「誰かに愛されているということ」すずめの戸締まり かずくんさんの映画レビュー(感想・評価)
誰かに愛されているということ
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震災をテーマにしつつも、本質は「愛」の物語。
誰かを愛すこと、愛されることの素晴らしさや愛しさ、そして「当たり前」ということに対して丁寧に描ききっていた。
一人の少女が過去と向き合い、成長する。
そこに震災を題材にした。
当たり前に話すこと、当たり前に遊ぶこと、当たり前に人を愛すこと、当たり前の思い出を作ること。
それらが瞬時に失われ、目の前から消えることの辛さ・虚しさと同時に、失って気付く「愛していた・愛されていた」こと。
究極的に愛を追い求めて奔走する姿や、「閉じ師(仮)」になることで伝わってくる思い出達。
只要石のダイジンを追うだけではなく、1つ1つにしっかりと意味があることを真正面からぶつけてきた映画だった。
上手く纏まっていないが、簡単に言うなら「全部最高」。
…ところで結局ダイジンは何者だったんだろうか。
個人的には幼いすずめ自身だったようにも思える。
最終的に「すずめが迷い込んだ常世を閉じる」ことが目的である為、大事なことを忘れていたすずめに気付かせる為に、過去の自分がダイジンとして現れたのでは…?
「過去にケリを付ける」ことは過去を振り返らなければならない=「すずめの成長の要」として彼女を導くこと。
…んー、せめてここを描いてくれたら良かったような気もするけど、それを忘れるぐらいの素晴らしさだったことは確か
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