「あの名作を思い出した…」小さき麦の花 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
あの名作を思い出した…
2022(日本は2023)年公開、中国映画。
リー・ルイジュン監督。
貧しい農家の四男坊・ヨウティエ(ウー・レンリン)と障がいのある内気なクイイン(ハイ・チン)の清冽な夫婦愛の物語。
2人には、これでもか、というくらい困難が降りかかる。しかし、2人は力を合わせて強く生き抜いていく。
誰の助けも借りずに。
クイインは、「子供を産めない」とされており、
左手は常に微かに痙攣し、歩行も難しそうだ。
尿意を感知できず、漏らしてしまう。
だが、ヨウティエは全く意に介さず、クイインを大切に大切に愛しむ。
そんなふたりの姿が胸を打つ。
シチュエーションも、キャラクターも全く異なるのだが、
フェデリコ・フェリーニの名作『道』を思い出した。
◆社会福祉的に後回しにされる人々、
◆近代化の割りを食っている人々、
とてつもないスピードで経済成長した中国だから作ることのできた作品とも言える。
派手なアクションも、奇想天外な展開もない。
淡々と2人の絆を描いている。
感動の涙を流した人も多いだろう。
冷血漢というわけではないが(笑)、私には強く響いては来なかった。
二番煎じ感が拭えなかったからだ。
☆2.0
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