マイ・ブロークン・マリコのレビュー・感想・評価
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マイ・ベスト・ナガノメイ
わたしの観た永野芽郁の中で一番良かった。実はわりと苦手な女優さんだったのだけど、今作は素直に素晴らしかった。可愛らしい、じゃない役もこんなに似合うんだね。
自死した親友の遺骨をかっさらって走るシィちゃん。話は突拍子もないが、思春期特有の友だちへの愛や強烈な執着や友情がすごくリアルに効果的に挟まれて、85分の短め尺の疾走感は保ちつつラストまでしっかり描かれており、とてもよかった◎
雰囲気良き映画
何気なく発せられるハッとする強いセリフが印象的
死んだ人の記憶は忘れていくけど、良い記憶ばっかりが残ってしまう。
といった感じのセリフがあった。
何気なく発せられたセリフだが妙に納得、発見がある言葉だった。
死んだ人に限らず、思い出全般に言えることだなと思い、いわば思い出補正というものをより細かく解体するとそのような解釈ができるのだろうと思った。
このような、何気なく発せられるけどハッとする強いセリフが印象的な作品だった。
物語は当時と今を行ったり来たりする構成。
ストーリーがなかなか進まず90分程度の作品にしてはテンポ感があまり良くない作品という印象を受けた。
また割れた画面のスマホを使用するという演出はその人の人となりが一気に分かることができる秀逸な演出だと思った。
永野芽郁さんの熱量がハンパ無い映画! 本年度ベスト!!!
今まで観た事もない彼女の迫力!
女優さんとしてのランクが上がった作品だった感じでとても良かった!
劣悪な環境で生まれ育った奈緒さん演じるマリコ。
彼女の親友。
ブラック企業で働く永野芽郁さん演じるシイちゃん。
この二人を中心に展開するストーリー。
出だしでラーメンを食べる中、マリコの自殺をテレビニュースで知ったシイちゃん。
子供の頃から仲良しだったマリコが何の相談も無しに自殺した事が信じられない設定から始まる展開。
生前のマリコの思いを汲んで、マリコの遺骨と共にある場所へ旅するストーリー。
出だしでマリコが自殺したので、彼女とシーちゃんの幼少期からの回想シーンが多目。
それらのシーンがかなり泣ける。
鑑賞中、ずっと涙が出ていた感じ(笑)
とにかく永野芽郁さんが凄かった。
豪快に食事を食べるシーン。
タバコを吸うシーン。
チューハイ?飲みながらキレるシーン。
今まで観た事の無い彼女の豪快な演技が満載。
自分的には主演女優賞を差し上げたい!
二人の幼少期を演じた子役の方も良かったけど、学生時代の永野&奈緒さんはやっぱり美しかった。
ってか、二人のキャスティングが大正解だった印象!
脇を固めた窪田正孝さん。吉田羊さんのキャラも素晴らしかった。
ラストシーンのシイちゃんの笑顔。
その理由が知りたいです( ´∀`)
フラジャイルな彼女たち
直近で公開された〔やがて海へと届く〕に近似のテイスト。
それは
仄かに香る「百合」であり
止めようもない喪失感であり
{ロードムービー}らしい、移動と出会いを経た再生。
とは言え本作、内包しているテーマは更にずっしりと重く、
タイトルの「ブロークン」がダブルミーニングなのと同様、
鑑賞者の胃の腑をずしっと抉るボディブローに満ち満ち。
小学校の頃からの親友と思っていた『マリコ(奈緒)』の
突然の訃報に接し、『シイノトモヨ(永野芽郁)』には
やるせない思いと、やり場のない怒りが湧き上がって来る。
その状況から、おそらくは自殺と思われる友の死は、
なんで自分に一言無かったのか、との切なさと、
幼い頃から実の父親に暴力や性被害を、長じてからは
交際相手のDVに苦しむ『マリコ』を救えなかったとの自責の念。
それらが相俟った溢れ出す感情から、彼女の実家に押し掛け、
遺骨を強奪するとの暴挙に。
もっとも『トモヨ』にも、そのあとどうするとの計画性はまるでなく。
極めて直情的な行動で、あまりの唐突さに、観ている側も唖然とするばかり。
骨を抱えて彷徨う『トモヨ』は、嘗てほんのちょっとした話の流れて
