「よく映画にしてくれた。」わが青春つきるとも 伊藤千代子の生涯 Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5よく映画にしてくれた。

2022年9月24日
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伊藤千代子のことはよく知らなかったが、この映画で少しは知れて良かったと思う。映画を作った人たち、この映画を全国に広める活動をした人たちに敬意を表したい。労働者を守る法律もない時代に女子大生から労働争議、入党へと至る過程は、後で治安維持法の犠牲になることを考えると、痛々しくも見えてくるが、こうした先人たちの命をかけた戦いがあったことを私たちは忘れてはいけないだろう。転向した上に翼賛作家になり、戦後まで生き延びる夫は情けなくも見えるが、彼も命をかけていたわけで、今日のわれわれは誰も責められない。再び自由にものが言えなくなりつつある現在の日本への警鐘となった映画である。

Boncompagno da Tacaoca