劇場公開日 2023年3月31日

生きる LIVINGのレビュー・感想・評価

全245件中、1~20件目を表示

4.0単調な毎日に心が麻痺してしまったら

2024年12月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

オリジナルは未見である。
輪郭の優しい映像が脚本、ビル・ナイの演技、この作品を構成する全てを繋いでくれているように思った。
できれば字幕で観ていただきたい。丁寧な英語のセリフが心地よい。

人はいつか死ぬ。それはわかっていても、余命幾ばくもないと言われれば落ち込むどころではないだろう。
何故落ち込むのか、自分ならと考えてみた。
「死ぬ」ことが怖いのか?
誰も「死のその先」を知らないので怖い。
「どんな死に方」をするのかが不安?
これも誰も死に至る状況を本人の視点で語ってくれていないので、予備知識がなく不安。
「遺す人との別れ」がつらい?
まあ、これも死してどうなるのかを知らないので今生だけの別れかもしれないし。淋しいっちゃ淋しいけど。
ここまでは人類平等の条件かも。
(信仰上「死のその先」を知ってる方もいるかもだけど)
最後は私だけかと思ったらウィリアム氏もだった。
「なにもなし得なかった自分が情けない」?
とほほ。ホンマ申し訳ない。漫然と生きてきたわ。
私もウィリアム氏がウェイクリングに送った手紙を思い出そう。何かを成し得ることも良いことだが、せめて自分の心にだけは正直でいよう。

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イズボペ

3.5黒澤明版「生きる」との印象の違い

2023年4月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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ニコ

4.0Re-Appreciate the Original

2024年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

A quaint retelling of the Kurosawa film. It is rather wholesome compared to most other films released today. As a period piece it's a convincing dress up of post-war London. Compared to the original the film, it has more to say about life based on the characters surrounding the lead public works officer. One could hope this studio will try it again with another Kurosawa classic reset in London.

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Dan Knighton

5.0見事なリメイク

2023年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

こんなに見事にリメイクできるとは。余命を宣告された男が人生を見つめなおすという物語は、オリジナルの『生きる』をはじめとして大量に存在するが、このように抑制を効かせて静謐なタッチで描けば今なお有効な題材なのかと驚いた。
主演のビル・ナイが本当に素晴らしい。イギリス紳士のあるべき姿(それはもしかしたらすでに現実には失われているかもしれない)を抜群の存在感で演じ切っている。公共事業と福祉が手厚かった頃の「古き良き時代」を築いたのはこういう人だったのかなと思わせる。
人生を悔いなく生きるというのは、誰にとっても切実な問いだ。後悔ないように生きたいと誰だって思うが、それを叶えるには他者との関係、社会との関係、その他多くのことを見つめなおすことから始まる。息子や同僚との個人的な関係を見つめなおし、陳情に耳を傾け社会との関係を見つめなおし、雪ふる公園のブランコから世界を見つめ直す。人と社会と世界との関係を正しく描いた傑作。

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杉本穂高

4.5巧みな脚色。そしてビル・ナイの俳優人生に燦然と輝く見事な名演。

2023年4月26日
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非常に心を打たれる映画だった。オリジナル版と同じ志を持ったストーリーでありつつ、本作独自の、例えば列車通勤の一場面を用いて勤務先での序列や風土をかくも巧みに表現してみせる手腕は見事だ。ウィリアムズ氏は口うるさくもないし、不愉快な人でもない。しかし部下たちは誰もが、そうすることが礼儀であるかのようによそよそしく壁を作る。こうした古い階級社会のしきたりを突き崩し、皆が一丸となって自分以外の誰かのために身を投げ出して事を為そうとする衝動に「生きる」の本質を見た。「ゴンドラの唄」に代わるスコットランド 民謡の響きと、それを掠れ気味に切々と歌い上げるビル・ナイのたたずまい。それでいて部下を従え「さあ、いくぞ」と雨の中を飛び出していく気高さ。カズオイシグロの脚色もさることながら、ケープタウン生まれの監督の演出が冴え渡る。元々のトルストイの要素も相まって、世界が共有しうる力強い普遍性を持った傑作である。

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牛津厚信

5.0カズオ・イシグロ×ビル・ナイによる"そうなる前の人生の教科書"

2023年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

これは多分完璧なリメイク映画だ。黒澤明が1952年に発表した『生きる』を同じ時代である1953年のロンドンに置き換え、末期がんに冒された初老の公務員が残り少ない人生をどう生きたか?そのプロセスを黒澤版が143分の長尺で描いたのに対して、今回のイギリス版は103分で駆け抜ける。でも、見終わると40分を端折った感じがまるでしないのだ。

