劇場公開日 2022年11月11日

「新海誠節」すずめの戸締まり Miwakoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0新海誠節

2024年4月14日
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すごくよかった!

ジブリ愛が随所に散りばめられていて、本題の「扉」という意味でも、ハウルを連想させる。

すずめ役の原菜乃華ちゃんがとっても素晴らしくて、すずめが彼女で良かったと思った。
ほっくんはほっくんって感じで、スト担の自分には、草太というよりも松村北斗がずっと喋ってるという感覚。(良いのか悪いのかよくわからん笑。)

内容はちょっと重めなのかな。
時空系の話は頭がこんがらがってしまい苦手なのだが、考察は他の方にお任せするとして、その辺がよく分からなくても面白い。

また、地震国の日本だからこそ作れる作品だと思った。
扉を開ければそこは死の世界で、自然には抗えない、常に死と隣り合わせの国で生きている。
それでも、私たちは、好きな人と一緒に生きたい。平凡な日常を送りたい。
その切実な思いが感じられた内容だった。

個人的には、扉は潜在意識とか、記憶のことだと思った。
すずめの記憶が呼び覚まされた、みたいな。それを整理しに行く旅。
臭いものには蓋をする、ではなく、一度向き合って、記憶の扉に鍵をかけて、また前に向かって行ってきます、と。
忘れるのとは違う感覚。

でも、好きな人ができたというのも、辛い経験を乗り越えることができた要因の一つかなと。
愛の力って偉大!(アホっぽいよな。笑 いやでも割と真剣に。)

あと、環さんとすずめの喧嘩するシーンはかなり辛かった。
いくらなんでも言いすぎやん!と。短いシーンなのにダメージがすごい。

きっと、実際に地震の被害に遭った方々も観ると思うけど、新海さんなりに伝えたいメッセージが明確で、
決して軽い気持ちでこの題材を扱ったのではない気がした。

本当に閉じ師がいてくれたらな、と思わずにはいられない。

謎が多く、もう一回観たいと思う作品でした。

P.S. 新海さんは女の子が男物のブーツを履いてるのが好きなんだろうな。笑

Miwako