「「あの、お名前は…」『ゆか』…… 『おい!』「なんか」『負けるなよ』……」サバカン SABAKAN night runnerさんの映画レビュー(感想・評価)
「あの、お名前は…」『ゆか』…… 『おい!』「なんか」『負けるなよ』……
『ねえ、そのイルカ、一緒に見に行かん?』
ー イルカに乗りたい ー
『ね、いくばい。ブーメラン島に』
夏休み、二人の少年(小学5年生)がブーメラン島にイルカを見に行く物語(海のトリトン、観てたもんねえ)。
すごく良かった。
(一緒に観たおば(80歳)は、観おわってから
『清々しい気持ちになったねえ』と言っていた)。
尾野真千子さん、(相変わらず)すごくいい、
竹原ピストルさんのお父さん、最高。
貫地谷しほりさん、兄弟の子供たちも、ヤンキーのお兄ちゃん達も、雑貨屋さんの夫婦も、サザエの女子高生も彼氏も、みーんな。
岩松了さんがまた、とってもいいんだよね。
面白くてどこかせつない。
配役、役者さん達、ストーリー、音楽、話の辻褄、心情、草彅剛さんの柔らかい声、どこかで見た景色や経験、みーんな出来すぎなくらい(昔はサザエを採って、ああやって海辺で焼いてふつーに食べていたもんねえ。溺れたこともあるし…)。
尾野真千子さんの『チュ~したばい』の台詞も、
『またねー』、『またねー』、『またねー!』も、
半額シールを貼るところも、
お父さんに抱きついて泣きじゃくるところ…
お母さんが包み込むように抱いてあげるところ…、
防波堤の絵をユカさんが見るシーンも…
この夏『サバカン』という映画に出逢えて、本当によかった。
海や山で日が暮れるまで遊んだ、優しい大人たちが周りにたくさんいた夏休みがよみがえった。
ありがとう。
☆9月1日 2回目 サンシャインシネマ下関で。
駅のシーンから父親の自転車に乗って家に帰り、夕食時までのシーンは最高。
全シーン最高だけど…。
何回見てもいいと思った。
パンフルートのBGMがすごく心情に寄り添っていた。そして、おんなじくらい(前半は)蝉の声、波の音が聞こえていた。