「全体的に良き。気になるところもちらほら」すずめの戸締まり ちょろぎさんの映画レビュー(感想・評価)
全体的に良き。気になるところもちらほら
全体的に良かった。
私は新海誠監督の映画はストーリーというより風景画、とくに親しみ慣れた東京の描写がとても好きなので、今作でも東京が舞台になるパートがあったので嬉しかったです。
後ろ戸が開くとミミズがでてきて、ミミズが倒れると地震が起こる。設定は意外とシンプルですんなり落ちたので、わりと最初から引き込まれていたものの、私は環さんと同じ世代のせいか鈴芽の環さんに対する態度がどうにも許せず、ほとんど最後の方までイラッとしてしまった…信じてもらえなくてもいいから説明くらいしなさい。ところどころで話そうともせず「うまく言えない」で済ませるのは、良くないぞと。
鈴芽役が原菜乃華さん、草太役が松村北斗さんな以外には何も情報を入れていかなかったので、エンドロールで深津絵里さんや染谷将太さん、神木隆之介さんの名前が出てきて驚きました。
みなさんお上手ですね。
(天気の子の小栗さんや本田さんはこれでもかってくらいご本人感がすごかったので…)
個人的に原さんご本人は以前ドラマでもお見かけしておりとても可愛くて良いのですが、声が可愛すぎて鈴芽のビジュアルとは少し違和感があるように思いました。
また、新海誠さんの映画全てで感じることですが、恋愛感情になるまでの描写があまり細かくないなと。
これまでの作品でも、願えば空が晴れる圧倒的な能力や入れ替わりを共有している関係といったあまり本人の人柄とは関連しないところだけで、突然命張ってお守りしますみたいになるのがイマイチ納得いかなかったのですが、今作でも美しい姿で扉を閉じるという能力を持つ謎の青年である以外にはあまり鈴芽が草太をたった数日で「好きな人」と言い切るにはあまりにもエピソードが足りないかなと言う感じはしました。
でもまたいつか配信されたら、もう一度観たいなと思うくらいには面白かったです。
良い休日になりました。