オリジナルの細部を削ぎ落とし、そこにいかにもイギリス映画らしい洒脱さを書き加えたのはノーベル賞作家のカズオ・イシグロ。黒澤版が1枚のレントゲン写真から物語が始まるのに対して、イシグロ・バージョンは市役所の若い新入職員が先輩たちと乗り合わせる朝の通勤列車に、仏頂面の主人公、Mr.ウィリアムズが乗ってくるところから始まる。そうして、周囲から距離を置いて見られていたMr.ウィリアムズが、人知れず自分の死を察知した時、誰も想像しなかった行動に出ていたことが判明する時、特にこの映画を観た若者たちに対して、人生に限りがあることを強く訴えかけてくるところが新鮮だ。

誰だって若い頃は希望に溢れ、社会に貢献したいと思っているはず。でも、やがて時の経過と共にそのような熱は日々のルーティンと共に消え去り、気がつくと、ただの組織のコマに成り果てている。黒澤明のマスターピースに敬意を表しつつ製作された『生きる LIVING』は、そうなる前に観ておくべき人生の教科書。Mr.ウィリアムズを演じるビル・ナイの端正で押し付けがましくない存在感が、珠玉のテキストに説得力を加筆している。アカデミー賞は逃したけれど、ビル・ナイって凄い!そう感じるファンは多いに違いない。

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清藤秀人

5.0素の構成の抜群の良さ

2025年1月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

黒澤明のものは観たことがない
しかし、必ず観ると思う
構成が抜群にいい
ダラダラしていないところがよかった
ヒューマンドラマの金字塔だと思う
白黒的な照明が面白かった

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悠

2.0ビル・ナイの好演が光る。しかし…

2025年1月2日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

2022(日本は2023)年公開、英国映画。

【監督】:オリヴァー・ハーマナス
【脚本】:カズオ・イシグロ
【原作】:黒澤明、橋本忍、小国英雄『生きる』

主な配役
【ウィリアムズ課長】:ビル・ナイ
【ハリス】:エイミー・ルー・ウッド
【ウェイクリング】:アレックス・シャープ

1.黒澤作品のリメイクとして観るかどうか
黒澤明監督の『生きる』を知る人たちから、
高い評価を得たらしいことがWikipediaに記されている。
玄人受けした作品と言えるかもしれない。

ビル・ナイの好演によるところが大きいだろう。

そういう意味では、私もオリジナルを知る一人だが、
正直に言えば、あまり寛容な評価はできなかった。
つまり、なにひとつオリジナルを超えることはなかった、
一言で済ませればそう言わざるを得ない。

2.リメイクの難しさや目的そのもの
オリジナル『生きる』は、名作とされている。
もちろん、これに異論はない。

でも、
70年前の作品を、
わざわざ70年前を舞台にして、
なぜリメイクしようとしたのかは、
よく分からない作品だった。

◆新しい設定に置き換えるわけでもなく、
◆舞台を現代に移すわけでもなく、
◆家族や周囲との関わりを見直してもなく、
◆40分短くした上映時間で、

製作陣がなににチャレンジしたかったのか
浅学で鈍感な私にはまったくわからなかった。

3.まとめ
ビル・ナイの演技はとても良かった。
それ込みで、☆2.0

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Haihai

4.0黒澤明のオリジナル版は、日本の誇り

2024年12月21日
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鑑賞方法:その他

渡米中のANAの機内で視聴。

黒澤明によるオリジナルに対し、英国に帰化したノーベル賞作家、カズオ・イシグロがリメイクに挑んだ意欲作。オリジナルとの違いは、まず場面転換により、オリジナルが143分とやや長かったのに対し、103分と短縮できたこと。

1953年のロンドンを背景にした、この映画の主人公は、市役所で課長を務める、定年をまじかに控えたウィリアムズ(ビル・ナイの名演技が光る)と、既に退職しているが、課長を導く役割を持つ魅力的な女性マーガレット(エイミー・ルー・ウッド)であるが、リメイク版では、もう一人、いわば主人公の意思を継ぐ若手として、ピーター(アレックス・シャープ)が登場する。それが、映画に別の色彩を与える。

私は、特に、ウィリアムズからピーターに託された書簡に着目した。ウィリアムズは、私がやった下町の遊び場の再生は、後世に残る仕事ではないかも知れない、しかし、働く目的を見失うことがあったら、あの遊び場を想い出して欲しいと言う。そうだ、これは、私たちが読みふけってきた山本周五郎そのものだ。

