すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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優れた描写とずさんな脚本
前二作とくらべ、よりファンタジー色を強めた一本。リアルな街並みと非現実的な存在との融合は見事で、見ているだけでも楽しかった。一方、なぜキスで氷が溶けるのか、そもそもなぜ椅子にする必要があったのか、など混乱する点が多く、物語に入り込めなかった。
すずめが冒頭から自分の命に頓着しない行動をとることの原因が、実は震災孤児になったことによるサバイバーズギルトだったという展開は面白かった。
点数は若干あまめだが
全体としてはよかった。
「君の名は」のようなドンデン返し的な要素があればなおよかったが、登場人物たちの暖かさや、主人公のトラウマが徐々に明らかになっていくなど、物語に没頭することができて、最後はウルッと来てしまったw
新海作品の映像の美しさはいわずもがな。
新海作品にジブリ風は求めてなかったんですけど・・・
TOHOシネマズデー『すずめの戸締まり』
今や新海作品は、老若男女観るのは必然なのか!?と思わせる1日の上映回数の多さに!(◎_◎;)
確かに『君の名は』の時は、公開1ヶ月経ってもシネコン賑わってましたが・・・
公開4日目の月曜の私の観た回は、上映回数多過ぎで2割にも満たない感じでゆったり鑑賞出来ました。
内容は予告観た時から??って感じの予感。。。
人と人との絶妙な距離感と不思議な出来事の融合が面白かった新海作品に・・・
ジブリ風テイストは必要なのかと思いつつも、車中流れる選曲は、昭和な人も楽しめるようにしてくれたのかな♬
話の内容的には、天災を防ぐ神様の物語でしたが、私も神戸の被災者だけにえッ、、って恐怖が蘇った。
声優さんは絶妙〜深津さんと神木くんは特に素晴らしい!
ただ神戸でのシーンのやり取りは、何か型にハマったイントネーションだと思ったらやっぱりね。
各地を転々とする物語だけにその辺のキャスティングが惜しい。
既に2回観たブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー2時間41分より長く感じた2時間 2分でした。
美しく作ってくれたからこそ楽しめた
物語の疾走感と映像の迫力が凄かった!
私にとって震災は被災地が身近な場所であった為に当時はとても心が折れ掛けましたが、時が経ってこういう新しい形で表現されるとは…
寧ろあのリアルな津波跡の光景を恐怖感溢れるダークな色彩を使って改めて見せられたら「軽んじるな」と嫌悪感が芽生えたかも。
敢えて綺麗な絵で見せてもらえたからこそファンタジー作品として私は受け入れられました。
個人的には新海誠監督の作品が苦手で(すみません…)なんとなく避けていましたが今回とても面白かったです。
作中では主人公と家族や旅の道中で出会う人達との会話の掛け合いが多く、逆に青春ラブコメの青臭い会話が少ないのも私は好みでした。
気持ちよく駆け抜ける前半に比べ後半は登場人物たちの会話も展開もダークな雰囲気ではありますが、話に重みが出てきて見応えがありました。
観れて良かったです^ ^
アニメーションクオリティ「は」最高
とにかく、エンドロールの監督自身のクレジットのフォントの大きさと順番に「やれやれ」って気持ちになりました。どれだけ自信満々なんだ?と。なんだか、周りイエスマンしかいないんじゃ?と老婆心ながら思うほど。
ま、ある程度のエゴは表現者として必要なんでしょうが、どーにも独りよがり感が強く物語は稚拙さを感じざるをえませんでした。
ラストの帰着はさすがの新海監督。相変わらずうまい時間軸の使い方。ドラマティックでした。けど、けどね。あまりに詰め込みすぎたのでは?だって、背景や心情描写が薄過ぎて、鈴芽はじめ登場人物たちの行動理由に説得力がなさすぎる。
鈴芽の成長?感じられない。ただ動いてるだけ。
ダイジンの行動変化、よくわからん。
おばさんとのケンカ、なんでそこ?
いや、そもそも鈴芽ってそんな猪突猛進する子なの?
わからん。
なんか、素敵なシーンと思われるイメージボードをむりくりストーリーで繋げてるだけのように思ちゃって、ロードムービー的な要素ありつつも、展開は冗長で全体的に長い。眠くなりました、途中。(だって同じこと繰り返すだけなんだもん、ある場所に行くために)
だから、良い場面はあれどカタルシスが生まれませんでした。それとさ、あの出来事をただのドラマの設定としてしか使ってない?監督。これじゃなくてもよかったんじゃない?だって、前向こう!だけじゃただの外野からの気休め応援ですよ?もっと、もっと寄り添えるメッセージあったんじゃ?
