「太陽の行き先の差」太陽と桃の歌 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
太陽の行き先の差
伝統的家族経営の桃農園がグローバル経済と巨大資本に押し潰されんとする姿を描いた物語です。農園が潰されると言うと、最新鋭工場やリゾートホテル、巨大ショッピングセンターなどの進出かと思いきや、地球に優しいというイメージを抱かれがちなソーラーパネル産業と言うのが現代的な皮肉なのです。まさしく太陽を受けて育って来た桃林に替わって、太陽を受けて電気を生むパネルが大地を覆うのです。割り切れない思いがしますが、太陽エネルギーの変換先が変わっただけとも思わせる巧みさ。
桃林は美しく、そこを駆けまわる子供らは演技とは思えぬ遣りたい放題の可愛さなのですが、物語にもう少し振り幅が欲しかったかな。
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