「期待しすぎた自分を責めたい」モリコーネ 映画が恋した音楽家 ライヘンバッハ・ヒーローさんの映画レビュー(感想・評価)
期待しすぎた自分を責めたい
そもそもノンフィクションのドキュメンタリー映画に娯楽性を望むのが間違いなのかもしれませんが、なにしろ映画音楽の伝説であるエンニオ・モリコーネの人生を、ジュゼッペ・トルナトーレ監督が撮るというのですから、それだけで歴史的傑作の予感、だったのですが……
全編通してモリコーネ氏の作品が使われていて素晴らしい音楽を堪能できるのですが、何作分も延々と続くと、逆にそれが心地よい眠りを誘いまして、何回か眠りかけては慌てて目を覚ますという始末
また、伝記映画とは違って、まだ在命中だった人物のドキュメンタリーだけに、出演する人たちが様々に表現を駆使してとにかく褒めまくり、輝かしい業績を並べ立てるので、「人生、そんなに良いことばかりじゃあるまいに……」などと食傷気味にもなります
そんなこんなの調子で約2時間半ですが、実際以上に長く感じて、最後の頃には「まだ終わらないのか……」と焦れてさえきます
例えるなら学校のつまらない授業ほど終了間際が一番時間がたつのが長くて辛いのと似たような感覚とでも言いましょうか……
ま、音楽の才能に恵まれた関係者の方たちや、それを志しているような方たちなどなら、あるいは楽しめる要素もあるかもしれませんが、自分と同じようなただの一般的映画ファンの方のためにも、「つまらんものはつまらんのよ❗」と意見をあげておくことにします
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