すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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内容はとても良かった。
先程鑑賞して来た。
主人公の鈴芽の過去(生い立ち)と人間の生き死としての宿命を絡ませながら、好きな人を助ける為に動いていくと言うお話。
全体的に話の内容は分かり易く、テンポ良く進んでいくので途中で飽きる事もなく観る事が出来た。
主人公の鈴芽役・草太役の俳優さん達も迫真のある演技で話に入り込めたし、最後のシーンやエピローグ的なスタッフロールも良かったと思う。
ただ、気になった点もあった。
・チカの民宿に泊まった際、制服と椅子しか持たない女子高校生に異変を感じずに泊まらせてるチカの家族。
・ヒッチハイク中に声を掛けてきた大阪人のシンママ、自分の家に泊めて、幾ら裏方とは言えその日知り合った未成年を自分の幼い子供達の面倒だけでなく、自分のスナックで働かせるのってどうなんだ??
後、個人的には芹澤の前半と後半の温度差が余りにもあり過ぎて、車で御茶ノ水前で合流辺りから違和感しか感じなかった。ナツメロばかりを掛けまくり、口ずさんでいるシーンを見ていても芹澤の風貌からしても全然しっくり来なかった。寧ろあれは叔母さんに恋焦がれている岡部の方が良かったんじゃないか?とさえ感じた。
ただ、その岡部も最初にアレだけ伏線張っときながらあれしか出番が無いのもなぁ…と、言ったところ。
また鈴芽の苗字が「岩戸」とあるのを見て、真っ先に「天岩戸」を思い起こしたが、話の内容からイザナミ神とイザナギ神に絡めているのかと勝手に思っていたのだが、劇場で頂いたミニパンフレットには鈴芽の名前はアメノウズメから来ていると書かれていて、成る程。と納得した。
総評としては、最後まで飽きる事なくストーリーを楽しむ事が出来たが、鈴芽と草太の恋愛の展開が些か強引過ぎるなと思える点も気になった。椅子になっているシーンが多かったから表情が見えない部分も多く、致し方ないのであろうが、チカの家に宿泊していた際に2人で恋バナをしていてもウントモスントモしていなかった椅子(草太)が、危ないから帰れと鈴芽に連呼しているかと思えば、凍りつく直前に君に会えて良かった…には「急に何故?」と言った感じに。
草太の心情がもう少しのぞけていれば良かったかも知れない(鈴芽が見た草太の心情だけでも少ない気がした)。
※ ここからは個人的な話になるが、今回この映画を休日に観た事や時間帯、それとアニメと言う性質上どうしても中学生〜高校生の団体客が多く、観覧中も周りに聞こえる程の私語や頻繁な立ち上がりや出入りが激しく、いつも観ている感じで集中して観ることが出来なかったのは残念だった。
現在観覧した映画館では15分おきに上映開始しているようだが、暫くはこう言った幼い客層が多いと思うので、それが嫌な人は夜間帯で観るか、平日の午前中に観るのがベストだと思う。
新海誠ワールド
まず、入場者特典の冊子にビックリ。
簡単なチラシ程度の内容かと思ったら、企画書の画像、監督のインタビュー、主要キャストとの鼎談、とかなりの充実度とボリューム。
冒頭映像など配信されていたがあえて観ず、ほとんど予習もなく来たが、上映前にこれをパラパラと眺めて、初めてこの映画がある出来事をモチーフにしていることを知った。
それ自体は私とってある意味「ネタバレ」でもあったが、冒頭の映像を観た人なら想起されるコトではあろうし、あまり気になることでもないのだが、それとは別に、私はあの出来事をネタにするのは、言葉を選ばず言うと「卑怯」な気もしている。
それは、あの出来事で被害を受けた方々が今も依然として生活されていて、それを当時多くの日本人がリアルタイムで大きなショックを受けながら注視していた事件だったから。
正直、私はあの現場の映像は今でも苦手にしている。
