「配役だけで十分面白い」リコリス・ピザ カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
配役だけで十分面白い
批判を承知で言わせていただくが、ビジュアル的に平均以下の主人公2人をあえて使うことで絶妙に70年代のリアルな青春を描いているという点では最高に面白かった。
だが、それだけにあまりに生々し過ぎて、くっついたり離れたりの心の機微のようなものに自分の感情が寄り添えず、逆に少し気持ち悪ささえ覚えてしまった。
モデルがいるらしいが、10代で様々なビジネスを成功させる子役上がりの少年というのもすんなり受け入れ難かったが、ニキビ面で歯並びが悪く太った頭でっかちの童貞役がハマり役過ぎて、逆に監督の悪意さえ感じるほどだった。
わし鼻で肌も汚くお世辞にも綺麗とは言えないこの女性に何故一目惚れするのか共感する事が難しいほどに微妙な感じだったが、確かに子供から見ると大人の魅力のようなものをうっすらと感じるのかも知れないと思わせるような雰囲気は持っており、キャスティングセンスはさすがという感じがあった。
ポール・トーマス・アンダーソンの作品はアメリカの(サブ)カルチャーや歴史への理解、また特定のエリアについてある程度のイメージを持っていないと楽しさが半減すると思っているので少し苦手な監督なのだが、本作も同じようにすごく広い意味での楽屋落ち映画ではあったが、決してワールドマーケット向けではないので理解に努力しながら見るべき映画なのかなとは思う。
こんにちは。
コメント、ありがとうございました。
”ブライアンも言ってたような気がしますが、選挙事務所に来た謎の男はワックスのスキャンダルを見つけるために誰かに雇われた見張りだと思います。”
成程、腑に落ちました。有難うございました。
拙、レビュー改編させて頂きます。
これからも、拙レビューへのコメントを頂ければ幸甚です。
宜しくお願いいたします。