「言語化するのがとっても難しい作品。」マイ・ブロークン・マリコ ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)
言語化するのがとっても難しい作品。
言語化するのがとっても難しい作品。ムズいな〜。
家族以外の人間で、家族以上に思い入れがある、大事な人が自死した経験。
私にはそういう人がいないから、ドンピシャで刺さる要素が無いけれど、
人によってはあるかぁって話でもある。
この作品では、親友が自死するわけだが、
その死を町中の食堂でランチ中に、TVのニュースで突発的に知るシチュエーション。無いなぁ〜。
衝動的に主人公は親友の実家に赴き、遺骨を奪い逃走。
そんな体験、無さそうでやっぱり無いなぁ。
親友は親友の父に虐待されていた。性被害も含め。
それが許せなかった。無いなあ、考えた事もない。
主人公も主人公でメンヘラチックな親友に依存してて、
親友も主人公にだいぶ依存してた。共依存関係。そんな人、いねぇなあ。
遺骨を持ってロードムービー的展開へ。無いなあ、仕事があるもんなあ。
そこから旅先で色々あって、ゴタゴタあって、なんだかんだあったり、
人との出会いもあったり、前に進む事になりましたとさ。
喪失を受容する通過儀礼の時間と再生。
これはあるかもなぁ。でも親友じゃなくて家族とかだよなあ。
ようやく何か取っ掛かりが見えた矢先に物語はフィナーレ。
なんかいつものように、たとえ話やエピソードすら思い浮かばないストーリー。
ヤサグレ、サバサバ、スレまくりの永野芽郁も、
巷で話題のW不倫キャラ並に馴染みがなく、
いつものキャラクターとはだいぶ異なる様相。
チャレンジ精神は素晴らしいが、イメージに無さすぎて、
しっくりした感じも伝わって来ない。
奈緒の方は、メンヘラチックで病的で不幸背負ってますの、
イメージ容易な奈緒のキャラクター。
まあ男なら警報ガンガン鳴り響いて、危険サイン出まくりの女性で関わりたくないタイプ。
全体通して重めのテーマで、最後まで重くて暗いまま。
天気予報ならずっと曇りで快晴になる瞬間すらない。
雨こそ降らないが、どんより感で終始じっとりしてる、
なかなかヘビーな鑑賞時間。
可もなく不可もなく、面白くもつまらなくもない。
一つはっきり言えるのは、ハマる瞬間が無かった事だけ。