私が「卑怯」だというのは、「作品を作るな」という意味ではなく、「どうしたって泣いてしまう」からだ。
前置きばかり長くなってしまった。
(ここから少しだけネタバレっぽい内容も含みます)
まずは相変わらず…いや、さらにクオリティの上がった映像美。自然物はもちろん、光や水といった無機質なモノを美しく描かせたらやはりトップクラスだと思う。
そして、CGで背景が自由に動かせるお陰で、カメラの動きでこれまでに見たことのないようなシーンがたくさんあった。
そして今回は「人」の描き方もこれまでより踏み込んでいた気がする。
とは言え、やはり新海誠作品テイストは健在なので、彼の作風が好きならハマるだろうし、そうでなければピンと来ない人も多いだろう。
本質的なところでよく解らないところもあるし。
でも私は、これまでの劇場作品3作の中では一番好きだなぁ、という感想。
ラストシーンとパーキングエリアでのシーン(この辺りはむしろ大人達の「人を救うことって綺麗事じゃない」という叫びに近い)で都合2回の涙、でした。
ま、その辺りは私自身の更なる老いと、最近仕事で大きく削られたメンタルのせいなのかも知れませんが。
この映像を楽しむなら、劇場以外はあり得ません。
よろしく。
「君の名は。」「天気の子」より好き。最高傑作。
今回の作品は東日本大震災という重いテーマの作品であるが、ここまで深い作品にできるのは日本の映画監督のなかで新海誠監督しかいないと思う。
「行ってきます」という単純な言葉がここまで心に刺さったのは初めてで、何気ない日常を送る日々がどれだけ幸せなものか改めて感じることができました。
終盤のシーンは鳥肌注意です。
また、映像美は流石といった感じで終始綺麗でしたし、今回はRAD要素が少なめでコミカルなシーンやシリアスなシーンのバランスが良く、とても見やすかったです。
老若男女に受け入れられるでしょうし、君の名は。は超えられるか分かりませんが、結構いい線まで興行収入は伸ばせるんじゃないかと思います。
不満な点を挙げるとしたら、すずめと草太の関係性とダイジンについての深堀りがもう少し欲しかったくらいですね。
それ以外は文句なし。
期待を裏切らない完成度!
新海誠監督の新作で期待していた本作。その期待を裏切らないすばらしい作品でした。公開初日に鑑賞してきましたが、行きつけの劇場はいつもの倍ぐらいの客入りで、改めて新海監督の絶大な人気を感じました。
ストーリーは、扉を探しているという青年・宗像草太に興味をもった高校生・岩戸鈴芽(すずめ)が、たまたま廃墟で見つけた、災いをもたらすミミズが吹き出す「後ろ戸」を開けてしまい、草太と協力してなんとか戸締まりをするものの、封印の要石は猫に姿を変えて逃げたため、猫によってイスに変えられてしまった草太とともに、猫を追いながら各地の廃墟にある後ろ戸を戸締まりしていくというもの。
とにかくテンポがよく、冒頭から美しさや迫力を感じさせる映像で魅せ、舞台設定を観客にすんなりと理解させるとともに、すずめの行動にある程度の必然性を持たせる導入はお見事です。その後もスムーズな展開で一気に作品世界に引き込まれます。物語の魅力もさることながら、すずめたちに絡む人々の誰もが確かな息を感じさせる描き方がされているのもすばらしかったです。それを圧倒的な映像美で魅せるのだから、没入感が半端ないです。
前半は、すずめが自らしでかした不始末の償いでもあり、自分でも気づかぬ草太への想いからの行動で物語が展開します。それがロードムービー的でもあり、ほのぼのとした雰囲気を醸します。同時に、それと対照的なミミズを抑えるための戸締まりが、緊迫感をもって描かれます。この緩急をつけながらの展開がテンポのよさを生んでいると感じました。
そんな前半から、大きく舵を切る後半への切り替えがまた上手いと感じました。最後の目的地は、すずめの故郷の東北。ここで初めて本作のテーマに東日本大震災があることを知り、スクリーンに映し出される映像からあの日の忌まわしい記憶が蘇りました。自分は直接的な被害は何一つ受けていませんが、観る人によっては今だに受け入れられないシーンかもしれません。そして、それはすずめも同じ…というより、そんな人たちの象徴として描かれているのが、すずめなのだと思います。
