生きる LIVINGのレビュー・感想・評価
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まあまあだったかな?そうでもなかったかな?
せっかくなので、黒澤監督の本家「生きる」を観てから行ったのが失敗だったかも。
本家「生きる」が絶妙によすぎてリメイク版は霞んでました。
ミスター・ゾンビ
春休みで館内ロビーが親子連れで賑わうなか、劇場内はまさに生きる!世代
時代設定を現代にしなかったのがGOOD!!
黒澤作品のリメイクが殆どビミョー⤵️な出来なのに対し今作は良かったんじゃないでしょうか⁉(黒澤というよりは小津っぽい)
主演のビル・ナイとミス・ハリス役の娘が素晴らしい
泣くつもりはなかった
「生きるとはなにか」を教えてくれる。
黒澤明の「生きる」とは少し違う「生きるとはなにか」が感じられる作品。
今を生きる人にとってはこちらの方が理解しやすいと思われる。
23-051
黒澤明の名作のリメイク。
終末と向き合う時、人生をどう捉えるか。
人生を楽しむとは❓
生きる意味とは、人生の意味とは❓
大きなことを成し遂げる、
歴史に名を残す、
いや、
小さな満足を得られれば十分かもしれない。
エイミールーウッド、
笑顔と存在が太陽のようでした🌞
かたやビルナイは夜道を照らす月のよう。
✖️リメイク ○アップデート
コレは黒澤の名画を後世に遺すためのアップデートなのだと思った次第。
舞台はイギリスで会話は英語。役者さんも外人さんですが、黒澤脚本は誰がどう撮ろうが、「日本映画」になってしまう。
そうなんですよ。
コレ、まごう事なき日本映画なんですわ。
良かった。
とっても。
Mr.ゾンビ
黒澤明の「生きる」のリメイクで、1953年ロンドンの役所に勤める市民課課長が末期ガンで余命宣告を受けて巻き起こる話。
オリジナルは遥か昔に観賞してあらすじぐらいは覚えているけれどという状況で観賞。
ストーリー的にはオリジナルとを概ね踏襲している感じだけど、主人公を含め登場人物が皆ジェントルマンで生々しさが少なめだし、テンポが良すぎて慌ただしい印象。
まあ個人的見解ですが、本作に限らず黒澤明の作品はどれも間がたっぷりで弛いイメージがあるし、リメイク版の方が好みだったりする場合も多いですが…。
余命宣告を受けて豪遊しても埋まらなかった心の隙間が何か、気付かせてくれる人と出会い、打ち明け立ち上がり、当たり前のことが出来なくなっていた自分と向き合い情熱を注ぐ姿は、シンプルだけどこれで良いのだと思わせてくれる説得力がちゃんとあって面白かった。
心に染み渡る映画
美しい映像と音楽、古い時代のイギリス、じんわり、染み入る、映画でした。
黒澤明を見ていなかったので、帰って即、配信で視聴。なるほど、かなり忠実にリメイクしていたのですね。
黒澤版の方が、より重厚に、属人的というよりは、組織的に公務員のやるせなさ、みたいなのがリアルに描かれているように思いました。志村喬さんの目力が、凄い!!お通夜のシーンも素晴らしかった。
原作のトルストイ「イワンイリッチの死」も、読んでみようと思っているところです。
落ち着いた美しさ
1950年代のロンドン、町並みや人々の服装や所作が、ピアノの音色とマッチして、まず、画面が美しいと感じました。
登場するのは、ふつうの善良なひとばかりで、主人公を中心に淡々と話が進む、大人の映画だと思いました。
重いテーマのようですが、わたしにとってはそうでもなく、「こんな話もあるよね」と楽しむことができました。
幸せな死を迎える為にやるべき事とは?
黒澤作品は観てませんが、気にせず着席。
ジジイのウィリアムズはロンドンの市役所の市民課の課長。普段から真面目に仕事に取り組んでいた。ある日、医者から末期癌で余命約半年の宣告を受けたウィリアムズは、最期の時間を楽しむ為に仕事をさぼって旅行に出掛け、そこで知り合った奴と飲み会で盛り上がる。しかし、いまいち満足度できなかった。そりゃそうでしょ、ジジイなんだもん、若い頃程、酒でテンション上がらないよな。もやっとしながら戻ってきて、偶然出会った部下の女子ハリスとお食事。周囲からはエロ親父に見えたらしい。俺なら孫と会ってる良い人にしか見えないのに。ただ、もし若い頃に会ってたら惚れてたかもね。ま、それは置いといて、ウィリアムズは市民の要望に応える為に仕事を頑張る事に切り替える。そしてラストへ。ん?こんな案件なのに議会で決定するんじゃないの?
