「ありがとう」アメリカン・アンダードッグ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
ありがとう
長い準備期間が必要だった。自分も周囲の人と比べて何するにしても時間かかりがちで、器用さとは対局にあるような不器用な人間なので勝手に親近感を覚えた。カート・ワーナーの人としての素晴らしさが溢れていて余計に胸を打つし、心に残るスポーツ(以上の)ドラマ。アメフトに打ち込んできた主人公が足りない何かを見つけ、より人として強くなる。そんな最高の回り道。
「俺が教えた!」ポケットから出るな、タックルされてもファンブルするな。例えば、生活のために仕方なく始めたアメフトにおけるサーカス=アリーナ・フットボールで鍛えたパスの速さ。そうした一つ一つの出来事に、その時はそうは思えなくともきっと意味があって、ザックほどすごくなくても僕らは逆境を跳ね除けながらここまでやってきたんだと思える。
「私達うまくいきっこない…」黒いトラック運転手。"黒い"は運転手じゃなくてトラックにかかってる。当たり前ではあるが、子供を怪我させるなど大変なことをした際には隠そうとするのではなく、すぐ行動することが大事。一つ一つの出来事や描写がリアルで、心持っていかれた。スーパーの店員からNFLの選手へ。おかげでカントリーミュージックも案外悪くないかもしれないなと思える。
「運命はアンダードッグに味方する、証明したいか?」役作りメイクやヘア込みで急に年老いた感もあるデニス・クエイドも出演していて、まるでアメフト版『オールドルーキー』。気質的にアメリカ人好みそうな題材と心掴まれるドラマに胸打たれる。回り道してあれこれ経験してきたのは決して無駄じゃない。すべてはこの瞬間のために準備。実力ならある。
「人生は一つの出来事じゃない」チャンスを貰えば証明できる?なら勝ち取るしかない。"神様は乗り越えられない試練は与えない"なんて言葉を聞くけど、それが本当かは分からない。ただカート・ワーナーの人の良さ含め、やはり人の道から外れることなく、その時々に置かれた境遇でやりたいことをやれるようになるまで、できることを全力でやることの大切さみたいなものはあるなと思った。そして、必ず報われるかは分からないけど、その先に"神"の存在があるのかも。人として後ろ髪引かれるようなことなく真っ直ぐに生きたい、いつも正しい行いをできるような人間でありたい。
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ブルー80!
Packers for life!
RAMS
"芝の上の最大のショー"
ドラフト外からの史上最高の選手
勝手にサントラ♪In My Life/The Beatles