震災孤児となったすずめが、自分の中でくすぶり続ける亡き母への思い、自分を育ててくれた叔母への遠慮やわだかまり等と向き合い、受け入れ、乗り越え、前を向いていく姿が、観る者の共感を誘います。そんなすずめの成長譚は、震災で亡くなった方への追悼であり、残された者への未来に向けたエールなのだと感じました。
キャストは、すずめ役に原菜乃花華さん、草太役に松村北斗くんで、他のキャストも深津絵里さん、染谷将太くん、伊藤沙莉さん、神木隆之介くんと軒並み俳優さんが占め、十分に及第点ではあるものの、やはり多少の物足りなさは残ります。それでも作品としてのクオリティは抜群なので、とにかく見て損はないと思います。
すずめの戸締まり テーマが一つではない映画
すずめの戸締まり テーマが一つではない映画
以下は24.4.26時点での考察です
映画の最後の方で すずめの戸締まり とスクリーン一杯に表示されて。
ここからが本当の すずめの戸締まり なのではと思いました。
この時から鍵をかけるシーンが強調されていて。
映画の終わりが 始まりの映画で。
映画の終わりが 観客の戸締まりの始まりで。
以下は22.12.09時点での考察です
映画を理解するのに 映画だけを観て理解する方法と
脚本を書いた人の過去の履歴をネットで調べて
調べた情報と 映画の両方で理解する方法があって。
hukuは映画だけで理解するのは 無理かもと思ってます
それで 監督の過去をウィキペディアで調べて
過去にゲーム会社で オープニングムービーの
作成にかかわっておられたそうで
時期的に ブランディッシュ4かなと思って ユーチューブで
調べたら スタッフロールに監督の名前があって。
その次に作られた 白き魔女のOP(WIN版)を見たら
以下の文が書いてありました (抜粋です)
物静かで
いつも淋しげな表情をした娘は
町から町へと旅を続け、
通り過ぎた街に
さまざまな言葉を残した。
彼女は人々に明日への警鐘を説いた。
進むべき道。
心掛けるべき、いくつかの事柄。
災いの波が、さざ波のうちに
危惧が脅威へと変わる前に、、、、、。
それが自分の使命であるかのように
彼女は巡礼の旅を続けた
娘は未来を知る力を持っていた
彼女は生まれついての魔女だった
良い予言が当たれば人々は彼女を賛美し
悪い予言が当たれば
魔女の呪いとののしった。
昔、白き魔女と呼ばれる娘が
ティラスイールを旅した
様々な言葉を残し
白き魔女は姿を消した
すずめの戸締まりでは
愛媛県で 転がってきたミカンを
集めたときに 千果に
「あんた、魔法使いみたいじゃねえ!
と言われていて
夜には
「すずめは魔法使いじゃけんのう、
と言われていて
魔女と魔法使いは ほぼ同じなので
両方とも魔女、魔法使いが主人公で
すずめの戸締まりは、白き魔女の
アップデート版とみなすこともできるかと
(二十数年の集大成とみなすこともできるかと)
白き魔女では
進むべき道。
心掛けるべき、いくつかの事柄。
と書いてあるから
すずめの戸締まりでも
テーマは複数 設定してあるかと
テーマを一つに絞ることが出来ない映画だと
22.12.09時点では思ってます
すずめの戸締まりの考察-2
22.12.03時点でのhukuの考察です
ダイジンはすずめの過去の出来事、記憶かと。
ヒトは過去の積み重ねで今があるわけで
過去はだいじという事で
だいじでは さみしいから ダイジンと名付けて
要石は動かせないモノ 動かしてはいけないモノを
表す言葉で
ダイジン(要石)に「うちの子になる?」と
聞くことは 過去と現在の区別をなくすって事かと
親のいないすずめが母親を草太に被せた事の比喩として
草太はダイジンに椅子にされたのかも?
