劇場公開日 2022年11月11日

すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価

全841件中、761~780件目を表示

5.0昭和歌謡版『ストレンジャー・シングス』にさめざめと泣きました

2022年11月12日
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鑑賞方法:映画館

宮崎県の高校生鈴芽は登校途中の坂道で廃墟を探している青年、草太と出会う。彼を追って山上にある廃墟に向かった鈴芽は廃墟の中にたたずむ古い扉を見つける。鈴芽が恐る恐る扉を開けてみると・・・からの妖奇ジュブナイル、といったところでしょうか。

冒頭で物語の行き着く先は暗示され、後は日本各地の廃墟を巡るロードムービーの様相。ロードムービーなので旅先での色んな出会いが物語を軽快に転がします。『天気の子』では生きとし生ける全ての大人に中指を突き出すかのようなテーマが提示されていたので、ボコられる側のアラフィフは肩身の狭い思いを強いられて楽しめませんでしたが、こちらはその真逆。『君の名は。』に立ち返ったかのような瑞々しい恋が電車とフェリーと車の旅で育まれ、子供達と大人達の爽やかな邂逅も描かれます。旅のBGMもアラフィフ向けになっているので、いわば昭和歌謡版『ストレンジャー・シングス』。すなわちクライマックスではビービー泣けます。

神戸出身の身としては予告でチラ見せされていた郷里の扱いが気になるところでしたが、意外なスポットがチョイスされていて驚きました。そして何よりビックリなのは伊藤沙莉が演じる二ノ宮ルミ。いきなりあのハスキーな声で登場、彼女が口にするセリフで神戸出身者は郷愁を激しく揺さぶられてもれなく泣くことになると思います。伊藤沙莉、最強です。

声優陣は皆素晴らしいですがやはり主演の原菜乃華と松村北斗の凛とした声は格別。そして主題歌『すずめ』の十明の歌声も身震いするほど美しい。ただRADWINPSの他の曲はパッとしないというか、もう『天気の子』で既に正直聴き飽きた感ありなので、次回作では他のアーティストを起用して欲しいです。

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よね

4.0観る価値ありだけど、少し人を選ぶかも?

2022年11月12日
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わりと好評価だったのもあって、IMAXで鑑賞。君の名はも天気の子もどちらもは上映日に観てましたが、少し熱も冷めてたので今回はどうしようかと思ってましたが、レイトショーのIMAXが空いてたので鑑賞。
結果は大満足でした。

君の名はと天気の子とはちょっとテイストの違った物語展開でした。男女2人の物語っていうところは共通だけど、今回は今までの2作品と比べると冒険色が強いのと、刺激も強め。震災を経験していない自分でも当時のニュースとかで観た映像を思い出し、胸がざわつきましたので、経験された方は少し覚悟を持ってみないとおそらく辛い気持ちになると思います。

ここ最近の新海誠作品ってあの世とこの世だったり、日本の昔話とか神話とか、そういうのを元ネタに使ってるようで今回もその流れは同じ。あとは挿入歌の入れ方とかセリフの言い回しとか、そこは新海誠色が今回も出てたので、そう言った点で今までと一緒じゃんって感じる方はいると思いますが、物語としては今までの2作品とはちょっと違った、万人受けはしないかもしれない、ちょっと重めの内容になってます。ただ、この国に住んでる以上誰もが経験するかもしれないことなのでちょっとそこは考えさせられました。

そして今回も様々な地域が出てきます。プチ日本列島縦断の旅で、地元だったり住んでた場所が出てくるとやっぱり胸が熱くなりますね。景色は本当にそっくりそのまま!あ、ここはもしかして!っというところがたくさん出てくるので、転勤族の方とかはそういった違う楽しみ方もできるかも。

最後に見終わって言えることは、明日から、行ってきますとただいまは毎日言おうと思いました。

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しょう

3.5基本エンタメですが、一部リアルな重さを持つ作品。

2022年11月12日
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泣ける

楽しい

萌える

新海監督の新作との事で鑑賞。
面白いは面白いのですが、一部評価割れそうな雰囲気もある作品でした。

良かったところとして、ヒロインかつ主人公のすずめがとても魅力的です。
声優さんの演技をはじめ、リアクションやら動きやらで魅せてきます。
キャラ同士の掛け合い等楽しいシーン等も多く、退屈しないで観れるのも良き。
また、新海作品の例に漏れずビジュアル的な綺麗さも健在です。

