「骨壷の使い方」マイ・ブロークン・マリコ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
骨壷の使い方
火の玉と化したシイノの疾走感がヤバい。そのシイノをいなしながらクールダウンさせる釣り人マキオ。マキオとシイノのアンバランス感が醸し出すオフビートなリズムに思わず笑ってしまう。
自殺した親友マリコの骨壷を強奪して、マリコと語り合うために旅に出る。このシーンを予告で目にした時、絶対見るべき作品の予感がしたんだけど、正解。
永野芽郁のヤサグレ感といい、男に対する啖呵の切れ味といい、役作りが完璧。気だるそうにタバコを吸う顔とか、クソ上司への態度とか、嘘泣きの様子とか、笑っちゃうくらい自然。
昨日鑑賞した『それがいる森』で、邦画の未来が心配になったが、そんな杞憂を吹き飛ばす仕上がりでございました。
骨壷の使い方もすばらしい。
追記
原作を読んでみた。原作の世界観が損なわれずに映像化されている。タナダユキ監督はいい仕事したね。
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NOBUさんのコメント
2022年10月2日
今晩は。
タナダユキ監督は昔っから好きでして、殆ど観ていますが一番好きなのは名作を差しおいての「四十九日のレシピ」ですね。(実は、監督の初鑑賞作品です。)パンフもしっかりと購入し、幾つかのレシピは、私の得意料理にもなっています・・。では。
グレシャムの法則さんのコメント
2022年10月2日
コメントありがとうございます。
ということは、原作も細かい設定には拘らず、キャラクターの個性でぐいぐい物語の世界に読者を引き込んでいく⁈
テーマの重さに負けない疾走感、という感じなのかもしれないですね。