(違っているかもしれないけど)
過去には鍵をかける(戸締りをする)べきってことで
過去には戻れないから 要石としておくべきって事で。
過去に戻ろうとする行為は 良くない事を生むって事で
過去に戻ろうとする行為は災いを生むかと
過去をいい加減な状態、認識で放置しておかないで
しっかり認識、考察して
要石とするべき(戸締りするべき)という事かと
過去にとらわれていると前に進めなくて
それを災い(みみず)とみなすこともできるかと
すずめが母の形見の椅子を持って
旅をしているって事は 過去を引きずって前に
進めていないことの比喩かと。
ダイジン(すずめの過去)がいるところは
商売が繁盛していて。 これが意味するのは
過去が現在にも影響を及ぼしているってことの
比喩かと。
(過去は過去としてHDDにバックアップして
現在はSSDで処理すると
処理が早いから 成長が早いかと)
hukuはこれがテーマだと
22.12.03時点では思ってます
他のテーマもたくさん加えてあって。
100人が観たら100通りの考察が出来るって良いなと
2022.11.12時点でのhukuの考察
新規産業を興す、 産業を再生させる場合 それまでを清算(閉める)する必要があると。
出かける(新しいことを行う)場合 戸締りをしてから出かける必要があると。
戸締りの戸を締める と 閉めるの掛け言葉になっていて。
再生するためには 現状をきちんとする必要があるってことを教えてくれる映画で。
ヒトは群れで生活することを選んだ種なので
猫のダイジンに 「うちの子になる?」 と気軽に言っていて。
人の生き方について考えさせてくれる映画で とても良いなと。
過去に引きずられるのではなく 過去をきちんと閉めて
未来に進む 背中を押してくれる映画で。
100人に聞いたら100通りの考察が出来る映画で
とても良いなと。
2022.11.18時点でのhukuの考察
11月11日の次に11月22日がある
11月11日は すずめの戸締まりの封切り日で。
11月22日は いい夫婦の日で。
これって 単なる偶然とは思えなくて。
11月11日は金曜日で 封切り日は金曜日が一般的で
いい夫婦の前に すずめの戸締まりがあるってことは
いい夫婦になる為の何かが すずめの戸締りで描かれて
いるってことで。
いい夫婦になるための何かが 主要テーマとみなしてよいかと
家庭を持つ前には 戸締りのようにすべきことがあって
家庭を持つ前の考え方に 鍵をかけて
以前の考えとは異なる考え方で 新生活を
始めるべきっていうのが すずめの戸締まりのメインテーマかと。
物語のはじめでは
すずめは 死ぬのは怖くないのかと聞かれて 「怖くない。」
と答えていて。 自分だけの身ではないから若い時にしか
言えない言葉で。
物語の後半では
すずめは 自分の意思で 「自分が要石になる。」と言えるように
なっていて。
独り身の時の考え方に鍵をかけた(戸締りをした)と言えるかと
草太も 同じように 独り身の時には言わないであろう事を
後半で言っていて。
草太も すずめと同じように戸締りをしたと言えるかと
この考察を確認するために3回目を観てこようと思ってます。
2022.11.20時点の hukuの考察です
すずめの戸締まり 全年齢対象の映画
すずめの戸締まり の主題歌カナタハルカの歌詞を見ていると
全年齢を対象にした映画だと思えてきて。
歌詞の初めに 朝焼けとあって
歌詞の終わりでは 夕立とあって
歌詞のはじめでは 恋を知らなくて
恋を知って
君に割り込まれだいめいわくとあるから 家庭をもって
母の鼻歌とあるから 子供が生まれて
あなたさえいればとあるから 子供が独立して
君に届くなら とあるから 二人ではなくて
主題歌が全年齢を歌っているってことは
物語も全年齢を対象に作られているってことで
全年齢の観客が それぞれの年齢に応じて
自分独自の考察が出来る映画で。
この映画のテーマは何かという言葉が
当てはまらない映画で。
重いテーマだけど秀逸
圧巻の迫力
