「ファンタジー作品は社会風刺には必要な隠れ場所」アンネ・フランクと旅する日記 Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
ファンタジー作品は社会風刺には必要な隠れ場所
原作小説のアニメ化や実写映画化はよくあることだが、日記の中の架空の人物を立体化するというのは珍しい。
見ごたえのある個性的なタッチである。
キティーはアンネの死を知らない。それは当然である。なぜならアンネが生きている時に(キティー宛の)日記を書いたから。アンネの死後を知るすべがなかった。
アンネの日記はアンネ視点の記録であり、アンネに創造された想像の人物キティーもアンネなしで単独で存在することが出来るはずはない。キティーは、なぜこのタイミングで三次元の世界に現れたのか。キティーだけが日記から飛び出しアニメになってまで伝えたかったことは何なのか。
そこが今作の面白いところである。
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