僕の名前はルシアンのレビュー・感想・評価
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僕の名はルシアン
これはポスターの宣伝からして、何か感じるものがあるインスピレーション感じる物で、渋谷ユーロスペースに舞台挨拶付きを観に行った。
柳俊太郎さんのルシアン、かなりなはまり役!美しく神秘的で壊れるような脆さと、現世界ではなく、異世界に生きるような存在感。
そして、極めつけは友達役で出てくる菜葉菜さん!凄く映画を一変し明るい画面に切り替えていき、瞬時にリラックス感を持たせる。それにより映画への緊張とリラックスを程よく感じさせる。彼女の存在感はかなり大きい。監督に伺ったところ、菜葉菜を出したくて役を付けたしたのこと。分かるがした。
この世にも表があり裏がある。人にもしかり…。人は普段は表で生きている。
それが、ルシアンの存在で裏を感じ表し始める。
大山監督の映像美、俳優の眼差しでの捉え方。間合い、空気感、人選力…俳優さんの。全てが美しく、儚く、そして力強い。
写真で鍛えた風景、風の捉え方をルシアンで感じながら…改めて社会、人間、愛、生きる、触れ合い、感覚、感性、這いつくばり暮らす、全ての感覚を感じて欲しい秀逸の作品です。是非、全国展開されますように!
監督と2023.10.9 月曜日に渋谷ユーロスペースで話させて頂きありがとうございました!菜葉菜さんの舞台挨拶も良かったです!
たとえまやかしの愛だとしても
映画《僕の名前はルシアン》は、予告から想像していたストーリーとはまったく違う印象に着地しました。
特に衝撃的だったのはラストシーンです。
主人公のミミが、ネット経由で知り合ったルシアンと心中ごっこをした結果、ミミが身体障害を抱えながらも生き残るという結末でした。
車椅子に乗ったミミらしき女性が、あきらかに「なんかマズそう」なだらりとうなだれた姿勢で映し出されたとき、
(うわあ、えっ、そういうこと?ええ……)と頭の中でずっとパニックを起こしていました。
自分からすれば、死ぬよりも苦しいかもしれない結末だからです。
でもラストシーンのミミのモノローグは驚くほどさっぱりしており、後悔や絶望感はあまり感じさせられませんでした。
またエンドロールとともにポップな主題歌が流れたことから、ミミがこの結末に納得していたようにも感じました。
画面越しに見るルシアンは素性のわからないサイコパス野郎でしたが、
現実世界で誰からも愛情をかんじとれないミミにとっては、唯一、「愛してるよ」と想いを寄せてくれる存在だったのでしょう。
たとえそれがまやかしでも、愛してくれる人が一緒に死のうとしてくれるなら、その結果として未遂による身体障害生活があるなら、
ミミにとっては満足できるものだったのかな、と。
100分とにかく飽きなかった。ルシアンのロン毛とあのクールな面持ち...
100分とにかく飽きなかった。ルシアンのロン毛とあのクールな面持ちが、ハマり役でさらに怖さを助長して終わった後もヒヤッとした。音楽もすごく良くて、後半の水の映像がキレイだった
全体的に映像が綺麗だし、音楽も良かった。
柳さん演じるルシアンがすごく綺麗だった。綺麗だからこそより怖さを感じた。
全体的に映像も綺麗だし、音楽も良かった。
死にたいと思い、一緒に死んでくれる相手をネットで見つけて死ぬなんて事は
起こりそうに無いと思っていたけれど
ミミの孤独に共感して観ていると
最後くらいは、人の温もりや愛を感じたいと言う思いがよく分かった。
そんな孤独をうめたい人にとってルシアンは、美しく優しくて嘘だと分かっていても委ねるに値する存在にみえた。
死体が発見される姿も寂しく冷たい感じが凄く出ていた。
最後のミミが水の中に捨てられて深く深く沈んで、もがいて浮いて行くシーンは少し希望が見えた気がして良かった。
生と死の狭間でお互いないものを求めて飢えているもの同士の結末
生と死の狭間の間で、お互いの無いものを求めて飢えているもの同士の結末。
そこから、ラストの家族の1人が動かぬ人になって、埋まった家族の有様というか。
ヌードについても意味があるんじゃないかと色々と考えたのですが、いまだ結論は出ません。
また、大鶴義丹さん演じる刑事の食べるシーン、ケチャップの描写。血液。
監督がこの作品を通して何を顕そうとしていたのか、私がうまく受信できたか不安ですが、ただ色々と現代人にとっては、この「LOVE」の形は、複雑で繊細なものなんだと、考えにふけっています。
とかく、人間の欲求の根本にあるものが満たされたり、満たされなかったりする世界は蔓延していることをまざまざと見た気がしました。
私事ですが、こうして生きていく中で今年になって知り合った俳優さんが若くして亡くなったニュースがあったりして、より身近に生と死の狭間を感じる機会になったこともあって、映画は鮮烈でございました。
映像作りそのものは、どこか街の香りも漂ってきそうな色作り等、没入して見ることができ、エンディングの曲で、急に現実に引き戻されたような感覚を感じました。
『僕の名前はルシアン』の感想
こだわりを感じる絵づくり、暗くも美しい世界観に引き込まれる。
現代社会のコミュニケーションにおける問題に対峙しており、作品のタッチはやや重く冷たい。他者を理解することは難しいし、二人の愛も理解することはできない。しかし、歪な愛のカタチを決して否定はしない。どこか希望を感じる、独特な余韻を味わえる作品。
とてもまっすぐな映画で優しくみれたと思います。
今日、拝見できて良かったです。
とてもまっすぐな映画で優しくみれたと思います。どこか懐かしくもあり80年代、90年代の良い意味でのピンク映画の自由さとよく似た清々しさを感じました。
アカネのモノローグは言葉が幼く説明的なところもあるかと思いますが、とても有効で、視点もわかりやすいかと思います。ただ、もう少し見る人を信じて間を感じれるように厳選した方が良いかも、と思いました。ラストのみんなの欠伸の演出は好きです。面白かったですよ。
上映に向けてまだまだ大変かと思いますが是非素敵な上映がなされることを祈っております。
T・I 美術
「新しい世界」はお向かいに…?
過去に自殺未遂を起こし今も家族のことを嘆く女の子が、同類の集うSNSでルシアンと名乗る心中を誘う男と出会う話。
何を出来るでも何かをするでも無いけれど、ただただ家族のモンクを言っているだけみたいな感じの序盤だっただけれど、あれ?自分で判ってるみたいですね。
そして全裸の女性が手口を切った遺体が次々に見つかった話しと絡んでいき…。
結局のところ女の子が嘆き憂う程何かをしている様子はないし、それで愛されたい?
つくりも雑でアフレコ&アテレコが大袈裟過ぎたり棒読みだったりで安っぽいし。
まあルシアンの方は良かったけれど、締めもなんでそんな中途半端に?と色々ぼやけていた印象。
こういうのはえげつない方が響くと思うんだけどね。
演者さんは頑張っていたけれど活かせてなかったかな。
ところで菜葉菜は何歳の設定よ?
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