「昔の能や言い伝えが混ぜ込まれていてとても面白い」すずめの戸締まり まるもふさんの映画レビュー(感想・評価)
昔の能や言い伝えが混ぜ込まれていてとても面白い
草太がかしこみかしこみお返し申すを唱えるところとても好きでした。祝詞なのかな?
唱えると鍵が青く光ってその土地の思い出たちが見えるのもすごくよかった。
閉じるには、その場所がどんな思い出があったか想像して閉じなくてはならない。
少しても寄り添うために…
後ろ戸についても、能の概念から来ているものらしく、神や精霊の世界につながる扉らしい
今回は、常世として繋がっている。
地震が地面の下で蠢くみみずについてはびっくりしました
また、要石も実在していることに驚きました。
新海誠監督は昔の文献、言い伝え?などをたくさん調べて作品内容をどんどん生み出していっている気がします。
要石自体については、また(前回、天気の子のような人柱的な)生贄のような感じなのでないかと思いました。
草太の育てのおじいちゃんが
「草太はこれから何十年もかけ、神を宿した要石になっていく」
と言っていましたが、もしかしら何の変哲もない普通の動物や人?などが要石になっているのかな〜と思いました。
そうなると、頭と尻尾の猫の個体の違いについても辻褄が合うような気がします
頭はずっと昔から要石になっていて、尻尾は最近って言っても20年くらいはもう要石やっていそうですけど経験値からどんどん大きくなっていくのかもしれませんね
ただ、みみずが倒れる前に金糸のようなものが張り巡らされてるのは不思議な感じがしましたがもしかしたらみみずは神様なのかも。農業界ではみみずは土の神様とも呼ばれているらしい、、、
日本は全てのものに神様が宿りますからね〜八百万の神
どこに神様がいるかわかりません
1番の泣いたところは、あの日の朝の「行ってらっしゃい」「行ってきます」を言いながら玄関先から学校や会社へ出発する人々の描写でした。
「おかえり」「ただいま」を言えずお別れした人はたくさんいたでしょう。
それを考えたら、ものすごく悲しくなりました。
すずめの戸締まり
失うもの朽ち果てるものはあるけれど一息ついて前を向く