Rhマイナスの血液型のため提供者がおらず、村で唯一、同型のヨウティエが提供することになったり、
古家を壊すと党から家主に補助金が出るということで、家主から住んでいた家を追い出されたりと、
無学で他人を疑うことを知らないふたりは、世間から都合のいいように扱われます。
扱われ方は、ふたりが飼っているロバにも等しい。
いや、ヨウティエもクイインも使役にロバを使ってはいるが、そこには愛情がある。
となると、ふたりが世間から受けている扱いは、ロバ以下ということになる・・・
といいうことで、「あ、これはブレッソン監督『バルタザールどこへ行く』の中国版かしらん」と頭を過りました。
(この映画を観ている時点では『バルタザール』は未見なので、イメージだけでの想像です)
はじめに住んだ家は取り壊され、ヨウティエは日干し煉瓦を作り、自分の家を建てようと決意。
中盤は、家づくりの様子が、丹念にかつ淡々と描かれていきます。
淡々とした描写の中で、
イラン映画で、日干し煉瓦を延々とつくるのも観たな、題名は忘れたけど、
とか、その無数の日干し煉瓦が突然の豪雨で濡れて、努力が水泡に帰そうとするのは、メル・ギブソン主演『ザ・リバー』の豪雨シーンだな、
とか、かつて観た映画の記憶が脳裏を過ります。
そして、ようやく家が完成したところ、ヨウティエの兄が村から最も近い都市に最新の高層住宅が建設され、そこへの入居は低所得者が優先されることを聞きつけます。
入居金も格安。
兄は、ヨウティエ夫妻に申し込むことを勧めます。
ますます世間からいいように扱われている感が募ります。
終盤、新居づくりが身体に堪えたのかクイインは臥せるようになり、「湿っぽい病気モノになるのはイヤだなぁ」と感じていた矢先・・・
この終盤の展開はビックリです。
ですが、劇作としては潔い。
潔さを感じます。
身辺を整理したヨウティエは、ひとり寝台に寝て、かつてクイインが草を編んでつくったロバを手にしながら、「草のロバなら、こき使われることもないのに・・・」と呟き・・・
ジャンプカットで、日干し煉瓦で建てた新居が壊されるエピソードへと繋がります。
兄は「ヨウティエも街の新居に越した」と話しますが、果たしてそうなのか。
原題「隠入塵煙 RETURN TO DUST」、土埃に還る。
日本タイトルの「小さき麦の花」は、収穫した麦の粒5つを親指の押し当ててつくる、花もよう。
「あの世で、互いに相手を見分けられるように」とふたりがつくった目印のこと。
淡々と農民の生活を描きながら体制批判・社会批判を巧みに織り交ぜるのは、90年代あたりまでは、よく中国映画でもみられました。
久しぶりに、中国映画を観た、という手ごたえがありました。
<追記>
なお、豪農のところでは自動車も出てくるし、いつ頃の話なのかしらん、と思っていましたが、2010年頃の話だそうで、いやぁこれには驚きました。
いい意味で眠たくなりました😴
お荷物同士で結婚させられて、ロバに畑を耕させ、刈り取りまで全て手作業、土蔵みたいな家で鶏と同居。ライフライン一切なし。
一体いつの時代の話よ⁉︎と思ったら現代の中国です。
途中、ものすごく眠くなり、眠ってしまったせいもあり、なぜ、何度も家を壊されるのかがわからないまま終了。
見終わって、ロビーに貼られた解説を読んでいたら、隣にいらした紳士が話しかけてくださったので、疑問点を質問、教えてもらいました。
社会制度を知ってから思い出すと感動します。
原題のReturn to dustが心に沁みました。
それでも、奇跡の映画というほどではないような気がします。
淡々とフランス映画のように
何も伝わらない予告(いい意味で)、高い評判のため鑑賞です。予告から、、、眠くなりそうなので、カフェインとりながの鑑賞でした。
中国の映画って味付け濃いめの映画という感じでしたが、フランス映画のように淡々と進みます。
ほんわかしますが、喜怒哀楽はない。
言葉にするとありきたりなストーリーですが、中国の農村部の暮らしや風習が日本人には新鮮。
また、初めは特になんの魅力もない二人と思いましたが、優しさなど魅力的です。
ただ、、、、この映画が中国の若者の間で流行った??それはさすがに信じられない。
どこに引っかかるのかな?中国の都市部から見ると農村部は別世界なのか、素朴な夫婦愛がよいのか、、、