気になったところは二つあり、一つはストーリー展開の若干の強引さ。
一部キャラの行動に対する説明が不足しているのか行動の説得力が薄く、
脚本ありきでキャラが動かされている様な感じてしまい、若干の違和感が残ります。
もう一つは中盤~終盤の展開について。
宣伝では色々と完全に伏せられている中でのこのストーリー展開は中々挑戦的。
殆どの人は大丈夫でしょうがダメージを負う人もそこそこ多そうな印象です。

今作はエンタメ一辺倒ではなく色んな意味で重いシリアスな面も持つ作品ですので、
「君の名は」の様なエンタメ感を期待すると期待外れな感じもあるかもですが、
そういった面も含めて楽しめる方であればお勧めできる作品だと思います。

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小幸

4.5すずめくん、東京を救う

2022年11月12日
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村上春樹さんの短編『かえるくん、東京を救う』は、神戸の震災後に書かれた連作集のひとつです。

この映画は、まるで、そのかえるくんを原作として大胆に翻案した。そんな印象を受けました。

以下、この短編小説からの一部要約と部分的な引用。
(原文のままではないので、間違い等あればすべて、私個人の責任です)

主人公片桐はしがない信用金庫の新宿支店の融資管理課の係長補佐。誰もやりたがらない貸出金の回収を担当していますが、時にはヤクザ相手のことも。それでも、黙々と筋道を通して仕事をやり続ける市井人で、〝普通の〟勇気を持ち合わせた人。
そんな彼のもとにある日、突然、かえるくんがやってきて、東京に地震を起こそうとしている〝みみずくん〟と闘うのだが、その闘いにはあなたの勇気と正義が必要だ、実際に闘うのはわたし(かえるくん)だが、君は勝てる、君は正しいと声をかけて欲しい、と頼むのです。

かえるくんは、片桐が煙草をすってもいいか、と聞くと、「あなたのおうちじゃありませんか。ぼくに断ることなんかありません」と答えます。
(芹澤と環の会話のようにも聞こえませんか)

みみずくんは地底に住んでいて、腹を立てると地震を起こす。
実際のところ、みみずくんはなにも考えていない。
彼はただ、遠くからやってくる響きやふるえを身体に感じとり、ひとつひとつ吸収し、蓄積しているだけなのだ。
そしてそれらの多くは何かしらの化学作用によって、憎しみというかたちに置き換えられる。

学のあるかえるくんはこんなことも言うのです。

ジョセフ・コンラッドが書いているように、真の恐怖とは人間が自らの想像力に対して抱く恐怖のことだ。

これ(みみずくんとの闘いのこと)は責任と名誉の問題で、どんなに気が進まなくても、みみずくんに立ち向かうしかない。
命を落としても誰も同情してはくれない。もし、首尾よくみみずくんを退治できたとしても、誰もほめてはくれない。どう転んでも孤独な闘いです。

以上、取り敢えず思いつく中で、この映画とテーマを共有できると思われる部分を書き出してみました。
私には、村上春樹さんのこの小説からテーマを拾い上げ、監督のやり方でそれを表現しているという点では、『ドライブ・マイ・カー』以上のように思えたのですが、いかがでしょうか。

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グレシャムの法則

4.5面白い

2022年11月12日
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今までの長編作品の様に静観場面が少なかったせいか終始小気味よいテンポだと思う
個人的に長いと感じさせなかった事、難しいテーマだったと思うけど上手くまとめたと感じた

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髑髏ももこ

4.5行ってきます。

2022年11月12日
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これまでの2作から、今回は実際に起きた災害が主軸に据えられている。

