劇場公開日 2022年11月11日

「新海誠監督作品としては凡庸な出来」すずめの戸締まり ch229さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0新海誠監督作品としては凡庸な出来

2022年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

出世作となった「君の名は。」は想像を超える意外な展開と設定があったし、
「天気の子」は賛否両論あれど、そこまでやるかという突き抜けたオチがあり、
それぞれに視聴者の「こうくるだろうな」を気持ちよく裏切ってくれるあたりエンターテイナーとしての才覚を感じさせる作品だった。
つまり新海誠作品というのは、そうそう都合よく我々凡人の想像に収まる程度の展開で進んでくれるほど単純な話ではないのだ。
それが今回、「すずめの戸締まり」では、残念ながらふつうはこういう展開になるよね、という筋書き通りに進み、だいたいこんな感じできれいに決着するよね、という感じで終わる。
ということで個人的には展開の妙にわくわくできてこそ新海誠作品だと思っていたぶんがっかりした。

映像のクオリティは文句のつけようがないし、角を削られて丸くお行儀よくまとまった作品のほうが商業的には正解なのかもしれないのだけれども。

ch229