農業で頑張る貧しい夫婦は…
昔の日本の農家もあまり変わらなかっただろうなぁ〰️
田舎だから時間がのんびりとではなく、二人で生きていく為に懸命に働く姿に感動
奥さんは肢体に障害を持っていたり、トイレにいけず…そんなハンディキャップを持つ女性を妻として受け入れ、健気に旦那に尽くす女性
こんな女性と結婚してたら…と後悔していたさなか、アクシデントが…
最後はいたたまれなくなったが、旦那もそうしないと…
こんな夫婦観たことない
#15 本当の夫婦のあり方
文化革命の頃の話かと思って観てたら、村の地主が乗ってる車で現代の話だとわかった。
それくらい中国の田舎の農村の生活がプリミティブなのだ。
豚やロバと一緒に暮らすのはわかるが、一間の貸家で夫婦2人が暮らすなんて、日本だと第二次世界大戦前でも聞いたことない(少なくとも農村では)。
貧しく厳しい生活と反比例するかのように、主人公は正直者で、人間にだけでなくロバやツバメにも優しい。
そして無理矢理夫婦にさせられた妻も優しい夫のことをひたすら気遣う。
2人の姿を見ていると、これが本当の夫婦のあり方なんだと思う。
日本のようにお金を運んでくれる夫に家事をしてくれる妻みたいな役割を望んでいない。
ただひたすら互いが互いをいたわり合い、互いの存在が愛しいのだ。
心が洗われる作品。
奇跡のような映画
中国西北地方、とても2011年とは思えない暮らし、家族から厄介払いされるかのように暮らし始めた二人。
特になにかドラマチックなことが起こるわけでもないが、土から恵みを得て、互いを慈しみながら、時代に翻弄されて生きる。そんな二人の暮らしを映し出す奇跡のような映画。
自分で日乾し煉瓦を作って家を建て、補助金が出ると言っては借家を追い出される 。それでも淡々と日々を過ごし、それを「幸せ」と言う。
饅頭(マントウ)、林檎、ツバメの巣、嵐の夜と整備されてゆく用水路。麦の穂、コーリャン、花の印。
ロバは野に返し、豚は売る。人生において声を荒げたのはたったの二回だけ。そしてそのいずれをも彼は後悔している…そんな彼の人生とは、彼女の人生とは、一体何だったのか…
みんなもう一度人生を考えてみたら?と言われているような、そんな映画。
寡黙な二人の代わりに農村の日々を捉え綴るカメラ。貴英が“生きている間に自分の家の自分の布団で寝られるとは思わなかった”と言った時の愛しさ。愛する全てが土に還った時、有鉄も土を離れたのだろう。
①映画を観ている間よりも、観終わった後に染々と涙が湧いてくる映画だ。
こんな映画はそうそう無いと思う。
②映画の大半は淡々と続く農作業や言葉少ない夫婦の屋内の描写に終始するうえ大きな出来事も起こらないので、軽快なコメディやアクション活劇を見慣れた目にはかったるく映るかも知れない。でも、ミレーの「落穂拾い」を彷彿とさせるような一幅の絵画のような映画である。
③日本人よりも家族・血縁を大事にする中国人。それでも家族の厄介者同士で無理矢理夫婦にされた二人。その二人がぎこちない中で心が通じ会いゆっくりと夫婦となっていく様が愛おしい。
こんな夫婦なら結婚しても良かったな、とちょっと思った。
④恩義には厚い中国人。RH-の血液型しか輸血出来ない為、有鉄から輸血してもらっている農村の有力者の息子が、金持ち面をしながらも貴英に服を買ってやったりとか気にかけている様は微笑ましい。BMVに乗っているのだが、最初に貴英を乗せた時にお漏らしされたので、次回から後部座席にビニールシートを拖いていたのには笑た。
⑤題名は原題『隠入尖煙』の直訳「土埃の中で」でも良かったかもしれない。でも、この夫婦のささやかだけれども愛おしい絆を良く表した『小さな麦の花』は最近久々に良い邦題だと思う。
⑥病気になった自分に大事な卵を食べさせてくれた夫にも卵を食べてもらいたいと、不自由な足を引き摺って出掛けた挙げ句に川に落ちて死んでしまった貴英。
でも、幸薄かった前半生の後、有鉄と夫婦になれた間の貴英は確かに幸せだったと思う。
土とともに生き、やがては土に還る。時代の波に翻弄されながらも貧しい農村で健気に慎ましく生きた夫婦の物語。
養親の下で育ったヨウティエは結婚も出来ず家族から疎まれていたが、軽い知的障害を持った同じく家族のお荷物だったクイインと結婚することになる。
