劇場公開日 2022年8月19日

「子供は子供なりにいろいろ考え気も回す」サバカン SABAKAN ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5子供は子供なりにいろいろ考え気も回す

2022年8月23日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

萌える

予告などで知った設定が STAND BY ME と被り(それとも映画「少年時代」と似た感じなのかな、なんて考えてました)、「そういうやつなんだろうね、きっと」と言うことでスルーしようと思ったのだが考えてみれば STAND BY ME は大好きな映画(「少年時代」もね)。だったら STAND BY ME から40年ぶり(なんと!)だし観てみようかと言うことで映画館に足を運んだ。
で、どうだったかと言うと、導入部があまりに STAND BY ME に似すぎているように思えてまず興醒め。成人して作家になった主人公の回想で始まる、夏休みの出来事、僕とやんちゃな男の子との関係、冒険のきっかけなど、それにしても似すぎじゃないか。
でも話が進む内に映画の世界にどっぷりはまり込んだ。イルカ云々は一緒に冒険するための口実?家で君のことをまるで友達であるかのように母ちゃんに話していたこと、君のことを友達と言っても構わないのか?(ああ見えて実は繊細な竹本くん)など、子供は子供なりに気を回したり考えたり。必ずしも単純なんかじゃないんだ。大人よりもある意味複雑な世界に生きてるんだ。
そして僕自身会わなくなった親友(会えなくなった友人も)や懐かしい少年時代の思い出を頭の中で再現、反芻し気がついたら涙ポロポロでした。映画の中の1986年の思い出(僕は既に成人していたけれど個人的にいろいろあった年だったので)もまた思いだしました。美しい長崎の景色、ノスタルジックな風景。映画館に足を運んで観て良かった。
(補足:確認したら STAND BY ME の製作年は1986年なんですね。この映画の設定が1986年だからSTAND BY MEへのオマージュなんだろうな)

ゆみあり