病気の事を家族や職場に伝えられなかったり、仕事でも感情を抑えて周囲の共感を得たりと、とても優しい人で、ずっとジワジワウルウル。特にスコットランドの民謡を歌うシーンが良かった。めっちゃ上手いんだもん。
人生の最期に幸せを感じる為には自分の満足より他人の幸せに尽力する事が大切なのね。
全体を通してBGMもバッチリはまってて、心安らぐ幸せ映画でした。
人生の指針となる一本だがこの作品の手柄ではない
2023年劇場鑑賞76本目。
黒澤オリジナル版と、当時松本幸四郎(現在松本白鸚)版ドラマを鑑賞済ですが、細部はよく覚えていません。
一方、日本で好きなおじいちゃん俳優は國村隼と田中泯で、海外ではダントツにビル・ナイ好きな自分にとってはこの映画はマストでした。それについては文句なしの演技でした。
細部を覚えていないとの通り、「あ〜多分こんな内容だったな」という大筋通りで、自分が覚えていた一番有名なシーンがないまま先に進んだ気が一瞬したので「いや、泣けないだろこんなもん」と思ったのですが早とちりで、そういえばこういう流れでこのシーンだったな、とちゃんとそのシーンになってしっかり泣きました。
この映画、4:3のスタンダードサイズで、映像の質感も昔の映画をデジタルリマスターしたようななんとなく古ぼけた感じになっていて、時代も明言されていませんが誰もスマホを持っていないのでここ最近の話ではないのは見て取れます。UFOキャッチャーはあるのでオリジナル版よりは時代は後のようですが。(と思ったら他の方のレビューで1800年代からあると知って驚きました)
人が生きた証として、歴史に名を残すような偉業を達成したり、永遠に残るモノを作ったりする必要はなく、誰かの心に少し残るような事をちょっと頑張ってやればそれで十分なんだよ、という百年後でも通用するメッセージをこの映画はくれるわけですが、それはもうオリジナルの黒澤明版で語られていることであり、後は古い映画だからという理由で未見の人たちに繋ぐという事しかこの映画の手柄はないかと自分は思いました。
ビル・ナイありき / 映画の日に観た❗
カズオ・イシグロがビル・ナイにあてがきしたという脚本。英国紳士達の通勤風景は少年だったイシグロの心証風景を再現したとのこと。
ビル・ナイ素敵です。
ビル・ナイの歌声がとても素敵でした。いい声。名優は歌もうまいことが条件ですね。
マーガレット役のエミー・ルー・ウッドも生き生きとしていて、よかったです。おいらくの恋はせつないですなぁ。
難しい映画のリメイクで、しかも字幕だから寝ないかとても不安でした。
でも、大丈夫でした。
少し短めでしたし、ビル・ナイ、ピーター役のアレックス・シャープがうまいので引き込まれます。
ピーターは鈴木浩介に似てるなぁと思って見ていました。リメイクのリメイクを日本で今作るとしたら、ビル・ナイ役は老けメイクした稲垣吾郎ちゃんでイケるかも。マーガレット役は私的には大島優子かな?
