劇場公開日 2022年3月11日

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「豊かなアニメーションと日記の再定義」アンネ・フランクと旅する日記 A・ガワゴラークさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0豊かなアニメーションと日記の再定義

2022年3月23日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

「アンネの日記」が題材だが、主人公はアンネではなく、アンネのイマジナリーフレンド「キティー」である。
現代のアムステルダムに出現したキティーは、アンネの消息を探し、大戦中と現代のシーンを行き来する。

アニメーションは豊かで、しなやかに動き、屋根の上を走ったり、凍結した河をスケートで逃げ、アンネ・フランク橋、アンネ・フランク劇場、アンネ・フランク図書館などを駆け巡る。

ナチスドイツは死神のように描かれるが、アンネの空想やキティの行動力で、全体には活発な印象の作品である。
日本における「この世界の片隅に」のように、等身大のキャラクターによって、身近な出来事として戦争を語り直し、「日記」の意義を伝えることを企図しているようだ。

難民問題が絡めて描かれ、ややご都合的な終わり方をするが、
キティーのタフさ、ちょっとした恋のエピソードなどで、鑑賞後は心地よく劇場を出られる。子供にも難しくない。
ボタンを押すとブレードの出るスニーカーは、アクションにも生かされ、ちょっと羨ましいアイテムだ。

A・ガワゴラーク