好きにはなれない一本でした。
あしからず。
「スゴイ映画」でなく「ヤバイ映画」。信者が居たからこそ公開できた新海誠作品……
皮肉とか否定的な意味での「信者」ではありません。と言いますのも……
……本作映画、公式からアナウンスされていた通りに一部、というか随所に例の地震災害を思わせる描写があります。
むしろその「災害」こそ本題とばかりにがっつり物語に関わってきます。
多くの人が心に傷を負ったデリケートな事象だけに、下手の発言を一つでも打てば炎上必須。最悪作品が創れなくなる可能性まであり得る非常に危険な本題です。
実際、この映画が公開された直後も「トラウマが呼び起こされた」といった感想ツイートが数多く見られました。
思うに、「君に名は」「天気の子」の名声があった新海誠監督で、映画の内容を好意的に受け止めることができるファン(信者)も多かった。だからこそ公開できた作品なのではないでしょうか。
どれだけ物語の内容が良かろうとも、人気を得られていない他の人だと所謂「不謹慎厨」の声が大きくなり、テーマの内容だけで賛否の声で炎上してしまっていた気がします。
恋愛要素である「鈴芽(スズメ)「草太」はちょっと微妙な感じです。
もちろん映画を通して描かれる恋愛模様は面白いのですが、ドラマチックさでは「君の名は」「天気の子」が圧倒的で、それらに比べるとちぐはぐしている印象があり見劣りすると言わざるを得ないと思います。それでも面白いのですけれども!
恋愛要素が大きかった「君の名は」「天気の子」から、災害要素や主人公の成長、そして観客へのメッセージに重きを置いたのが本作、と言えばよいでしょうか。
これだけ話題になっていますが、一般向けではありません。
ハートフルな万人受けしていたを過去作を期待して見に行くとハートフルボッコにされます。
私はそういった災害に合ったことが無い人間でしたので、映画の中身は楽しめつつも、上映中ずっと顔の引きつっていた、という奇妙な体験をしました。
そして私が心を抉られたのは人間関係の黒い部分です。それでも物語の序盤や主人公の成長を覚えていたので向き合えましたが……視た瞬間は結構辛かったです。
少なくとも鑑賞後のテンションは下がります。
いろいろ考えることが多くて口数が減る、といった意味でテンションが下がります。
重さと温かさが混在した、ヤバい映画です。
優しく切ない応援歌
私のような一部特定の人たちには強烈なフラッシュバックがあるかもしれません。
それでも逃げずに描ききってくれました。
この作品に関わった方々から優しく強く背中を押してもらった気持ちです。
ありがとうございます。
進化する新海誠
東日本大地震を扱う重いテーマでしたが、適度に挟まる、椅子になってしまった草太など、コミカルな描写と圧倒的なファンタジー描写ですんなりと観れる前向きな作品だった。
何度もクライマックスのような圧倒される展開が訪れ、その度に心が震えた。
表向きは日本全国を駆け巡るロードムービー、裏のテーマは忘れられた土地にあった生活、感情などに想いを馳せ、悼む所にあると感じた。
廃墟とされた土地の最後はきっと悲しいものも多いが、そこでは確かに様々なドラマを多くの人々が紡いでいたはず 美しく、活気あった景色が無かった事にはならない そんな当たり前の事をこの作品に触れるまで私は忘れていた気がする。
新海誠は君の名は。から進化し続けている。
ラストシーンも予想通り納得の結びだった。
こんな世の中で生きていく元気をもらった気がする。
ある本を読み返している
「海辺のカフカ」・・・要石で悪を閉じ込める世界。ネコが重要なシンボルになっている物語。立ち向かう少年とサポートする女性。この不思議な小説。一気読みした記憶がある。もちろん映画も十分楽しめた。
新海誠監督が描いてくれてよかった
描き方が非常に難しいテーマを扱っているのは間違いないと思う。我々の世界では十数年が経ったあの震災を真正面から描いた作品であるが、作中でもほぼ同じ月日が流れている。今だからこそ、我々とほぼ同じ月日を共有したであろうキャラクターたちを描けたと言える。
少なくとも自分がこの作品を鑑賞して思ったのは、これを新海誠監督が描いてくれてよかったということだ。
すずめの自分探しの旅
すずめの自分探しの旅だった、が第一印象。
震災が絡んでるのを知らなかったので
衝撃がありました、怖かったこと、思い出しちゃいました。
なんとなく日本神話とつながってそうな印象も。