地震を起こす化け物を鎮める閉じ師、311被災地慰霊、スズメのインナーチャイルド救済。
結論として、面白かった。見ていて鼻につくところはなく、数度涙腺が緩む場面があった(個人的に結構久しぶりに緩んでしまった)。それだけのめり込めた。
涙腺が緩んだ場所は、被災者への慰霊を感じる場面数カ所と、最後にすずめが子供の頃の自分に出会って慰めるところ。具体的な出来事に感動するのではなく、劇中の登場人物が体験している感情・実感に共感して感動していた。そのため、なぜ感動したのか視聴中は言語化できなかった。今回の作品はすずめのノートに『311』とあったように、被災者を慰めるために作られたのだと自分は解釈した。そのテーマ性はとても自然に表現されていて、比較するのはおかしいが『火垂るの墓』とは対照的に被災者に寄り添ったマイルドな表現になっていたと思う。それとともに、すずめが扉を閉める旅の道中でいろんな人々と出会ってその暖かさに触れたり、おばさんとの心のすれ違いから衝突へのエスカレートとそこからの和解を繊細に描きっている(すずめが各地で別れのたびに抱擁するシーンが強く印象に残る)これはコロナ下で人との距離が希薄になった視聴者のニーズに強く合致していると思う。
また、今作で新海賊さんのえぐみが少なくなったと感じる。えぐみと自分が解釈するのは、フェティシズムのことだ。今作でも『Mな椅子になりたい』願望があるのかな?と冗談半分で思うことはあったが、これまでの作品ほど気になるものではなかった(その突飛な表現は寧ろ小さな子供受けの方が大きいとも思う)。今作で前作に感じた青少年や青年の性的指向に与する少し倒錯した部分もあった性的願望表現は少なくなり、より一般受けのする作品になっていると思う。これは驚きで、今後もこのような傾向で日本の地域性、古き日本独自の信仰の表現を取り入れた良い作品を作ってくれたら嬉しいなと思う。
最後に枝葉末節ではあるが気になったり印象深かったりしたところ。①今回制作陣は廃墟に常世に通じる扉が生まれる事を設定したと思うがその設定に至った経緯を知りたい。たしかに廃墟はこの世とあの世の堺がゆるくなっているかもとは夢想できるが。②なぜ要石の二匹を猫型にしたのか?子供、女性受けしぬいぐるみやキーホルダー等でグッズ展開しやすい可愛いキャラだから以上のことはあるのだろうか?③なぜ要石を大臣、左大臣という名前にしたか④今回は疑問じゃなくて、蒼汰の大学の友達の名前忘れた男の子のキャラが良かった。他の観客席からも彼が関わる展開ではちらちら笑いが起きていた。
追記。感想を書いた後、映画館でもらった『新海誠本』を読んだ。彼による言葉で今作のテーマや創作姿勢が書かれていて彼を今まで自分は過小評価していたと感じた。小さいことだが印象に残ったことが一つ。『すずめ』という名前は、古事記の天『岩戸』開きの話において岩戸を開けるきっかけを作ったアメノ『ウズメ』から来ているとの事。
再追記。今作では扉から地震を起こしに『ミミズ』が度々出てくる。自分は過去に個人的にミシャクジ様という神様が地震に関係するという事を聞いていたので短絡的に監督はミシャクジ様をモチーフとしたんだと思ったが、おそらく違う可能性が高そうだ。閉じ師が上げる祝詞は『ヒミズの神』に奏上するもので、ヒミズ=日不見=モグラとなるため(なるため、と書いたがtwitterでそれを指摘している方が居て知った)、監督がモグラの善神がミミズの悪神を食べるという分かりやすい図式を創作した、という事が考えられるからだ。
期待していた分、全てがチープに感じた
新海誠のファンです。
今回の作品は、すずめの成長ストーリー、災害から街を救うファンタジー要素、違う境遇の2人のラブストーリーが三本の柱だったようですが全てが中途半端で結果見た後あまり何も残らなかった印象。
ベースが現代な分、ファンタジーな要素が浮いていてすずめの家出に無理があるような気がした。
あそこまで過保護なのに、数日間放置する叔母にも連絡も叔母からしか入っていないところにも違和感。
また、すずめそうたに惹かれたところがわからない。見た目と物腰くらいじゃないか?と思う。
