「母を探す子に「(母のいない)明日がある」と言われても」すずめの戸締まり うましかさんの映画レビュー(感想・評価)
母を探す子に「(母のいない)明日がある」と言われても
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緊急アラートや震災の描写があることは注意喚起があったのでメンタル武装できましたが、どうしてもダイジンのことを考えると気持ちが沈みます。
同時に主人公であるすずめを好きになることができませんでした。
わたしは震災とは異なることで生きるか死ぬかは運次第ということを体感した人間です。だからこそ幼少の自分に聞かせた言葉が全く響きませんでした。弱っている人間は正論や眩しいことを説かれても何も入りません。
例えば転んだ子供に「あそこで足元を見て歩いていれば、走らなかったら転けなかったよね」なんて言うでしょうか。そこで必要な言葉は「痛かったね」や言葉ではない抱擁だったりすると思います。
幼少の自分に宛てるというより、この物語を観る人へというメッセージが強すぎて新海監督のご高説でしかなく、物語として締まらないなと思いました。
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