「1990年代のサリンジャー」マイ・ニューヨーク・ダイアリー Momokoさんの映画レビュー(感想・評価)
1990年代のサリンジャー
この映画の中に、1996年に「ハプワース16、1924年」を出版しようとしていたサリンジャーが登場している。サリンジャーファンにとって、とても興味深いプロットだ。
熱狂的に好きになるか、意味不明で終わるか、振り幅が大きいサリンジャーだが、この映画の方が安心して楽しめる。
サリンジャーはニューヨークのユダヤ系作家なので、全米で人気があったわけではなく、ライ麦・はスラング多用の言葉遣いで学校図書館には置かれにくい状況だったようです。だから西海岸出身の主人公が、読んだ事ないのはわかる。
日本では単行本の形でサリンジャーが発表した小説は全て読めるが、アメリカでは雑誌に掲載されただけというものもある。
翻訳だから新訳というのも読める。
ファッション、空想的なシーン、音楽、ムーンリバー、職場の人間模様などのディテールがなんだか深く、面白い映画だった。
原作を読みたくなった。
ニューヨークが舞台だけれど、ニューヨークでロケはしているのかな?
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