予告編やビジュアルに印象的に描かれていた「扉」と「行ってきます。」の言葉。
何気ない一言で玄関の扉をくぐる姿が最期になってしまった人が、あの日どれだけいたのだろうか。
人の離れた土地にはさまざまな想いがあり、それらに触れる旅をする主人公たち。自身の苦しみとも向き合い明日の希望を説く。

十数年の時が過ぎた中、多くの人に鑑賞される形で震災に対する感情を作品にしたことは評価されるべきと思う。

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23

5.0圧倒的な映像美

2022年11月12日
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鑑賞方法:映画館

ストーリーには触れないが、今作はロードムービーだったこともあり、全国各地の映像が細部に至るまで美しく描かれていて感動した。また、映画館だからこそ体験できる無駄のない音楽・音響効果も素晴らしかった。

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wonder

4.0流石新海誠。

2022年11月12日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

「君の名は。」「天気の子」に続き、テーマや込められた意味のある映画だったと思う。君の名はも天気の子もそうだけど自然や災害をテーマにしていたのに続き今回のすずめの戸締りは伝えたいことがハッキリしていたと思う。今の周りの人や環境は当たり前にあるものではないもの、死は常に隣り合わせにあるもの、それを地震の多い日本では伝えやすいテーマなのかなと思った。そして行ってらっしゃい、行ってきます、色んな人達の思いで扉を通る人々の時間が、扉の向こうには存在するのだと思った。行ってきます、その一言を通って扉の向こうへ行った人に会うのはもうそれで最後になる可能性もあるということ、つまりそれが死は常に隣り合わせにあるということなのかと思い、よくできてるなぁと勝手に思った。

だけど新海誠ならではの、2人の思いが重なるところとか、もう少し楽しみたかった。そうたさんとの関係に少し疑問を持つ部分がありすずめに感情移入しずらかったので。今回も、映像もすごく綺麗だったしRADの音楽良かったです。

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✵

4.0今を生きる人へのメッセージ

2022年11月12日
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泣ける

笑える

興奮

冒頭からあのアラーム音はどんなに形を変えたとしても身体中が強張る、終始その緊張感を持って鑑賞していたのでエネルギーをかなり消耗した。
すずめの日記があの日を思い出させて怖くて、でもそれは忘れてはいけないこと。
新海誠監督が3.11を軸にした今作は「行ってきます」「行ってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」を言えている私は幸せ者だと感じさせるものだった。

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月子

3.5地震描写に注意〜内容は個人的に普通かな?

2022年11月12日
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地震描写に注意が必要です。
震災関連したシーンもでました。

地震関連は扱うのは難しいと思うので大変だったと思います。
でも君の名はは越えれなかったな〜と

君の名は > 天気の子 > すずめの戸締まり
って感じでした。

低評価にするほどつまらない!って訳ではないですが、
めちゃ良かった!って訳でもなく。。
全体的に普通かなぁ〜と言う印象

ダイジンはなにがしたかったのかイマイチよく分からず
ファンタジーでした。

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86

5.0傑作でも賛否両論か⁉️

2022年11月12日
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題材は賛否両論だと思う…。
だからか、個人的に感情移入が
しきれない部分があったように感じる…。
が、しかし、話の作りと進み方が秀逸で、
本当にすごい作品だと思います❗️
感動するところはしっかり感動するし、
笑えるところは笑えるし、
ちゃっかりな演出も良いし、
粋な計らいもあるし、
なによりも映像は大感動でした‼️
迫力も鮮やかさも本当に凄い‼️‼️

大画面ならではの凄い情報量でした✨

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watalydian

4.0劇場で観てこその作品

2022年11月11日
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泣ける

笑える

怖い

あの日、たくさんの人が「行ってきます」と言って家を出ていった。
「ただいま」って言いたかったよね。
「おかえり」って言いたかったよね。
家があるからこそ、そして言う相手がいるからこその挨拶。
体が硬直して内側からエネルギーを一気に引き出された感じ。いろんな立場の人たちの視点から見た震災とその痛み、宮城県民として苦しかった。それでも観れて良かった。美しい映像が素晴らしく悲しみだけじゃない、たくさんの優しさがつまっていました。新海監督に、ありがとうと言いたいです。
また音楽も良かった、耳に心地いいのから不安と恐怖を煽るようなコーラス混じりの楽音まで、まさに体感するような劇場音楽でした。大スクリーンで観てこそですね。
ただ、3作目にしても、ラブストーリーじゃないとダメなんですかね?そこが寂しい。人と人の絆はもっといろいろな形があるので。必ず男女ものというのがなぁ、と。友情ものでも十分見応えあると思うんだけどな。
余計な考察が蔓延する前の初日に観に行けて良かったです。

