「鈴木亮平。時代に冠絶するその才能。」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 戸月透賀さんの映画レビュー(感想・評価)
鈴木亮平。時代に冠絶するその才能。
TV版を全て鑑賞し挑んだ映画は、もうこれでもか、これでもか、と、ドラマを上回るハラハラドキドキの連続で、途中から満腹中枢が麻痺してしまうような面白さでした。
医療ドラマ+ジェットコースタームービー。
しかも主演が《あの》鈴木亮平さんで、ドラマ版で既に作品の質が保証されているんですよ、皆さん!?ぶっちゃけ、入場チケット料金が無駄にならないことが保証されたような映画だとは思いませんか??ちなみに、
《やっぱ間違いはなかったな》
それが、観終った僕が、最初に口にしたセリフです。鑑賞がまだの方は、安心してどうぞ。
ただ、映画館に行く前に1つだけ。
とりあえず、ドラマ版はおさらいしてから挑んだ方が良いかもしれません。亡くなってしまった喜多見チーフの妹さん《佐藤栞里さん》の存在がかなりキーポイントになってきますので。
《音羽先生、本当に好きだったんだね》
この辺りを意識して鑑賞して下さいませ。
あと、ライバルとして横浜MERが出てきまして、そのリーダーであるところのエリート医師を杏さんが演じているわけですが、この邪魔者的なライバルキャラに抵抗を感じる、という方もいるやもしれません。だから先に、これだけは書いておきます。
横浜MERのチーフ、昨今稀に見る
《愛すべき女性》
です。観終われば、超絶不器用で可愛い人だということが解りますので、どうかご安心を。
さて、今更ですが、鈴木亮平さんの俳優としての才能、才気について書いてみます。
彼については既に多くの同業者から畏敬の念が滲むコメントが出されておりますが、僕のような演技の素人から見ても、その異才ぶりは一目瞭然です。
いわゆるデ・ニーロ的な役へのアプローチ。
西郷どんや俺物語では太ってみせ、天皇の料理番では激痩せし、孤狼の血2では完全にぶっ飛んだ極道になりきって目がイッており、変態仮面では堂々とパンツを被ってみせる。《孤狼の血2などは、主演の松坂さんが気の毒になるほどのインパクトと演技力でした》
今回の映画版MERでも亮平さん、例の如くムキムキの筋肉を身につけており、医療行為の場面での手さばきや体の動きなど、それはもはや、救命救急のスペシャリストの様でございました。
恐らく今、日本で最も《演じる》についての才能があり、その才能に見合ったプロ意識を持ち合わせた俳優は、鈴木亮平ではないでしょうか?
いつからかTVドラマは、力の強い事務所のイケメン・美女俳優ばかりが、ローテーションで主演を演じるようになってしまいました。
だからこそ、本物はより強く輝きます。
時代に冠絶する《鈴木亮平という才能》を、是非、スクリーンで目にして下さいね。