「高齢者たちへの映画」リコリス・ピザ はなもさんの映画レビュー(感想・評価)
高齢者たちへの映画
70年代に青春をおくった人たちのための映画なのかなぁと思った。数々の昔の映画のパロディは残念ながらあんまりわからなかったが あの雰囲気は楽しめた。
奈良時代にも飲まれていた甘苦い独特な風味のリコリス。そうか、だから主役の二人も独特なのか。
ポテっと 育っちゃったゲイリーと鼻がやけに長いアラナ。10才も歳の差があるのに恋に落ちるなんて、内容も容貌と同様に独特だ。でも私は この『独特』は好きだ。
何者かになろうとしてギラギラしている10代のゲイリー、なんとなく流されて生活してしまっているアラナは厳格なユダヤ教の家庭に育っている。そりゃ自分に思いを寄せてくれて 型破りな行動をする年下のゲイリーが気になっていくのも分かる。
二人の 電話のシーンは、『昔 あるある』で 懐かしく思い出した。
固定電話は大抵茶の間にあって、異性の友達から電話きたら 家族中が耳をそば立てていたもの。
微笑ましく 懐かしい感じの画像とハリウッドがキラキラ輝いていた時代の感じがした。老いも若きも皆がミニスカートでアラナが着ていたワンピースは長いこと流行していた。
そして、そして、びっくりしたのはバーブラ・ストライザンドの名前が出て来た事だ。えー、ウォーターベッドの届け先の男はクリス・クリストファーソン⁈かと思ってしまった😅 あんな服、着てたよね⁈
スター誕生は勿論だが、関係ないけど愛のイエントル、衝撃的だったなぁ。見た人いるかな?
えー、だから長い鼻のアラナを選んだのか?
注目すべきは、この二人がよく走っているシーンだ。ゲイリーはあんなに大きな身体なのに 時速5キロ位の速さで走っている。あれだけ走れれば、体も次第に締まってくるだろうと思ってしまった。
思い切り走っている二人は未来に向かって走ってるのだなぁと思った映画だった。
今晩は
私は、ポール・トーマス・アンダーソン監督作品が好きなので、少し物足りなく感じた作品でした。
拙レビューにも記載した通り、主人公の映画初出演のお二人が余り魅力的に感じられなくて・・。では。