「愛されるということ」オードリー・ヘプバーン 知徳さんの映画レビュー(感想・評価)
愛されるということ
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ここしばらく映画館に足を運んでいなかったが、たまたま本日午後時間が取れたので、日中に鑑賞した。
オードリーヘップバーンといえば、ある一定の世代以上では銀幕の中のトップスターであり、世界中から愛された大女優というイメージしかない。
でも、幼少期、戦時下の飢餓と父との別れ、ナチ占領下でのオランダの暮らしという過酷な環境でのトラウマは、彼女を愛されることを知らない、愛情を求め続けた孤独な人間にした。そのような彼女が2度の離婚を経て、ようやく生涯のパートナーとの出会い、ユニセフ親善大使として晩年を忙しく日々を送り、やがてガンで倒れ、亡くなった。愛を知らずに育った彼女が愛を求め、やがて愛情を周りに注ぐことができるようになった。そうやって彼女は初めて自分を愛することができたという。
自分を愛することができる人は、他の人を認め、愛することができる。幼少期から自分が愛されていないと思った彼女には、自分を愛することができなかった。愛されているという自覚がなく育つことで、その後の人生を送ることがいかに困難であるか、それは今も同じ。立場は関係なく、まずは、自分が愛されているという実感を人に与えられる人でありたい。
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