花や空、自然の絵が本当にキレイで引き込まれました。
毎日会える、交わせる、
当たり前の日常に感謝しました。
あとはやっぱりファンタジーだから
登場人物みんな、お人好し。
時間を短く感じたので良い映画だったのは間違いない。
公開後すぐではなく、数日ほど空けてから見に行ってきました。
楽しみにしてたというわけでは無かったのであまり期待はしませんでしたが、チラホラと「震災関連?」みたいなキーワードがあり、後で話題にもなるだろうし見とかないといけないかなと言う感覚で見に行ってきました。
結論から言えばかなり高評価です。頭では粗探しするんだけど感覚では高評価なんですよね。不思議な感覚です。
【高評価な点】
上映時間を短く感じた、あっという間だった、ダレを感じることが無かった、という自分の中での事実もあり、この部分だけで相当な高評価になります。歳を取ったのが原因かどうかわからないが2時間ほどを集中して見るってことがだんだん出来なくなってくる。テンポが悪かったり、面白く無かったりすると途端に集中力が切れて時間が気になったり、有り体に言えば「しんどくなる」ってことですね。この「すずめの戸締り」という作品ではそれが一切無かった。これはもう作品に屈服させられたと言っていいと思う。その点では「良かった」点ではある。
映画の論評をするなら客観的に他の人でも感じることが出来るであろう「良かった点」などを論じることが適切だとは思うけど、こればっかりは他の人がそうなるかはわからない。自分は非常に集中して見れたという点が「理解してもらうことができないが自分には相当良かった点」である。
【なんかこう腑に落ちない点】
作品の脚本がどうとか演出がどうという話ではなく、上記の「良かった点」が「面白かった点」でない所に集約されているのかなと。自分はエンタメ重視の「楽しんでナンボ」という派閥ですのでそこに重きを置いて評価する傾向なのですが、「たのしかったぞーーー!」って素直に言えない自分がおります。やっぱテーマが心をエグってくるのでね。。。楽しい!と言う感覚ではないのに見逃せない・画面に釘付けられたというのはあまり無い感覚でちょっと戸惑っております。
【その他】
このテーマ、「この素材出されたら絶対泣くやん」って奴なので、心は動かされるよね、エモーショナルだよねって薄っぺらい感想になる。にしても安易にこのテーマを扱うと批判も出ちゃうと思うんだけど非常に上手く消化・表現されていて、ちゃんと素材の味を生かして完璧に調理してくれているなという印象。御多分に漏れず自分もボロ泣きしてましたけど、「そんなんズルいやん」という感想と共に2時間の映像作品としてほぼ完璧な出来栄えだったなと言う感じです。
映画鑑賞が平日の遅い時間だったので同時に数組しかいませんでしたが、終了後照明がついて明るくなってからも10秒ほどは皆席を動きませんでしたね。自分も動けませんでした。みんな「ふぅー」と一息ついてから動き始めるといった感じでした。東日本から10年、阪神淡路から四半世紀、その他の地震や火山噴火洪水被害など自然災害の多い日本ですが日本に住んでいる以上、心のどこかに忘れない悲しみみたいなものが残っているんだなぁと気づかされた作品でした。
【作品内ポイント】
作品の中では「チャラ男芹澤」が良いヤツでしたね。
主人公友人・脇役ポジで人気出る奴なんですがドはまりしてましたね。これも安易なんだけど自分もお気に入りのキャラになりました。
【最後に】
「面白いから見てほしい」というより「感想が聞きたいから見に行ってほしい」という作品です。映画代金の価値が有るかは保証はできませんが、自分は2時間バッチリ映画の世界にハマれたのでそれだけは間違いないです。スクリーン数も多いのでシネコンならフラッといつ寄っても1時間以内に上映開始がある感じなので沢山の人に見に行ってほしいですね。
自分と向き合う一歩になった
新海誠3年ぶりの新作。
IMAX抽選にて鑑賞
映像美、設定、ストーリーどれをとっても新海誠の最高傑作だと言える凄まじい作品だった。
新海誠と言えばの忠実すぎる街並み、爽やかで鮮やかな映像は今回も炸裂していて観ていてうっとりするほど綺麗だった。扉の奥の世界は観た人全てが忘れることが出来ないと思う。
そして今作では日本と切っても切ることができない災害である地震を視覚的に怪物で表すというありそうでなかった表現をし、観る人に物語のテーマを伝え、地震自体を神話と絡めることで自然の絶対性を表現していて純粋に感心した。
