「ノスタルジーに浸る新たな名作」サバカン SABAKAN いたかわさんの映画レビュー(感想・評価)
ノスタルジーに浸る新たな名作
サバ缶を見ると思い出す少年がいる…
草彅剛のナレーションから始まる本作。
改めて草彅剛の声ってこんなに落ち着く良い声なんだなぁ、作品に一気に引き込まれた。
内容としては、作家の主人公がひと夏のかけがえのない思い出を振り返る。
美しい長崎の海辺町を背景に瑞々しい子供二人の友情が眩しい。
観ながら久々にノスタルジーに浸った。
クジラに乗るために親の力を借りずに出発、気分は大冒険なんだろうなぁ。
歳上の女性に夢中になっちゃうシーンは微笑ましかった。
それと両親のキャラが良かった。キツめな母とちょっと情け無い父、でも息子への愛情はとっても深い。
ずっとこの友情が続くと思っても、些細なすれ違いや突然の別れ…
別れのシーンは泣きそうになった。
ノスタルジーに浸る名作としてスタンドバイミーがある。
あの作品は友情の儚さが描かれていて切ない気持ちになったのに対して、今作は観終わってとにかく多幸感に溢れる映画だった。
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