ヨウティエは失禁を繰り返すクイインをまったく責めることなく、彼女に優しく接する。そんなヨウティエにクイインも徐々に心を開き二人は本当の夫婦となってゆく。
時代は中国が資本主義に舵を切りだしたころ。都心部と農村部の貧富の差が如実にあらわれだした時代。都会では高級外車が走る中でヨウティエのロバの荷車みたいなものも混在する。
抽選で当たったマンションの部屋からはヨウティエが暮らす農村部が見下ろせる。ヨウティエは言う、農民が街に出てどうやって暮らしていけようか。高級な部屋であってもここではロバも鶏も飼えない。土と共に生きる彼はコンクリートの家では暮らせないのだ。
貧しくも勤勉でつつましく生きる二人。自分たちの家を持たず空き家を借りての生活だが、国の政策で空き家は次々と取り壊される。そのため農作業をしながら自分の家を建てる作業も加わり生活は決して楽ではなかった。朝から晩まで働いてもけして裕福にはなれない暮らし。だが、そんな生活でも二人は幸せだった。
空き家を転々とする二人はまるで巣を追われる燕のよう。だが、大きな流れに対しては抗いようもない。彼らはそれに対して不満も愚痴も漏らさない。
いくら働いても楽にはならない暮らしに対しても同様だった。ただ従順に荷車を引くロバのように。
しかし、愛する妻を失ったヨウティエは長年共にしたロバを解放する。もうこき使われることはないのだと。まるでそれは自分自身に重ねているかのようだった。
空き家となり取り壊されるかつて二人が暮らした家。全てを売り払ったヨウティエの姿はそこにはもうなかった。はたしてヨウティエはヤンが言うように都会に移り住んだのだろうか。あるいは。それを知る由もない。
貧しい農村で健気に生きた二人の夫婦の姿はもうどこにもない。願わくば腕につけた麦の花を目印にいつか二人が再会することを願うばかりである。
ある意味現代中国の鏡かもしれない。
大地があって、種があって、一頭のロバがあって、そして、疎外されたものどおしの夫婦があって。それだけなのに、いやそれだけだからなのかもしれません。何かとても大切できれいなものを見せてもらった気がします。
それは、彼らが二人で、大地から作りあげた作物であり、泥から作りあげた自分たちの住む家であり、そして何より、金銭的には貧しくとも、その中で育んでいったお互いを思いやる心や自然とともにあることの豊かさなのだと思いました。
中国では競争に疲れた若者を中心に、大ヒットしたらしいですが、中央政府の商業主義・都市化誘導的な政策傾向に、若干ネガテイブなメッセージが込められていると見られたのか、そうした若者たちに競争に戻るよう促すためなのか、よくわかりませんが、上映中止処分を受けたそうです。
そういう意味で、中国の現在を写し取っている映画ともいえると思いました。
美しい
素朴で美しい!中国の農村生活の描写には、別世界を覗いている様な驚きがありました。こんな辺境を垣間見ている感覚になれるとは、映画って本当に凄い。
それにしても都市部と田舎、貧富の差がこれほど違うとは。。現代の世界でも、まだまだ知らない事が沢山あるのだと気付かせてくれます。
慎ましくてもこのまま幸せが続いてくれたら良いのにと思わずにいられなかった
エンディングまで淡々と同じ暮らしの繰り返しでも構わない、夫婦のささやかな幸せを見続けたいと思っていたのに、ラストはちょっとショックだった。
「植物はその土地から動けない、人間は行こうと思う場所に行けるだけ良いかな」とのセリフがシーンの中で流れるが、その地に残りたいのに許されない、動かざるを得ない事情に追い立てられる人間は果たして、種を蒔かれる麦より幸せなのだろうかと考えさせられてしまった。
それでも、裕福じゃなくっていいんだ、思いやり、寄り添いあえる相手がいること、日々の暮らしの中に色んな幸せは潜んでいるのだよと、今一度認識を新たにさせてくれる良作に巡り会えました。
目印
2011年、中国西北部の貧しい農村で暮らす互いに家族から厄介者扱いされて結婚した夫婦の話。
兄の家の離れに住むマジメで良心を搾取されまくる男と、体が幾分不自由な女が結婚し、幸せに暮らす様をみせていく。
夫は妻を労り気遣い、妻も夫に寄り添い慕いと村でも1番と言われる貧しい夫婦だけどまあ幸せそうですこと。
まったりたっぷりそんな暮らしをみせていくけれど、麦の収穫の突然の変貌は何だった?
