「【”眼を閉じて瞼に浮かぶのは、お前なのだ”と彼は彼女の眼を正面から見てやや恥ずかし気に言った。”恋の定義”を哲学的なまでに模索する4人の大学生の男女の相関性や各人の台詞が心に響いた、品性高き恋物語。】」恋は光 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”眼を閉じて瞼に浮かぶのは、お前なのだ”と彼は彼女の眼を正面から見てやや恥ずかし気に言った。”恋の定義”を哲学的なまでに模索する4人の大学生の男女の相関性や各人の台詞が心に響いた、品性高き恋物語。】
ー 幼馴染の北代(西野七瀬)が”先生”と呼ぶ、口調が明治時代の男の様な西条(神尾楓珠)は、何故か恋する女性達が光って見える、異常体質である。
この設定と、西条や東雲(平祐奈)達のキャラ立ちまくりの人物造形だけで、既に良い。-
◆感想
・西条が、大学の教室で拾った東雲(平祐奈)に一目惚れし、(そりゃ、そーだ。)北代の仲介もあり、彼女と交換日記を始めるシーン。
ー 浮世離れした、パソコンもスマホも使わない東雲を演じた平祐奈が、清楚な美しさで画を彩る。”こんな、素敵な女優さんだったのか!”とビックリする。-
・略奪愛ばかりしている、宿木(馬場ふみか)のキャラも、相当立っているよなあ。冒頭のシーンは、ビックリである。
ー けれど、徐々に彼女の”素直に恋をしたい・・”という想いが見えてくる。-
・西条からは何故か、光って見えない北代の、西条に抱く思いも切ない。
ー ”シーロ・キータ”が、冒頭、恋について語ったテロップはヤラレタナア・・。
それに、彼女が西条の事が好きなのに、”光って見えない”と言われ、良き友のように振舞う健気な姿。
そして、徐々に明かされる西条の哀しき過去。
彼は、両親の離婚の際にどちらにも引き取られなかった・・。
故に、彼は”母性”を知らない・・。ー
・西条に対する、東雲の恋心が芽生えていくシーンも良い。
ー そして、その姿を切ない思いを抱えながら、支える北代の姿が切ないよ・・。無理に笑顔を作って・・。-
・ある日、画廊で光輝く背景の絵を見た西条が、画家に会いたいと切望し、漸く会ってみるとその画家は若き少女であった。
ー そして、彼女は自分の絵が飾ってある美術館のチケットを、西条と北代に渡す。若き画家は、二人の本当の気持ちが分かったのではないかな・・、と推測する。
西条も又・・。-
<今作は”恋の定義”を模索する一人の男子大学生と三人の女子大学生の関係性を、清潔感溢れるトーンで描いている。
そして、西条が東雲に一晩掛かって書いたノートを彼女の家の前に置き、”独りぼっちだった自分を幼き頃から支えて来てくれた自分にとって、一番大切な女性”に告白するシーンがとても、良い。
若者の恋愛映画は、ともすればやや類型的になる傾向がある。
が、今作はその様な事はなく、哲学的とも言っても良いと思った程の、四人の恋を語る様々な台詞が素晴しかった作品。
勿論、ストーリー展開も良い。>
確かに!
高校生や大学生の恋愛は、大人が見ると小っ恥ずかしい感じがしますが、不思議と感じませんでしたね。
西野七瀬のサバサバした性格と、可愛らしい服と髪型、、、相当好きなんでしょうね。監督さんかメイクさん。全てファンタジーのような不思議な映画でした。