この世の中で一番大切なことは、「何をなしえたかではなく、何をしようとしたかである」
この映画を見ていて、それを思い出した。

このリメイク版を観た方は、あのカズオ・イシグロを奮い立たせた、私たちが若き日に池袋のオールナイト興行や、あるいはパリでの黒澤明特集で心を震わせて観た黒澤明によるオリジナル版「生きる(1952年)」を是非、観て欲しい。

日本の誇りである。

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詠み人知らず

3.0上品な作品でした

2024年10月18日
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鑑賞方法:VOD

知的

オリジナル作品は未鑑賞。やりすぎない演出、静寂さがあり日本人にも受け入れやすいリメイクだと思いました。余命宣告されても、はちゃめちゃに生きられない主人公は日本的でしたね。良く言えばお行儀の良い上品な作品でした。

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ミカ

4.5美しい画と静謐なストーリー

2024年9月30日
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鑑賞方法:VOD

映画館で観ておけばよかったと悔いるほどに美しい画と静かなストーリーに胸を打たれた。
初めから終わりまで、オールドムービーのような静謐さがあり、寡黙で朴訥した台詞の数々は流石小説ありきの映画だと感じた。
もの悲しいが、悔いのない。
心の中から時々拾い上げ思い出したい。
物語の緩急こそないものの、淡々と、しかしながら真摯に生きる人達を描いている本当に美しい映画であった。

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ばばちゃん

4.0人生の意味を問いかける作品。日々の単調な業務を超えて、自らの意思で...

2024年9月26日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

人生の意味を問いかける作品。日々の単調な業務を超えて、自らの意思でプロジェクトを完遂し、人々に喜びを与える姿は、ただ義務をこなすのではなく、自分の仕事に価値を見出し、積極的に行動することの大切さを教えてくれます。

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芝本祐介

4.0ストーリーや映像、すべてが綺麗

2024年9月26日
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鑑賞方法:VOD

命というものを考えさせてくれる作品。
生命の限界を知った時、最高の人生の過ごし方は人それぞれあるはず。
そして自分次第で、いつでも人生は変えることができる。そう改めて考え直すことができるような素敵な作品だった。

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keiichi

3.01953黒澤監督作品リメイク版

2024年9月24日
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鑑賞方法:VOD

脚本カズオイシグロ
2022年の作品だが設定は1953年
町の再現や生活用品、服装などまで様々な苦労があっただろうな。

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千恵蔵

4.0控えめな演出がよい

2024年9月8日
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鑑賞方法:VOD

全体的に、感動を全面的に出すのではなく演出が控えめなのが良いですね。

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にち

3.5全ての人に訪れる死ぬということ。 それに向かいどう生きるかという重...

2024年9月3日
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鑑賞方法:VOD

全ての人に訪れる死ぬということ。
それに向かいどう生きるかという重いテーマだが、観終わった後に残る何とも言えない幸福感と喪失感。
じんわりと心に染み入る感動作。

主演のビル・ナイの演技、声がすごくいい。
劇中の音楽も素晴らしい。

黒澤明版を観てからこちらを観るべきだったと後悔。

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さしみしょうゆ

3.5素晴らしい

2024年8月15日
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ブラックバードと続けて見た。二本とも死に際がテーマ。二本とも素晴らしいが、こちらは本当に深い、深い感動。こう生きたいと思わされる、前向きに生きようと思えるすばらしい作品でした。

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Yoichiro

4.5ビルナイの笑顔がかわいい

2024年7月16日
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昨日アバウトタイムを観て、ビルナイ作品が観たくなり鑑賞。

やっぱビルナイいいわー。
作品によって全然違う人になる、ビルナイの
肩の力の抜けた演技と、空気感がクセになる。

ラブアクチュアリーの時の破天荒ロッカーのビルナイもめっちゃ好きだけど、ど真面目で淋しげだけど、時折り見せるとびきりチャーミングな笑顔が武器のビルナイもめっちゃ好き。

物語の後半はずっと泣きっぱなしで、本当に映画でした。

本家の方もすぐ観なきゃ!

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ジジ

0.5少しの間だったが、この老人が持てた生きがいを脚色して欲しかった

2024年6月24日
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アンドロイド爺さん♥️

3.5美しかった。リメイク元が気になる

2024年6月23日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

大変美しい映画だった。
リメイク元の黒澤明の映画をこれは絶対にみた方がいいだろうなと思った。
たぶんまたもっと違う感想を待つと思う。
あとさらにその元になったというトルストイの本も読んでみたい。

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さとう