『マリコ』が行きたいと言っていた場所を思い出し
(これが不思議なコトに、どうやら東北地方の海岸のよう)、
夜行バスと電車を乗り継ぎ、当該所に向かうも、
そこで味わう思いは、弱り目に祟り目とでも表現したくなるもの。
しかし、その結果として、感情の上では寛解を得るのだから、
散々に思える旅程もなかなかに捨てたものではない。
中途『マリコ』は折に触れ幻影として現れ、『トモヨ』と会話。
彼女が生きている時にも、
なんで同じような自身を破滅させるような男とばかり付き合うのかと
うざく感じたことを思い出したりも。
そうした自責の念もないまぜとなり『トモヨ』の心を締め付ける。
とは言え、それが外向けに、周囲への態度として現れた時に、
我々はあまりに共感できない、傍若無人にも映ってしまう。
『トモヨ』も、心を落ち着かせる為に、中学生の頃から喫煙をしていた
心の闇は持ち合わせていることを知ったとしても。
遺骨の奪取の場面では、軽やかに翔んで見せるものの、
次のシーンでは無様に地面に転がってしまい、
それ以外でも、主人公が地面に叩きつけられることは多いのだが、
度毎に不死鳥のように(笑)立ち上がる。
そのモチベーションが何処に在るのか。
全てのわだかまりが氷解する、最後のシークエンスは、
内容は明快には示唆されないものの、あまりに美しい。
とは言え、主人公の日常には、僅かな光明が見えつつ、
生き辛さが渦巻いていることには変わりがないのだけれど。
絆で結ばれた二人の女性を『永野芽郁』と『奈緒』が
高校生から演じるのだが、意外とムリ筋に感じない不思議。
とりわけ後者は、当年取って27歳のハズなのに、
なんとなく見れてしまう。
あ、そう言えば、この二人
「NHK」の朝ドラ〔半分、青い。(2018年)〕でも共演してたな。
なかなかに面白かった
Born Under a Bad Sign
予告編が素晴らしかったので、鑑賞してみたら
人はなかなか死なない
永野さん推しで見る。永野さんは弁当駆け込むシーンとかが上手い人。奈...
永野さん推しで見る。永野さんは弁当駆け込むシーンとかが上手い人。奈穂は、粘着質で危ないキャラは今回合っていた。それ以外はだめな人。雪国とか駄目だった。
吉田さんも良かったけど、何でこんないい妻がついてくるのか、物語に説得力がない。窪高は包容力と情けない感じの同居は彼にしかできない味。
最後の遺書を見せないのは原作もそうか?
主人公の特異なキャラの背景も全然見えない。
友情の物語なのがいい。
口が悪い、タバコ、お酒、鼻水
とことん役に合わない永野芽郁
観始めてすぐに「キャスティングが逆だ」と思うの。永野芽郁がマリコ役で、奈緒が友だち役の方が絶対にいいね。
でも『主演・永野芽郁』と『主演・奈緒』のどっちが売れそうっていうと永野芽郁だし、永野芽郁を助演にするなら主演は戸田恵梨香級じゃないとだけど、奈緒はそこまでいってないとかあって、永野芽郁が主演なんだろうね。
なので役が永野芽郁に合ってないの。ヤンキーっぽい役柄なんだけど、何をどうやっても永野芽郁にヤンキーは無理。子役はハマってるだけに、余計に、永野芽郁が役に合ってないのが目立つの。
そんな、生真面目な生徒がちょっとイキってヤンキーの振りしてるような芝居を観てかなきゃだからカッタルイのね。途中で何人か席を立ったけど気持ちは分かる。
でも、永野芽郁推しなら、その合わない役で奮闘する永野芽郁を観なきゃいけない。だから僕は観た。永野芽郁作品をコンプリートするんだという義務感で観ました。
そう思ってラスト近くまで来ると、シーケンスが良くてカタルシスがあるのね。それまでのカッタルさをちょっと忘れて、観終わった感じは悪くないの。これは脚本の向井康介さんが凄いと思う。
貫くって大変なこと
ハードボイルドと呼ぶにふさわしい骨太さがある
