「観る人によって抱く感情はマチマチなのかもなぁ」すずめの戸締まり ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
観る人によって抱く感情はマチマチなのかもなぁ
ポッカリ生まれた空白の3時間弱、映画館が近くにある、丁度みられる作品は?お、あったぞ!そんな感じで観たこちらの作品。
まあ映像は流石新海誠さんのテイスト、美しいですねー!引き込まれます。
ただし、3.11が根底にあるこちらの作品は観ている人々の生い立ちや年齢、経験によりかなりバラツキが出るのではないかと感じました。
3.11をあまり経験していない世代や地域に暮らしていた方がみれば映像美と主なキャストのライトなテイストに、素直に「素敵な作品に巡り合えた!」と思うでしょうし、大きなショックや悲しい対円をした方にとっては命の重みとか人との繋がりがズシンときて、重く切ない思いが生まれるかもしれませんね。
かく言う私はなんだか命や魂のことを考えてしまい「川っぺりムコリッタ」や「護られなかった者たちへ」が頭に浮かんできてしまい、複雑な思いを抱えながらも、善き人たちの連続登場に感涙する、何とも言えず観終えた次第です。
それにしても、ダイジン、扱いが可哀そう。やっぱり人間様が一番偉いのかよ!なんて思っちゃったりもしてしまいました。
今晩は
以前にも書いていたら申し訳ないのですが、私は東北に縁があるため3.11以降、コロナ禍になる前まで、特に福島の人が入れなくなってしまった地域を、福島県庁に大学の友人が二人いるので、毎年訪れていました。
年々、復興需要のため、建設業の人達が夜、飲んでいましたが立ち入り禁止地区はどうしようもなく・・。
災害には天災と見えつつ、人災があるんだよな・・、と思った作品でした。私がこの作品を高く評価するのは、人災を防ぐために必死で各地で隠れ戸を防ぐ若き二人の姿が鮮やかに映し出されている所と、ロードムービー要素(すずめを無償で助ける高貴な人々の姿・・。)が拙妙にマッチングしたストーリー構成に魅入られた作品でしたね、では。
返信は不要ですよ。