「【”年の差恋愛、我慢比べ。恋の鞘当て。”P・T・A監督作品は、いつでも高い評価を得るんだけれど、この作品はどうだろう・・、と思ってしまった作品。】」リコリス・ピザ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”年の差恋愛、我慢比べ。恋の鞘当て。”P・T・A監督作品は、いつでも高い評価を得るんだけれど、この作品はどうだろう・・、と思ってしまった作品。】
ー 1970年代のハリウッドの近郊が舞台。
15歳の高校生ゲイリー(クーパー・ホフマン)と、随分年上のアラナ(アラナ・ハイム)は、ゲイリーの学校の廊下ですれ違い、お互いを意識するようになる。
ゲイリーは、ウォーターベッドの商売を始めたり、アラナも負けじと、カメラマン意外に市長選挙のスタッフを務めたりして、何故かお互いに張り合ってしまうのであるが・・。
◆感想
・申し訳ないが、高校生ゲイリーを演じたクーパー・ホフマンと、随分年上のアラナを演じたアラナ・ハイムに、主役としての”華”がないんだよねえ。
ー お二人とも、監督の知人の子供さんらしいのだが・・。お二人ともデビュー作と資料にある。ー
・ストーリー展開もP・T・A監督作品としては、やや粗く感じてしまったシーンが幾つかある。
ー けれども、今作はアカデミー賞、作品賞、監督賞、そして脚本賞にノミネートされたと資料に記載してある。
審査員たちの多くが、1970年代に青春時代を謳歌したが故に、回顧的に評価したんじゃないの?と、思ってしまったぞ。-
・ショーン・ペンや、トム・ウェイツやブラッドリー・クーパーもハッチャけた役で、短いシーンで登場するが、メインストーリーに大きな影響を与えたのは、映画スタ―と思われる可なりイカレタ男を演じたブラッドリー・クーパー位じゃないかなあ・・。
ー 彼との絡みは、ナカナカ面白かったよ。トラックがガス欠になって惰性でアラナがトラックをバック走行させて、逃げるシーンなど・・。-
<私の居住区では、珍しく6割の入りで、流石P・T・A監督作品だなあ、と開始前思っていたら、この作品は1970年代に青春時代を謳歌した人向けかな、と思ってしまった作品だった。
それでも、主役に魅力があって、脚本も面白ければ良かったと思うのだが、ポール・トーマス・アンダーソン監督作品だからこそ、敢えてやや辛口レビューになってしまった。
ご寛恕頂きたい。
「ファントム・スレッド」の鑑賞後の満足を得られるのは、いつかなあ・・。>
ブライアンも言ってたような気がしますが、選挙事務所に来た謎の男はワックスのスキャンダルを見つけるために誰かに雇われた見張りだと思います。
ワックスはそれに気づいていたためレストランにアラナをわざわざ呼び出し、パートナーと恋人のフリをさせ一緒に帰らせたのではないでしょうか。
そうなんですよ、華がない……見た目が地味でもキャラ付けで華が出ることはあると思うんですが、ゲイリーはちょっとクズ寄りで成長するわけでもない。
謎の男は回収されずじまいでしたね、そういえば。あれも超ローカルな元ネタがあるんですかね?
ユーモラスな瞬間はいくつかあったんですけどね。