一目惚れの相手に災害で何万人が死ぬかもしれない時に天秤にかかりまた災害を起こすかもしれないのに後ろ戸をもう一度開こうとするし、それを誰も止めない。
すずめ、そうた以外の解像度が著しく低く、メイン2人も感情移入しきれない。
芹沢の役回りはもはや車の運転係としか思えない……。
環がただただかわいそう。姪が心配なのに、説明もしてもらえずついて行くことしかできない。
「天気の子」の帆高も家で少年であったが、帆高は家庭環境に事情がありそうだったり冒頭の描写からもネグレクトや虐待が示唆されてるためまだ納得できたけど、、、。
新海誠はこれまで恋愛を描く時にその時の感情、なぜ惹かれたかという場面を丁寧に描いていた印象があるのにそこがとても残念でした。
成長という面でも、環の気持ちを理解したところがまぁ成長と言えるのかなと思ったけどそれ以外は受け取れられなかった。
言の葉の庭では夢に向かうタカオが登場したが、すずめは看護師が目指し始めた理由もまたよく分からない。母親のトラウマからの成長という割に母親との思い出や尊敬するようなシーンが少なすぎる。
全ての事象に理由が欲しいわけじゃないけど、理由もわからなければ心動かされる心情描写もその土台もないまま終わってしまって、最後に恋愛っぽいRADWIMPSの歌がずっと冷めてしまって流れてなんだかなー…となりました。
過去作品と似ているところも多いですが、今回の話は全てに置いて説明不足。映像美と勢い、ファンタジー設定に委ねすぎていると思う。
好き嫌いは分かれると思うけど、過去作の独白のような始まり方が引き込まれて好きでした。
欲しい説明を省いているのに蛇足が多すぎる。
多分要素が詰め込まれすぎて薄くなってしまったんだと思います。
既視感があり、暗くなる話
アニメなのに、東北震災のメッセージ性が強すぎる。くどい。
アニメや映画には自由さ、現実では起こり得ないことを描くことができることが面白さだと思う。それを、見終わって爽快に感じさせることを求めてた。それを考えるのが監督の仕事じゃないのかなと私は感じた。
見終わって、過去の新海誠さんの作品の既視感があり、オチも暗くなる内容だった。
今作の中で、監督自身の成長(『君の名は』からの)や挑戦が無く、過去の作品の焼き増しで、東北震災を絡めることで感動を呼ぼうとしていた。
レビューには美辞礼賛が多いが、同調意識の意見が溢れてて、アテにならないなとも感じた。
これまでの新海誠さんの作品とは違う世界を描くことを次回作では期待します。
新海さんの作品で一番好きかも
伝承と自然との繋がりを今作でも
新海監督は間違いなく私の一番好きな監督
今作は彼の集大成と銘打たれていますが、初期の頃の静かで言葉が少なくても、風景や天気で感情の揺れを表現されてた作品から、空や景色の圧倒的な美しさは残しつつ、エンタメ作として台詞やキャラを増やしてきてわかりやすく受け入れやすく、感動を呼ぶ作品になっていると感じました。
ダイジンというネコのキャラ、予告を見た時こういうのは大衆向けのキャラを出して来たのかなって少しモヤモヤしたんですが、あんまり可愛くないw当初は憎たらしいというかイラッとします。徐々に見え方が変わってきて最後は泣けてしまった。
妖怪とかって人間とは感覚が違うと、他の作品などでも描かれることがありますね、そういうものもあったのかなとかんじました。
ネタバレになりますのであまりいえませんが、日本の脈々と語り継がれる伝承とか自然との関わりを今作でも描いています
人柱もので天災を抑えたり人と自然と人ならぬものを信じてきた人々の文化をすごい感じました。
途中鹿島神宮の事を思い出しましたw
テーマにあのことを持ってくるのはまだ少し生々しい。子供が泣いてるのはかなり辛いね。。
今回主人公の草太の男友達役の芹沢は声優さんが演じているのだと思ったらまさかの神木くんでしたw
わからなかったwいい声だなぁ
on heart
すずめは草太さんを助けに行き自分がその身代わりとなり要石になるつもりだった気がする
そうとしか思えない