大島優子にこのゾンビ野郎って言われたら、ムクムクと起きあがって復活する気がするから。
これは一人の人間の小さな一歩だが、社会にとっては偉大な一歩である。
〔生きる〕は1952年公開の
モノクロ・スタンダード
143分の尺。
この『黒澤明』の名作を映画館で観た人は
今時点で日本にどれくらい居るのだろう。
かく言う自分も
名画座の特集の時に一度きり
観ているだけなのだが。
しかし、その時の印象は強烈。
静謐な筆致の中に、生きることへの激しい情念と、
官僚主義への見事なまでの皮肉が
併存しながら描かれていることに深く感銘した。
ただその一方で、故人が成し遂げたことは
公共の福祉に資しはするものの、
自己満足的な
最後っ屁に近いものをちらりと感じた側面もあり。
翻って本作は、102分尺と40分以上短く、
アスペクト比は1:1に近いかも。
カラー作品ながら、セピアを感じさせる色調は
七十年前にタイムスリップしたかのような不思議な感覚。
また、日本の配給元である「東宝」のオープニングタイトルが
しっかりと出るのは嬉しい。
幾つかの置き換えをしながら
ストーリーは原典とほぼほぼ同内容の進行。
とりわけ、たらい回しや多忙なフリをして実質何もしないこと、
人の手柄を臆面も無く横取りする等のお役所仕事の閉塞的な態度は
洋の東西が違っても、何も変わらぬのだなと
ヘンに納得してしまう。
反社勢力の横槍のエピソードが無いことは
尺への影響か。
主人公『ウィリアムズ』の朴念仁的な性格と、
実は職場にも家庭にも居場所のない境遇は
十二分に伝わって来ることは変わらず。
しかし本作で脚本の『カズオ・イシグロ』は
原本には無かった要素を付け加える。
それは主人公の遺志を強く受け継ぐ者の存在。
彼はまだ若輩で、組織内での発言力は弱いものの、
長じれば必ずや組織に変革を起こしてくれるだろうとの
希望の仮託。
あれだけ固く誓ったにもかかわらず、
時が経てば従来と変わらぬ日常に戻ってしまう同僚と比して、
善行を一代限りとしてならぬ
メッセージを感じさせる終幕。
これで自分が感じていた違和感は
かなり和らぐ。
主演の『ビル・ナイ』のイメージは『笠智衆』だとは、
監督の『オリヴァー・ハーマナス』の語るところ。
確かに、肉々しさのある『志村喬』とは違った
枯淡の印象が本作にはある。
「ゾンビ」との表現は
言い得て妙だ。
『怒ってる時間はない』楽しく過ごしたい
1952年に発表された黒澤明監督の「生きる」のリメイクとのことですが未鑑賞のため、今回が初鑑賞の「生きる」という映画。
ひとことで言えば美しい映画でした。
内容はというと「生きること」について考えさせられるというか。
余命宣告があったから「遊び場」は出来上がったのか。余命宣告がなければ出来上がっていないのか。余命宣告によって変化したであろう心理状態をもう少し詳しくわかればと思いました。
『怒ってる時間はない』というセリフが心に刺さりました。
余命宣告の有無に関係なく、誰しも人には長い時間が残されているとは思えません。
無駄な時間を省いて、残りの人生を楽しく過ごしたいと思えた映画です。
人生における幸せとは
自分が余命半年だったらどうするのか。その視点で作品を鑑賞した。
ロンドン市役所の市民課課長ウィリアムズは、生真面目を絵に描いたような人間。仕事一筋でやってきたウイリアムズが、末期ガンであることを宣告される。
ウィリアムズは、家族にも打ち明けることができず、今までやったことのない夜の遊びに浸る。
ここまでの行動は理解できる。勝ち気な嫁の尻に引かれている長男に相談するのも気が引けるし、人生を楽しんだこともない。
その後の展開は意外だった。そっちの方に人生の意義を見出すなんて、日本人的な価値観に近い。そりゃそうだ、オリジナルは黒澤明作品なんだから。
蒸気機関車で田園地帯を越えて通勤する風景から始まり、場末の繁華街、公園のブランコ、全てが美しいショットで映し出される。
ウィリアムズのゆっくりではあるが、芯の強さを感じる喋り方が心に響く作品でございました。
やや妙な展開になっていて混乱しそう…。
今年109本目(合計760本目/今月(2023年4月度)4本目)。
原作映画とされる「生きる」は未鑑賞です。ただ「生きる」が何を意味するのかは、本映画は「参考にして作られた」とある通り基本的にはベースが同じのため、そのことはちゃんと出てきます(詳細ネタバレ回避)。
そして、こちらの映画は「原作映画の趣旨をいかしつつ」、舞台を「第2次世界大戦後のロンドン」にうつしたわけですね。ちゃんと上記にあるように「生きる」の意味については語られるので大丈夫です。
…ただ…。
