「3.11を取り込むことの是非」すずめの戸締まり SUZさんの映画レビュー(感想・評価)
3.11を取り込むことの是非
新海監督の画は見慣れた感はあるけど、相変わらず綺麗。それだけに、ミミズは実体感があり過ぎて残念。ぬろぬろテラテラにするとか、透け感を出すとか、もっと得意な表現を活かせるビジュアルがあったのでは?
でもやはり、この作品の評価は、あの震災を取り込んだことの是非ではないだろうか。すでに10年以上経過し、震災を織り込んだ作品も多く発表されているのだが、『すずめ』は災害シーンそのものを描いた訳でもないのに圧倒的にリアルなのだ。それだけに、観ていて辛い方もいらっしゃるかも知れない。だが僕の中でも、まだまだ過去ではないと再認識させてくれた力は評価せざるを得ない、かな。
コメントする