「世界は感動しても自分はそれほどでもなかった」ケイコ 目を澄ませて 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
世界は感動しても自分はそれほどでもなかった
2022年映画館鑑賞73作品目
12月25日(日)フォーラム仙台
スタンプ会員1500円
監督と脚本は『きみの鳥はうたえる』の三宅唱
聴覚障害で全く音が聞こえない女性ボクサーの話
所属するボクシングジムが会長の体調不良もあって閉鎖されることになる
そのためかBGMがほとんどない
度が過ぎるBGMはうんざりだが逆にこれはこれで・・・
減量に打ち込むボクサーの如くあらゆる無駄を削ぎ落とした映画でエンターテイメント性に欠ける
古今東西ボクシング映画の名作話題作はあったがそれらとは一線を画す
岸井ゆきのが好きで好きでたまらない人に向いている作品
彼女の演技は良かった
ただただ淡々と進む単純なストーリーで眠くなる人がわりといても無理はない
ボクシング映画で眠くなるってなかなかない
エロスも過剰なバイオレンスもコメディー要素もない
ユーモアがある名言もない
肝心のボクシングの試合も凡戦で迫力はなく手に汗握る展開はない
けれどボクシングの練習風景は本格的でそこはドリフのコントとは雲泥の差
海外の一部には聴覚障害の役は聴覚障害の役者にやらせろという馬鹿げたリベラルがいるようだ
白人特有の傲慢な偽善者ぶりに反吐が出る
それなら『どついたるねん』みたいに本人に出てもらったほうがまだマシだ
海外では高く評価されているらしいがそれにしたって所謂インテリだけだろう
『青いパパイヤの香り』とか河瀬直美の初期作品と共通するものがある
なぜ彼らはこういう映画が好きなんだろうか
あとみんなが手話でコミニュケーション取れるならマスクはいらないな
聴力障害のボクサー小河ケイコに岸井ゆきの
ケイコが所属するジムの会長に三浦友和
ケイコが所属するジムのトレーナー林誠に三浦誠己
ケイコが所属するジムのトレーナー松本進太郎に松浦慎一郎
ケイコの弟・小河聖司に佐藤緋美
ケイコの母・小河喜代実に中島ひろ子
会長の妻に仙道敦子
ケイコの新たな所属先としてトレーナーが世話するもケイコ本人が断る窓口係の女性に渡辺真起子
聖司のガールフレンドに中村優子