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ふたり映画

3.5とても暖かかったです

2022年11月11日
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ファンタジックなボーイミーツガールをベースにしたロードムービー。
作画の美しさはもう流石としか言いようがないです。
声優陣も良く、原菜乃華はすごく自然だった。あと深津絵里がすごい。
地主神を治める行脚のようで、そこに震災に向けた想いが感じ取れました。
それは同時に鈴芽のルーツを探る旅にもなっており、土地土地で出会う人に触れる事で、環との間にあった薄い壁に向き合う事にもなっていましたね。
少女の成長を描きながら、皆がその挫折や苦しみを乗り越えて今があると、ふと気付かせてくれるような作品でもありました。
何だかとても暖かかったです。

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白波

5.0新海誠監督が苦手なんて言えなくなってしまった

2022年11月11日
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新海誠監督の映画って苦手だった。「秒速5センチメートル」も「言の葉の庭」も。なんなら「君の名は」や「天気の子」も少しだけ苦手。主人公の男の子がうじうじしてるし、話の端々に童貞くささが漂っているから。それはそれで味だし、それが好きって人も多いと思うけど。
でも本作は今までの新海誠作品とは何か違う。映像がきれいなのは今まで通り。違うのは何か。主人公が女子高校生だから?それともロードムービーだから?はっきりコレだ!と言えるものはないのだが、いずれにしてもすずめの成長物語として、大災害を救おうとするアクションものとして、家族愛の物語として、とても素晴らしいものに仕上がっていた。猫(神さま)のだいじんや環さん、芹澤くんのキャラ設定も絶妙。これ、川村元気Pの意向がどれだけ入っているのだろう。全部新海監督がすべてを作っていたりして。なんてこった。新海誠が苦手なんて言えなくなってしまった。
今までの新海誠作品が大好きな人に本作はどう受け止められるのだろう。とても気になる。

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kenshuchu

4.0新海監督初劇場!

2022年11月11日
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ロードムービーです。大好きなんです。ロードムービー。主人公のすずめちゃんは現代の高校生らしく強くて可愛い。それにイスが真面目なんですがイケボでなんだか可愛い。この2人のロードムービー。
テーマは重いんですが2人に絡んでくる人々が温かくてずーっと見ていたくなるくらい面白かった。
3.11を扱うのは批判や反発も出てくるだろうに、丁寧に真摯に向き合って希望を与えて未来を生きろと力強く語りかけてくれる。
新海監督作品を劇場で観るの初めてだったんですが、映画館で観る価値ありますよ。

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マツコです

5.0覚悟を感じる最高傑作

2022年11月11日
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君の名は→震災から救う
天気の子→災害を受け入れる
戸締まり→!?!?

色々な意見があるなかで、私は良かったと思います。

3.11に触れるな!みたいな人は観なきゃ良いです。

現実、こういう悲しみを越えて来ている人が多くいらっしゃるのだろうな。。と

災害はこれからもあって、平穏な日常はいとも簡単に壊れる事も知っていて、でも毎日生きているんだなぁと。

これは批判もあるだろうし、震災を忘れないという強い覚悟が無いと作れない。

大事な映画が最高のクオリティで出来たと思います。

一点上げるとすれば、やはり声優は声優さんが上手い。

俳優さんはちょっと違和感出てしまう。

内容が内容だけに、コミカルな部分のバランスも良かったと思う。

久々に何回も観たいような映画だった。

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猫の国の民

4.0なんでも文句いう人に言いたい。

2022年11月11日
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もう、批判のための批判なんて誰も聞かないよ。
好き嫌いはあるでしょう。テーマは重いし、震災の描き方も嫌な人はいると思う。でも、新海さんの体重ががっつりかかった意欲作であることはよくわかる。
クソモノマネコンテンツが氾濫する現代に、これだけ体重かかったものがいくつあります?

