「またね」サバカン SABAKAN くりさんの映画レビュー(感想・評価)
またね
鯖缶を見ると想い出す
小学校時代の友達との
出会いの物語でした。
人と親しくなるとき
なにがきっかけかといえば
面白そうとか
気持ちが楽とか
いつも一緒とか
いろいろあるけど
こいつは他のやつとは違うという
キヅナがあった人は
続いていませんか。
ほとんどの人は通り過ぎていくだけ
だけども。
同級生の嘲笑のなか、
久ちゃんは竹ちゃんの
家を笑わなかった。
そういう人としての素質が
大事なんだと表現している
本作にとても惹かれました。
ヤンキーとか
近所のおっさんとか
やばいものからなんとか逃げる場面は
あるあるで面白い。
ヤンキーを制裁してくれたお兄さんや
溺れてたのを助けてくれた
お姉さんの存在は、
あの時代に
当たり前にあった善意の象徴で、
ああいうかたちでは
ないけれども
何度も助けてもらったなぁ。
たぶん
人間普通に暮らしてたら
3回くらいは死にかけた覚えが
あると思うのですが
久ちゃんも、
そんな場面を何回も見せてくれて共感。
仲良くなったあとに
竹ちゃんの家での食事会では
サバカンってそう使うのか!
美味そう。
そういえば、
あの頃
河原で焚火で食べたチキンラーメン
凄くうまくて、
家でたべてもあれ程うまくない。
そして、
親父とおかんの存在と、
二人のやりとりにすごく安心感。
竹原さんの駄目感と
尾野さんのチャキチャキ感が最高。
そんな感じで楽しんで終わるのかなと
思ったいたら…
やっぱり悲しい場面も
ありで。
竹ちゃんとの駅でのシーンが
よくて、
「さよなら」じゃなくて
久ちゃんまたね
竹ちゃんまたね
って。
「またね」なんだな。
電車の中で
竹ちゃんと親戚の人が
おっさんが渡した
酸っぱいミカンが甘いといって
食べてたのが
泣けてしまいました。
おすすめ。
あ。
最後まで席たったらだめですよ
ブーメラン島に向かう海岸の壁で
彼らが何を描いたかわかりますよ。
スシローじゃなくて
普通に劇場でパンフレット
売ってほしいなぁ
買えなかったー。