劇場公開日 2022年5月6日

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「淡々と語られるオードリーの最期まで」オードリー・ヘプバーン Marizzaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5淡々と語られるオードリーの最期まで

2022年6月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

時に静かに、ゆっくりとオードリーの人生が語られる。
至る所で目にするプロフィールに加え、彼女に関わった人々の声とともにオードリー・ヘップバーンという人物が抱えていたものが少しずつ明らかにされてゆく。
誰もに愛されるオードリーの心の内には、一見その名声からは想像できないものを抱えていて、その事が、私たちが普段生き、悩み、向き合う日々にそっと寄り添ってくれるような気がした。
あれだけの映画スター女優がカメラの外では普通の一人の女性として振る舞い、シンプルな生活を過ごす、彼女の中にずっとある軸がそうさせているようだが、きっとあれだけの忙しない日々の中でそれを維持することが可能なのは彼女だからこそであり、またそれが皆を惹き付ける魅力なのだろう。映画スターの中では稀有な存在であり、多くの女性が憧れるオードリー。本作はそんな彼女を改めて実感させてくれる作品になっているのではないだろうか。

Marizza