前向きに批評して、文化を前に進めなきゃ、ほんとに日本はダメになるよ。
新海さん、そして、他のクリエイターの皆さんも、気迫のこもった作品待ってます

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Kaz

4.0女子高生は東北を目指す。

2022年11月11日
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2022年。新海誠監督。九州に住む女子高生がイケメンの旅人と出会うことで、災害から日本を守る不思議な仕事に巻き込まれ、運命の恋に落ち、自らの過去と出会う、という話。新海監督の真骨頂である、intimateな二人関係と世界の崩壊、現実にはない光の描写が満載。
九州(宮崎県日南市らしい)から震災があった故郷・東北(宮城県大槌町らしい)へと移動する女子高生が、様々な人に助けられながらなんとか移動していくのは2020年公開の諏訪敦彦監督の実写映画「風の電話」のよう。もっとも、淡々と、一途に、故郷だけを目指すあちら(広島から大槌へ)に対して、こちらはその都度目標が変わって最終的に故郷に向かうことになるのですが、地震と災害がテーマである限り、最終地点が東北になるのは避けがたい。そういう意味で、震災被災地(故郷・大槌)への女子高生の旅、しかも親切な人々の手助け、という同一テーマの二作品ということになる。女子高生は東北(大槌)を目指す。
新海監督は「ほしのこえ」デビュー以来、セカイ系の第一人者とされていたわけですが、大ヒット作「君の名は。」以来明らかになっているのは、親密な異性愛カップルが直面するのはセカイの崩壊ではなくジモト(よくてもニホン)の崩壊であること。タイムトラベルとか気象とか地震とかを扱いながら、そこで問題になるのは日本古来の儀式や言い伝えである。しかもそれを世界に発信するような工夫があるわけでもなく、日本国内に向かって「わかるよね」と目くばせするような仕上がりになっている。なんとも内向的な。しかも、親密な二人の関係よりも前、自分(現在)で自分(過去)を慰める構造になっている。大げさな仕掛けのわりに、物語は極私的な「私」のなかで完結している。ここに、閉鎖的、内向的な現代日本の姿を見出してしまう気がする。

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文字読み

3.5ソータがブサメンの閉じ師でも物語は同じように進んだのでしょうか

2022年11月11日
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偶然出会ったイケメンの閉じ師のソータを追いかけてヒロインのスズメは廃墟を訪れ災いを封じるための要石を抜くところから話が始まります。
この後、いろんな出来事が起きるのですが、閉じ師ソータがブサメンでも同じように物語は進むのでしょうか・・・
まわりくどい言い方をして言いたいことは結局何かというと、ヒロインのスズメが自分自身を危険に晒してまでソータの復活に励む動機がとても弱いということ。
ヒロインに限らず、登場人物の動機についてはどれも弱いです。経済的な見返りなしに代々閉じ師家業に従事する宗像家の方々をはじめとして、愛媛の女子高生も神戸のスナックのママも東京の教員志望の人も・・。

来場者に配布されたパンフレットに新海監督は悼む気持ちを表現したいと書いてありました。
震災を絡めるとどうしても作風が重くなって避ける人も出てくるでしょう。それにもかかわらず震災を描いた点は評価しますが、さて、どこまで観客に受けるのでしょうか・・・

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お抹茶

4.0昭和歌謡とあの時を忘れないように、

2022年11月11日
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楽しい

単純

今回の映画はあの大震災を風化させないようにというのがメインですかね。プラスα昭和歌謡を大スクリーンで流したいという新海監督の思い出アルバムw あと珍しくキャラのバックボーンが薄くて残念。題材的にも配給やスポンサーから圧力あったんでしょうが、もっと地震描写を描きたかったのではと思いましたね。「君の名は」路線はお腹いっぱいなので、次回はちょっとぶっ飛んだのお願いします笑

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ムービードランカー