「Symphony」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Symphony
ドラマは見ていましたが、ちょっと前なので内容も薄れていましたが、最低限の知識があれば大丈夫だなと思い劇場に突撃しました。朝イチの上映でしたが、さすがはGW、とんでもない人数の観客がいました。
物語も展開も想定はできていました。それでも面白かったですし、役者陣の熱演が素晴らしかったですし、何より泣かせにかかっているのが分かっているのに感動しました。
まず序盤、飛行機火災の現場でのMERの対応がとてもスピーディーで、映画の雰囲気を感じさせるのに最適な尺かつ、MERとは何ぞやをサクッと説明もしてくれるのでとても良かったです。
とにかく危険な現場だけれど、その危険に真っ向から立ち向かっていく姿のかっこよさをこれでもかと詰め込んでいました。
今作のメインは高層ビルの火災でビルに取り残された人々の救助というのが肝になってきますが、横浜のMERと東京のMERとの対峙や、政治家の陰謀がそこはかとなく混ぜられています。
パニックになった時に一目散に逃げ出してしまい、二次災害が起きてしまう恐怖も最初から最後まで満遍なく描いていましたし、実際にそれで大怪我や命の危機に陥った人たちも出ているという災害現場の悲惨さが画面からひしひしと伝わるものになっていました。
いざこの様な状況になった時に、子供の方が冷静に対応できるという図には割と納得がいって、大人の方が助けを請うために全力で逃げようとする図もちと恐ろしかったです。
東京と横浜のMERの協力、医療団体の手助け、様々な人たちが入り組みながらも、全員目的は死者を出さないという最大目標に突き進んでいく姿に少し目頭が熱くなりました。
役者陣、鈴木亮平さんは凄まじかったです。普段の優しそうなフェイスから現場での絶叫、魂を削るかの如くの演技に圧倒されっぱなしでした。
杏さんのクールビューティーな感じも最高でしたし、役者陣の体当たり演技には頭が上がりません。
少し残念だったのが、分かりやすいくらい泣かせに来ていて、そのせいでテンポが悪くなってしまったのが惜しかったです。愛を伝えたいのは分かるのですが、あの現場でそんな事で悶えてたら間に合わんよとフィクションでも難をつけたくなるくらいのテンポでした。
怪我をしている消防隊員が要請を聞いた瞬間に、全員立ち上がって救助に行くのはギャグかなとも思ってしまいました。
現場での緊迫感、そこからの救い、大団円。綺麗に最後まで描かれていてとても良かったです。ドラマシリーズをまた見直そうかなと思いました。役者陣、制作陣お疲れ様でした。
鑑賞日 5/1
鑑賞時間 9:20〜11:45
座席 E-6