永野芽郁が見せる荒ぶる魂に魅せられた。まず従来の演技とは目つきの鋭さが全く違うし、シーンを重ねるごとにヒリヒリとした摩擦が熱を帯びていくかのよう。それだけじゃない。上司の小言を受け流す。やさぐれ気味に煙草を吸う。着流しのコートとドクターマーチンの靴で突っ走る。酒場ではベロベロに酔う。挙げ句の果てに、彼女が小脇に抱えるのは、無二の親友の遺骨・・・。これはもう一言で表現するならハードボイルド。一方の親友マリコは”ファムファタール”と呼ぶにはちょっとニュアンスが違うかもしれないが、少なくとも主人公の人生を翻弄する”運命の女”である点は一致している。空が落ちてきそうなほどの曇天模様が全編を覆う中、旅を続ける主人公の心が時に大きく剥き出しとなり、かと思えば、躍動しながら少しずつ変貌を遂げていくこのひととき。タナダユキ監督が描くクセモノ揃いの人間たちの中でも、格別に熱い芯を持ったヒロインの誕生である。
シイノトモヨは二回跳ぶ
これはバディが不在の女性版バディムービーだ。永野芽郁が演じるシイノトモヨは、子供のころからの親友マリコ(奈緒)の遺骨(を収めた箱)を抱き、マリコがかつて行きたいと言った岬を目指して旅に出る。マリコは不在ではあるが、道すがらシイノが回想するシーンで、2人は確かに、共に生きている。
当然ながらロードムービーでもあるが、シイノの日常であるブラック企業の職場とのコントラストが、そうだよな旅って日常からの逃避であり脱出だよなあ、と当たり前のことに改めて気づかせてくれるのもいい。
シイノが跳ぶ場面が2回あり、それぞれ印象的であると同時に、作劇の上でも物語を跳躍(leap)させるはたらきを持つ。2つの場面でともに“水”が登場するのも偶然ではない。シイノが次のステージに進むためのイニシエーション(儀式)を象徴しているのだろう。
虐待されて育った女の子が、若くして死んでしまうという重い要素をはらむ映画だが、シイノの特別なキャラクターと永野芽郁の熱演、タナダユキ監督の誠実な演出によって、きっと観る人の心を軽くしたり希望になったりするのだろうなと信じられる好作になった。
案外死なない生きてる方は、永野芽郁の新境地が刺さる
「大丈夫に見え…ます。」奪われたモノを取り返すため、こっちは汚れてんだよと言わんばかりに駆け抜ける。死生観の揺さぶりを生きる側から、背中を蹴飛ばすような衝撃がたまらない快作。
マリコが死んだ。唯一の親友を奪われたように。85分に詰め込まれた疾走感と焦燥感がブワッとスクリーンから襲ってくる。大切な人を失った時に湧き上がる"悔しさ"が大きな原動力となり、拍車をかけていく。別に失ったこと自体が悔しいわけじゃない。抑えられもしない感情が湧く理由を探すような旅は、記憶を重ねていく度に心がジリジリと焼ける。
死生観を揺さぶってくる映画が好きなのだが、今作は特に生きる側の視点をふんだんに含んでいる。供養するだけじゃない、自分を照らしていく作業も同時に問われていく。シイノ自身出来た人じゃないことを分かっているから、その野蛮なヒロインさを感じさせる。マキオにもバックボーンの濃度が滲み出ており、その哀愁も堪らない。
今作の主演は永野芽郁さん。今までにない、タバコもふかす主人公にカッコよさと不器用さが溢れる。そして、奈緒さんがバシッと受け止めることで、友達の一言では片付け難い連帯の強さを随所で感じさせる。実際に手紙は奈緒さんが書いたらしく、それを永野芽郁さんだけが読んだ手紙もあるらしい。純たる強さが作品の核となり、死んだ人、生きる人それぞれに向けられた精算を問いかける。
また、幼少期のシイノを演じた佐々木告さんがホントに素晴らしい。「鉄オタ道子2万キロ」にゲストで出たときから気になっていた子役が、見事な演技でバックボーンを描いてくれる。カッコよくも幼く、群を抜いた演技力にたまげた。
タナダユキ監督自身も60分を切りそうと言っていた程、作品自体の疾走感とテンポが早くて見入る。だからこそ、もう少し観たかった気もする。凄く好きなテーマであり、監督の作品も好きだからこそ求めてしまう。早く話したい、凄く濃くてカッコいい作品だった。
親友っていいなぁ
永野芽郁の演じる性格の女性はよかったですね。 クソの父親に向かって...
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