その綻びがかと思ったら、そんな話しどころじゃなくて…。
ロバに言ったことは強烈な揶揄だし、そこからはもう惰性な未来しかみえない…。
少々長さは感じたけれど、なかなか好みの作品だった。
冷酷で残酷だったりするけど でもあたたかくて優しい そんな映画でし...
冷酷で残酷だったりするけど
でもあたたかくて優しい
そんな映画でした
ラストは『?』って思ったけど
英題【return to dust】から想像できた
本国では当局から散々やられて
ラストも変えられてしまったようだが
日本ではこのくらいマイルドな方が良いかもしれない
が、オリジナルも見てみたいと思った
いつにも増して参考にならないレビューで申し訳ありません
正直、3日前までは全くの鑑賞予定圏外だった本作品、ヒューマントラストシネマ有楽町での上映前の予告編で引っ掛かり、帰宅して調べるも映画.comの解説はほぼ何も書いていません。
上映予定を確認すれば公開1週目にもかかわらず16時15分からの1枠しかなく、早々に仕事の方を調整させていただいて初日に鑑賞です。客入りは時間帯や天気予報(大雪警報)の割にはまあまあな感じかな。
で、観終わっての感想はまず「劇場で観てよかった」と思います。これ、あくまで私の場合ですが家でテレビで観てたら多分寝ちゃいます。それくらいのスピード感とあらすじなんですけど、勘違いしてほしくないのは一つもけなす意図はありません。
多分ほとんどの人が、観始めて間もなく「ヨウティエとクイイン」夫妻が気になってしょうがなくなり、いつしか心を奪われます。とは言え、自分に置き換えることは想像すらし得ないほどの過酷な貧しさですが、それでも笑い合える二人についつい「羨ましい」と思える裏腹さで、少々身の置き所がありません。
いつにも増して参考にならないレビューで申し訳ありません。でも「ベルリン国際映画祭で高評価にもかかわらず無冠だった」というのが解るような気もします。
敢えて言うならば、この二人の物語を解った気になること自体おこがましく思えてしまうほど、何だか神々しさを感じる作品です。それほどに、実に味わい深い良作であることは確かです。
この人となら私も暮らせると思った。
彼の主成分は優しさと誠実さと勤勉さで出来ていると言っても過言ではない主人公と、彼の純真で可愛い奥さんの物語。
とにかく彼が優しい。
人にも動物にも目に映る全ての生き物に優しいのが、全編を通して伝わってきてこちらも優しい気持ちになった。
こんな人と一緒に人生を過ごせたら、それはとても幸せなことだと思う。
彼らは何一つ多くを求めてはいないのに次々に困難が波のように押し寄せてくるのだが、それを淡々と受け入れて二人でいる限りとても幸せな時間を過ごしていることに涙が出た。
彼らの幸せのための助けは全くしないのに、自分達の都合の良い時だけ良い顔をしたがる親戚からの過干渉がしんどい。
そしてそれに対して何かしらの抵抗もせず、淡々と受け入れる彼ら。
美しい風景の中、多分貧しさからの厳しい労働風景が続くのだが、それが全然不幸に見えないのは、常にお互いを大事に思いやる二人のやりとりがあったからだと思う。
お互いに大好きで大事なのが始終伝わるので観ている方も温かい気持ちが続く。
ロバの話が忘れられない。
私よりロバの方が幸せだと思った、の彼女の感想に彼が泣く。
それまでどんな時も泣かなかった彼が初めて泣いたと思う。
何にも持ってない彼らだけど、お金持ちがお金出しても買えない深い家族愛を持ってたなと思う。
日々の労働も理不尽なことも全部ひっくるめてしんどいことの方が多いのに、優しさと幸福感が感じられるのはすごい。
これを観終わった後はみんな優しい気持ちになれると思う。
ハイ・チン
2023年1月31日
映画 #小さき麦の花 (2022年)鑑賞
久しぶりに清貧という言葉を思い出した
どんなに貧しくても、どんなに世の中が変わろうとも二人の愛の前には単なる表面上の変化にしか思えない
幸せとは何かを考えさせてくれる映画です
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
2011年中国西北地方が舞台 リールイジュン監督が生まれ育った地 ...
2011年中国西北地方が舞台
リールイジュン監督が生まれ育った地
村で麦を育て暮らす人々
経済成長が著しい中国では
村を離れ出稼ぎに出る人が増えていく
田舎の農村に残り
プリミティブな生活を続ける
2人の日常を丁寧に描き
時の流れを映し出している
貧しくも優しく美しい心を持つ2人
この作品を観て
心が洗われたような気がしました
※2024.2.17再鑑賞:★★★★
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