死ぬのなんか怖くないの台詞通り
ダイジンは神様だけど気まぐれで草太さんの代わりにまた要石に戻るというよりもそんなすずめの気持ちをお見通しですずめの代わりにまた自ら要石へと戻ったのだと思う
誰かのことを思うのは時として歪んだ愛情をも生み出すけれどその中にある相手を想う気持ちがプラスへと働いた時やさしさに包まれる
人を生かすことができるのは
自分の誰かの温かな心
言葉にすればするほど遠ざかるモノ
涙だけがそのモノに対する答でしょう
胸に届いたこの気持ち大切にします
あ、実際にすずめ自分が要石になるって宣言してました
乙女はイケメンのためなら命を懸けられる
前半面白かった
イスの動きがコミカルで猫との追いかけっこに笑った
乙女はイケメンのためなら命を懸けるのだな、わかる笑
ラスト、幼い主人公に現在の主人公が励ますくだり、
なぜかどうしても冷めてしまった
30年後に観たら号泣する
変な感想だけど、30年後にこの映画を観たら号泣するんじゃないかと思う。「今」の日本がタイムカプセルみたいに凝縮して記録されてる。
衰退しつつある地方都市、中核都市、そして首都東京の美しい風景、人の生活の生々しさを丹念に克明に描き出していく。
経年劣化により時間を積み重ねた跡のリアルさ。音楽も昔流行った曲を順に流していき、この国の歩んできた時代を思い起こさせる。
寂れた都市と、侵食していく自然と、空の美しさ、雲の美しさ。よくもこんなに今の日本の美しさを表現してくれたと感動する。
今の日本の美しさとは、太陽が照り盛る元気な若者だった高度経済成長の時期を過ぎ、懐かしく若者だった時代を振り返る夕暮れのような時代の美しさ。
藤子F不二雄の短編に「老年期の終わり」(幼年期の終わりのオマージュ)という作品があるけど、まさにそれを思わせる。
ぼくは廃墟が好きなのだけど、そこがかつてはにぎやかでしあわせな空間であったと感じさせるものであればあるほど、胸がしめつけられるような思いにとらわれる。
この映画の「常世」とは、単に死後の世界を意味するのではなく、多くの暗喩を含めていると思う。
それは、過去の日本の記憶。良いことばかりではなく、苦難苦闘や大災害の記憶でもある。われわれはつい過去への感謝と思いを忘れがちであるが、それを忘れてしまってはいけない、ということだろう。
スズメ、扉、戸締り、要石、天の岩戸、三番足のイスなど、神話、昔話、民間伝承のモチーフを使って、くどくならない程度に世界観を作ってるのもうまい。
オススメ 思ったより最高でした。
13日鑑賞、スクリーン数多いせいか、席は3割ほど、埋まってる感じ前作の宣伝よりは、何となく個人的には、響かず率先して鑑賞したい気持ちでは無く、
友人の誘いで、鑑賞。
あまり期待してないで、観た事も、ありましたが、
予想以上、良作でした。最後には、知らず知らず涙が、こぼました。心にジワる作品で、オススメです。
ただ、懐メロを多用する意味が、あったのか?
個人的には、必要無いと思いまして、その分、
星0.5マイナスしました。
もっと他のエピソードを、入れるなり、
尺短くしても良いかと、
ダイジンのことばかり考えてしまう。
これは個人の話ですが、阪神淡路大震災を当時のすずめちゃんと同年代の頃経験しました。
周りの大人達の気持ちが分からず反抗したり、逆に人の暖かさにふれて育ってきました。
大人になったすずめが子供の頃のすずめにかけた言葉が本当にジーンときて、私に言われている気持ちになって、すごく慰められた気がしました。
被災者として、受け入れ難い人もいるようですが、私はかなり時間も経ったからか、災害描写にも全く嫌悪感は無かったです。
映画の感想としては、その場では音楽とすずめのセリフと映像で涙が出ました。
でも終わってから考えると、何にも心に残って無かったかも。特に感想が出てこない笑
不思議な映画です。
ダイジンが可哀想で、映画が終わった後もずっとダイジンのことだけしまいました。
さすが
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