「子供のはじめての実写映画」サバカン SABAKAN zxoidさんの映画レビュー(感想・評価)
子供のはじめての実写映画
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傑作です。
子供が主役の映画です。
だけど、わたしは、この映画は、胸が焦がれるくらい故郷に帰りたいけど、もう戻ることのできない、大人の物語だと感じました。
だから、とても美しくて、儚くて、たまらなく優しいんだと思います。
もう戻れない幸せな日々を思い出すことは、時には、すぐに引き戻される現実に、座り込むくらい苦しいときもあると思います。
だけど、その痛みおかげで、無くしたくない自分の原点を思い出して、進むべき道に戻れるように思います。
子供は、どう見るのかな。
はじめて見る大人の映画に、「どうしてだろう」とか、「あれはなんだ」とか、「なんでこうしないんだ」とか・・・かな。
わたしも竹ちゃんと同じく、友達を上手く作れない子だったから、羨ましく感じるかな。
夏休みに、久ちゃんの家に勇気を出して行った竹ちゃん、かっこよかった。
ちょっと気弱な久ちゃんが、「俺たち友達ばい」って怒るのは、涙がでた。
子供に、失敗の恐怖で教えたり、ガチガチの道徳を振りかざして説教したりしないのが、とってもいいな。
自伝的なのに、自分自慢でないとこも、いいな。
こんなふうに、たくさん失敗できる環境で、子供を成長させていけたらなと心底思った。
「子供のはじめての実写映画にしてほしい」とのこと。
こういう映画があったなーと、ふんわり覚えていて、いつか自分のこととして思い出せるような、まさにそんな素敵な映画になってます。
文句なしです。
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