「「戸締まり」が指す意味とは。。」すずめの戸締まり 中野祐治さんの映画レビュー(感想・評価)
「戸締まり」が指す意味とは。。
クリックして本文を読む
本作は「地震」がテーマとなっていて、その地震にオカルト要素をかけ合わせたストーリー。
私が一番印象的だったのは、「死」についての描き方です。
主人公であるすずめは幼少の頃にお母さんをなくしていて、そのお母さんがいる世界を美しく綺麗で幻想的に、そして、もしかしたら手が届くのではないかと錯覚するくらい身近に感じるような描かれ方をしていました。
その一方でその世界は「見えるけど入れないし触れられない」ものとして表現されていて、「死」が私たちにとって身近だが決して交わらないということ。亡くなった方は蘇らないし生きている我々は前を向いて乗り越えていかないといけない。
すなわち、すずめが過去を乗り越えることが「戸締まり」という題名の意味なのかなと私は感じました。
本作は公開当時から賛否両論の評判を得ているとネットやSNSでも話題となっていましたが、確かに地震に関する描写が多く、地震警報の効果音も相まって非常にリアルに感じる構成になっているのでショックを受ける方は少なからずいると思います。しかし、このリアルな描写だからこそ伝わるものがあると思います。
人生でどんな経験をしているかによって感じ方が異なると思うので、
感想会のような意見交換ができたらより本作の魅力に深みがわかるようになるかもしれませんね。
コメントする