この映画、御覧になった方はおわかりだと思うのですが、映画のストーリーの展開は、ロンドンかロンドン近くの市か何かの市役所(日本基準)の話で、日本でいえばちょうど「地方自治法」が相当しますが、その話をかなりしてくるところがあります(これはうちの課じゃないとか何とかといういわゆる「縦割り行政」のことなど)。映画内では一切これらの「法律ワード」は飛んでこないのですが(それどころか、この映画のストーリーの描写の大半をしめる「市役所の話」は結局、行政法(学問上の名前)であるものの、それも出ない)、その話が8割以上を占めるため、???な展開がかなり続きます。行政書士の資格を持っていても、さすがに日本以外の、それもイギリスの当時の地方行政(か、市役所の細かい課どうしの貢献度合いの競い合いの話?)をしても???になるからです(そんなことまで把握すると、試験範囲は莫大になってしまいます)。
ただ、資格持ちではあるので、「一応こういうことかな…」という推測はできてみることはできるものの、「生きる」というタイトル(および、原作を尊重してリメイク…)からはおよそもってわからない、「何とか課に申請を出すのだの出さないだの、手続きがどうだのこうだの」という話がかなりの量(8割以上?)出るので、???な展開のまま進んでしまい、これはちょっときついというか、肩透かしを食らったのではなかろうか…と思えます。何とか資格を持っていれば、「こういうことかな」という「推測はきく」ものの(それが正しいとは限らない)、本当にわかりづらいです(「生きる」というタイトルなのに、その「生命の在り方」といったことは残り2割以下にしか出てこない)。
なお、映画内で「アミューズメントセンター」として登場するいわゆる「ゲームセンター」の中で、主人公が俗にいう「UFOキャッチャー」らしき遊びをしているシーンがありますが、それはこの当時イギリスに存在していた模様です(各種の百科事典で確認)。
採点に関しては下記の通り、4.7を4.5まで切り下げています。
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(減点0.3/ストーリーが妙な展開に飛んでわかりにくい点は否めない)
・ それでも17世紀や18世紀ではなく「第二次世界大戦後のイギリス」なので、「常識的な範囲で」日本の対応する法が適用されているのだろうという推測はききますが、その前提として「日本の対応する法」を知っていなければ応用もできませんが、ここで参照されているのは、結局日本でいう「地方自治法」や「行政手続法」といった細かい法律のことなので、そこまで守備範囲がある方は少ないのでは…と思えます。
※ なので、この映画、「行政書士会の推薦枠」なのか??と思ったのですが、どうも違うようです。
このあたり、もう少し字幕について配慮が欲しかったです(ごく一部で法律ワードも飛びかうし、「生きる」の問題提起がされるところ(ネタバレ回避。およそ中盤あたりです)までに「理解で力尽きる方」が一定数出ても、これは仕方なし、のような気がします(なぜにこんなマニアックな字幕にしたのかが謎…。行政書士会が貸し切って映画を見るということでも想定したんでしょうか??)。
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美しい芸術作品。THE.映画
昨年末に映画館で予告編を見て、これは絶対観ようと決めていた作品でした。
鑑賞中は特別に印象的なシーンとか、ココが凄いってポイントがあったわけでもなかったはずなんですが…鑑賞後、思い返してみると全体を通して非常に丁寧で綺麗な作品だったと感じました。重厚感とでもいいますか、今まで観てきた映画とは質が違いました。
美しい音楽、セリフの無いシーンの数々、無音・沈黙の間が絶妙な描写。
色々なジャンルの映画を適当に観ている私ですが、こういった作品に出合ったのは初めてかもしれません。特別な映像技術やセットを使わず、こんな美しい作品が作れるのかと感動や衝撃が後からやってきました。
死ぬまでに何を成し遂げられるだろう。
元となる黒澤明監督の「生きる」は未鑑賞です。
タイトルの通り、生きるとはどういうことなのかを問うた作品でした。
自分は死ぬまでに、何を成し遂げられるだろうか、何を残せるだろうか。そんなことを考えました。
名優ビル・ナイの演技が渋くてかっこ良く素晴らしかったです。
表現の本質的な面白さ
私事ですが先日、オットーを見ていたこともありそれと似た作りをしているのかと思って見に行きましたがテーマというか題材がほど近いのにここまで別な結末に至るのかと、表現作品のある種大トロ的な部分を感じひとり悦に浸ってしまいました。自分自身行き詰まったり、日々の粛々かつ淡々とした暮らしに麻痺したときにウィリアムズの言葉を思い出したいなと切に思いました。
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