劇場公開日 2023年4月28日

「連ドラを見ていなくても楽しめる「災害現場×救命医療」によるアクション的な医療映画の意欲作。」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5連ドラを見ていなくても楽しめる「災害現場×救命医療」によるアクション的な医療映画の意欲作。

2023年4月28日
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本作は、タイトルを見ても「劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」を強く意識しているように思えます。
まず、最初のつかみのシーンですが、これは映画っぽくて良かったと思います。
ただ、「もう安心してください、TOKYO MERが来ましたから」といった鈴木亮平の掛け声に、その場にいた子供が「あ、TOKYO MERだ!」と反応するのは、やや過剰な脚本のような気がしました。
いくら「TOKYO MER」が活躍する世界線上にあったとしても、所詮はオペ室搭載の大型車両・ERカーである「1台の走る緊急救命室」に過ぎず、現実社会においては、そこまでの認知度にはなりようがないからです。
このシーンが象徴的ですが、本作は、ややご都合主義のような展開が散見されます。
そして、後半は横浜のランドマークタワーでの大規模爆発事故。
ここでの展開は、「次はこうなるんだろうな」と思った通りの展開が続くなど、良く言えば丁寧、厳し目に言えばベタ、という印象でした。
とは言え、医療系の映画は、なぜかヒットしにくい現実があるので、ベタでも観客をひきつける事ができればそれで問題ないと思います。
このように展開には少し残念な点は感じましたが、鈴木亮平、賀来賢人を始め、ゲストの杏やジェシーなど俳優陣の演技はとても良かったです。
ドラマ版で重要な要素と思われるシーンも、キチンと補足があり、映画から見ても問題ないと感じました。

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細野真宏