「ジョーカーよりジョニー」カモン カモン シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョーカーよりジョニー
最近のトレンドなのか、モノクロ作品が多く、今回は9歳の甥っ子君を預かることになった中年男性のドラマです。冒頭からインタビューの膨大なセリフに飲み込まれ、とっつきが悪くどうなることかと思いました。ところが、この二人の生活シーンになると、穏やかで淡々とした展開ながらも親子でも友達でもない微妙な距離感や9歳の少年の内面の揺れが上手く描かれていて感心しました。父親がメンタルに問題があっても、母親と離れていても、前へ前へとつぶやく少年のセリフにしんみりします。子役のウッディ君、なかなか上手です。また、決して大人目線にならず対等に9歳児に向き合う、ホアキン・フェニックスの眼差しも優しくていい感じです。『ジョーカー』の演技の評価が高かったけど、むしろこんな穏やかな感じの役柄の方が、彼の演技の上手さが感じられました。
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