「「正気を失うほどの恋」〜おぉ、カール!」苦い涙 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
「正気を失うほどの恋」〜おぉ、カール!
2022(日本は2023)年公開、フランス映画。
監督と脚本はフランソワ・オゾン。
登場人物は6人だけ、コロナ期にはうってつけだ。
ピーター・フォン・カント:ドゥニ・メノーシェ
シドニー・フォン・グラーゼナプ:イザベル・アジャーニ
アミール・ベンサレム:ハリル・ガルビア
ローズマリー:ハンナ・シグラ
カール:ステファン・クレポン
ガブリエル:アマント・オーディアール
なんと、Wikipediaには「コメディ」と紹介されていて少し驚いた(笑)。
喜劇だったんですね…
そうか、乙女チックな中年男を見て、笑うべきだったのか?!
作中、「正気を失うほどの恋」というセリフがある。
ピーターがアミールに寄せる狂おしいまでの独占欲。
” Je t'aime ” を何度も繰り返すし、おねだりもする。
40歳で恋という病に身を焦がすなんて、贅沢な男だ。
だが、アミールは誰のものでもなさそうだ。
全体を通して、よくある話のような気もするが、
ひとつだけ「特殊な事柄」を挙げるなら、
カールの存在だろう。
そもそも
カールは実在していたのだろうか。
「狂言回し」のような存在にも感じるし、
ピーターのもう一つの人格のようにも捉えられる。
なにはともあれ、
主役のドゥニ・メノーシェ、「目」の演技力が素晴らしかった。程良い長さでもあったので☆3.0
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