ただ地震が大暴れするだけでなく、その地震を鎮める閉じ師を存在させることで一気にエンタメ性を高めていてワクワクした。
この設定だけでも十分面白いのに今作はストーリーも最高すぎた。主人公すずめが日本各地で起こる地震、草太達との交流で日本を揺るがすほどの決断を迫られる緊張感や自分の過去、自分自身と向き合うことで観る人の多くを救い、勇気づけるテーマも含んでいてラストタイトルが出るまでで涙が止まらなかった。
東日本大震災を避けることなく、真正面からぶつかった勇気も凄いし、経験した全ての人が向き合う一歩となる作品だったと思う。
もう一度観に行きたい。
後世まで残る素晴らしい作品
宮城県であの日を経験した者として、1回目の鑑賞時は緊張で物語を追うのがやっとでしたが、小説を読み新たに2回目鑑賞したときにとても満足感が得られました。
風化させてはいけない気持ち、若い人に伝える手段として新海誠監督がアニメーションといった手段で熱意を込めて311を織り交ぜ映像化されたことに感動しました。
「観ない方がいい人もいる」という言葉は優しさに聞こえるかもしれないけれど、災害国に住まう日本人なら感じ取ってほしいことがこの映画に沢山詰められていました。
すずめが思っていた「いつ死んでもいい」と言う気持ちは「運で生き死にが変わる」、どうにもならないといった嘆きです。
だから諦めないで怒ったり泣いたりそれでも前に進んでいった彼女が誇らしく思えます。きごちなかった叔母との関係性の変化も好きなシーンとなりました。
そして映像美や音楽の新規多様性に素敵な主題歌で彩りも添えられおり大好きな作品となりました。
明日のために🚪🗝
IMAXスクリーンで鑑賞しました!
すずめさんと可愛い椅子になってしまった草太さんのロードトリップがメインになっているので、テンポが良く楽しめました!😊✨
どうしても心苦しくなってしまうお話ですが、
震災が起きてしまった地への追悼・未来の災害を未然に防ぎたい という部分が丁寧に描かれている印象でした。
扉の向こう側の世界がとても美しく印象的でした♪✨
日本各地の都市も描写が細かく描かれていて、まるで現実の世界にいるような雰囲気でした👏🏻✨
ラストもまとまっていて、とても満足感のある作品でした╰(*´︶`*)╯✨
娯楽として楽しむが吉
新海誠作品らしい作品だけど、良くも悪くもジブリ感漂うハチャメチャな展開で間延びすることもなく楽しめた感じ。震災などリアルと結びつけたり、余計な理屈をこね出すと作品の魅力が激減するので要注意かな。ダイジン視点でもう一度観てみたら面白いかも?と考え中!
めちゃくちゃ良かったけど、東日本大震災を思い出す方は見ない方がいいかなと思う
まずは初めに僕は新海誠監督の作品が好きで今回も映画館で観させて頂きました。
感想としては、まず、めちゃくちゃ良かったです。
新海誠監督の次回作も絶対に映画館で観ます。
ただし、ファンタジーではありますが、今までよりも明らかにメッセージ性も強かったと思います。
予備知識として、東日本大震災に触れるとということをもう少し宣伝してもよいかと思います。
恐らくですが、まだまだ東日本大震災で起こった事に対して強い拒否反応がある方も多いと思います。
もちろん東日本大震災についてを映画化する事が悪いんじゃなくて、テーマのひとつとして扱ってる事を予告の時点で入れてもいいのかなと。
批判をしたい訳ではないです。
映画としては素晴らしいし、原さんはじめ深津絵里さんなども声優としてとても良かったです。
前作の天気の子もメッセージ性があるものの、君の名はのあとで、エンタメ色もやや強かったように思います。
ここにきて、メッセージ性を強くする事に新海誠監督の次回作はどうなるんだろうと楽しみでなりません。
とても素晴らしい作品でした。
個人的には新幹線乗ってるシーンが好きです。
希望を持っていいと伝えてくれる素晴らしい作品
とても素晴らしい作品でした。
震災という不条理なものからいかにして向き合っていくのか。
なかな希望を持ちづらい状況下でも、明日を信じていいということをこの作品では丁寧に表現していてとても伝わるものがありました。
主に学生など若者向けだと思いますが、私のような社会人が見てもとてもいいメッセージが伝わってきて感動しました。
青空や夜空や風景、キャラクターデザインなど絵の美しさも素晴らしかったです。
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