劇場公開日 2022年11月11日

「何かが違う」すずめの戸締まり レッドさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5何かが違う

2022年11月15日
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この作品のテーマ、作画、音楽は高いポテンシャルがあるのに何故か見終わった後素直に面白かったとならなかった。どう頑張ってもテーマがテーマだからゲラゲラ笑う面白さにはならないかも知れないが、見てよかったと思わせる作品には出来たんじゃないかと思う。

ではなぜそうならなかったか、自分なりに考察してみた。結論からいうとチグハグ感と既視感が邪魔しているのだと思う。

まずチグハグ感だが、実際に起きた震災という激重テーマとラブコメはミスマッチすぎた。その2つは水と油であって混ざらないというか混ぜるな危険だと思う。100歩譲って恋愛要素はいいとしてコメディ要素は入れるべきじゃなかったと思う。『君の名は。』は同じ災害がテーマではあったが、あくまで災害の部分がフィクションなのとバランスが絶妙だったので凄く楽しめたが、今作は実際に起きた震災を扱っているのにコメディ色が出過ぎていて、個人的にはもっとシリアスな展開になったとしても振り切った話にして欲しかったなと感じた。

次に既視感だがこれは言うまでもないが、同じ画で同じ音(RAD・神木隆之介など)で同じ題材(災害・ラブコメ)が3回目ともなると流石に飽きた。ファンタジーの部分もジブリ感が否めなかった。次回作には目新しい内容もしくはトップガンみたいな王道だけどそれを極めた作品を期待する。

ぐだぐだ感想を書いたが何だかんだ次回作があるならまた映画館に足を運ぶとは思う。新海誠監督に期待しているので、次は更にいい作品になることを楽しみにしています!

レッド